第3話:暗殺
すれ違う想いと新たな契約
ダリが、またもや大ピンチだ。濡れ衣を着せられて、商団の本部に連れて行かれちまった。それを見たダリの両親が、イ・ガンに娘を助けてくれって泣きつくんだ。
イ・ガンはすぐにダリをそこから救い出す。ジェウンが連れてきたキム・ジピョンの妻が、自分がダリを陥れたと白状した。一件落着かと思いきや、イ・ガンはダリを叱りつける。なんでいつも面倒事に首を突っ込むんだって。まあ、イ・ガンの気持ちもわかる。亡くなった自分の奥さんとそっくりな顔のダリが、危ない目に遭うのは見てられないよな。
でも、ダリからすりゃあんたに関係ないでしょ!って話だ。二人は口論になって、結局イ・ガンはもう漢陽(ハニャン)から出ていけと冷たく言い放つ。あいつ、素直じゃないんだよな。後でシンウォンにあいつを俺から遠ざけるために、わざとキツく言ったんだって本音を漏らしてた。
一方、ジェウンはダリに一枚の契約書を突きつける。ダリが壊した時計の代金を払うために、彼の言うことを何でも聞く、という内容だ。しかも、漢陽に留まるよう命じる。ジェウンも、何か考えがあるみたいだな。
引き裂かれる恋人たち
ジェウンは、恋人のウヒに会いに行く途中だった。そこで衝撃の事実を知る。ウヒが左議政の娘で、なんとイ・ガンの婚約者だったんだ。マジかよ。昼ドラみたいな展開だ。
ジェウンはウヒを問い詰める。一緒に逃げようと彼女に言う。でも、ウヒの答えは予想の斜め上をいってた。彼女はジェウンに、クーデターを起こして王位に就けって言うんだ。そして自分はその隣に立つ、と。ジェウンはそんなことできるわけないって、彼女に謝るしかなかった。その夜、ウヒは輿を呼ばせると、懐から銃を取り出した。この女、何かとんでもないことを考えてるぞ。
宮殿では、ウヒの親父であるハンチョルがイ・ガンに釘を刺す。寺にいる娘、つまりウヒを迎えに行けと命じた後、こう言った。お前が愛した者は、誰であろうと死ぬことになる。不吉なこと言うよな、このオヤジ。
寺での出会いと仕組まれた罠
ジェウンは、子供の頃にウヒと出会った時のことを思い出していた。母親が不当な死を遂げ、彼が廃位されて寺に送られた時、先にそこにいたのがウヒだった。彼女だけが、孤独なジェウンの心を慰めてくれたんだ。ジェウンはウヒに別れの手紙を書く。そして、昔よく会っていた温室の鍵を同封した。
彼はダリを呼び出す。故郷に帰っていいと告げた後、最後にお願いを一つだけする。この手紙を届けてほしい、と。
イ・ガンの一行は、ウヒを迎えに寺へ向かう。休憩所で休んでいると、そこにいたのはなんとダリだった。気まずい再会だな。ジェウンからの頼みだから、ダリは手紙のことも言えない。結局、二人は一緒に寺へ向かうことになった。旅の途中で、ダリは気づいてしまう。イ・ガンの婚約者と、ジェウンの恋人が、同じウヒという人物であることに。
寺に着いて、イ・ガンとウヒは気まずい初対面を果たす。その後、ダリはウヒにジェウンからの手紙を渡した。手紙を読んだウヒは明らかに動揺して、ダリにすぐ寺から出ていくよう命じる。
改めて二人きりで話す機会ができたイ・ガンとウヒ。ウヒは、イ・ガンが自分の父親に復讐するために、政略結婚を利用しようとしていることを見抜いていた。私はあんたの駒にはならない。彼女はそう言って、結婚をはっきりと拒否する。
崖からの転落、そして…
その時だ。黒装束の男たちがイ・ガンの兵士たちを襲撃し、次々と殺していく。一人がウヒに襲いかかろうとした瞬間、イ・ガンとシンウォンが割って入った。イ・ガンはウヒを安全な場所に隠し、シンウォンと一緒に敵と戦う。なんとか敵を全員倒したけど、シンウォンは深手を負ってしまった。
でも、これは全部ウヒが仕組んだ罠だった。戦いが終わった後、彼女が銃を持って現れる。そして、イ・ガンとシンウォンの二人を撃った!マジかよ!撃たれたイ・ガンは、そのまま崖下の川へ転落していった。
朝になって、セドンが奇跡的に生きていたシンウォンを発見する。でも、イ・ガンは死んだと思われていた。その知らせは王であるイ・フィの元にも届く。ウヒが、イ・ガンの転落を目撃した、と。
命の恩人
一方、ダリは山を下りる途中だった。そこで、小川の近くで血まみれで倒れているイ・ガンを見つける。ダリは薬草を探しに行く。その過程で、役人たちがイ・ガンを探していることを知った。彼が何か悪いことをして追われているんだと勘違いしたダリは、イ・ガンを見つけたことを黙っておく。
そして、彼の体から弾丸をえぐり出し、熱したスプーンで傷口を焼いて止血した。ワイルドすぎるだろ、この子。
その頃、漢陽ではハンチョルが仲間と今後の相談をしていた。彼はジェウンが王位に就くことを望んでおらず、彼を殺す計画を立てていた。それを聞いたウヒは、自分がイ・ガンを殺したと告白する。ジェウンを王にして、自分が王妃になる。そうすればハンチョルは王の義父という地位を保てると。もうカードは私が握っている。ウヒは大胆に言い放った。
イ・ガンが目を覚ますと、なんと15日間も眠っていたことを知る。ずっとダリが看病してくれていたんだ。彼はダリの助けを借りて、部下のチャ・ウヌに伝言を送る。ダリが馬を見つけ、二人は漢陽への長い道のりを歩き始めた。二日後、イ・ガンの容態は悪化する。それでも彼は休もうとせず、一人で行こうとする。でもダリは諦めない。ついにイ・ガンは、意識を失う直前に彼女に言った。俺を守れ。
第3話の感想:ウヒ、お前もか!
いやー、今回はウヒに全部持っていかれたな。ただの悲劇のヒロインかと思ってたら、とんでもない野心家だった。恋人のジェウンにクーデターをそそのかしたかと思えば、婚約者のイ・ガンをためらいなく撃つ。しかも全部自分で計画してたっていうんだから、恐ろしい女だ。親父のハンチョルも相当な悪党だけど、娘はその上をいってた。彼女をここまで駆り立てたのは、ジェウンへの愛なのか、それとも純粋な権力欲なのか。どっちにしても、彼女が物語のキーパーソンになったのは間違いない。
そして、イ・ガンとダリの関係も大きく動いた。あれだけ冷たく突き放したイ・ガンが、最後の最後に俺を守れって。ツンデレのデレがやっと来たか!って感じだ。瀕死のイ・ガンをたった一人で看病するダリのたくましさもすごい。この事件をきっかけに、二人の距離が一気に縮まるのは確実だろうな。それにしても、ジェウンが一番かわいそうだ。愛した女にあんな形で裏切られて、これからどうなっちまうんだ。
つづく


