壁越しの密約
物語は、刑務所の独房から始まります。ユンスとモウンは、壁に開いた小さな穴を通して会話をしていました。
モウンはユンスに、ある提案を持ちかけます。陪審員裁判を要求して、そこでキデ殺害を自白すると言うのです。
もちろん、タダではありません。彼女はユンスに見返りを求めますが、その内容はまだ明かされません。ただならぬ空気が漂う中、二人の取引が動き出します。
疑惑のバス移動と乱闘騒ぎ
現在に戻ると、モウンの裁判は延期されていました。世間では、検察がユンスを拘束し続けていることに疑問の声が上がり始めます。
そんな中、ドンフン刑事は二人を尋問のために呼び出しました。なんと、二人は同じ護送バスに乗せられます。
そこで事件が起きました。ユンスがいきなりモウンに襲いかかったのです!激しい掴み合いになりますが、実はこれ、演技でした。
モウンの指示通りにユンスが動いた証拠であり、取引に応じるという合図だったのです。
完璧すぎる自白の罠
取り調べ室に到着したユンスは、弁護士なしでは話さないと黙秘を貫きます。一方、モウンはドンフン刑事に対して饒舌でした。
彼女はキデ殺害について、すべての質問に答えていきます。殺害現場となったスタジオの図面まで正確に描いてみせました。
しかし、ドンフン刑事はこの完璧すぎる証言に違和感を抱きます。5ヶ月前の些細なことまで覚えすぎているそう上司に報告する彼の勘は鋭いですね。
さらに、殺人犯なら語りたがるはずの動機を、モウンが一切話さないことも不審な点でした。
証拠隠滅と身体検査
ドンフン刑事と相棒のファン刑事は、令状を取って独房の調査に乗り出します。二人が連絡を取り合っていると疑ったのです。
他の独房には壁の穴が見つかりましたが、モウンとユンスの部屋の壁には何もありませんでした。
ここで回想シーンが入ります。なんとモウン、ご飯を噛んで練り状にし、それを壁の隙間に詰め込んで穴を塞いでいたのです!とんでもない機転の利かせ方ですね。
ドンフンは諦めず、ユンスの部屋や同房者たちへの身体検査まで命じます。しかし、何も出てきません。ドンフンは去り際に、モウンと関わるなとユンスに忠告を残しました。
嘘発見器とメディア戦略
モウンの指示通り、ユンスはジョングという無名の弁護士を雇います。彼女の目的はただ一つ、一刻も早く保釈されること。
ドンフン刑事は次の一手として、嘘発見器(ポリグラフ)の使用を命じました。ユンスは拒否しますが、モウンは余裕の表情で承諾します。
結果はすべて真実。苛立ったドンフンはマイクを奪い、なぜ殺した!と詰め寄りますが、モウンはただ不気味に笑うだけ。結局、検査不能となってしまいました。
一方、弁護士のジョングはメディアを巧みに利用します。不当に拘束された悲劇の母親としてユンスを世間にアピールしたのです。
自由への代償
世論を味方につけた作戦は成功しました。ついにユンスの保釈が認められます。
刑務所を出て、愛する娘と再会するユンス。涙の抱擁を交わし、車で走り去る二人ですが、ここで衝撃の事実が明かされます。
モウンとの取引内容、それは恐ろしいものでした。モウンには、殺したくても殺せなかった人物がもう一人いたのです。
ユンスが自由になるための代価。それは、そのもう一人のターゲットを、ユンスが代わりに殺すことでした。
第3話の感想
ご飯粒で壁の穴を塞ぐモウンの執念には、正直ゾッとしました。彼女の頭の良さと狂気が入り混じっていて、目が離せません。そしてラストの衝撃!まさかユンスが殺人の代行を引き受けるなんて……。娘に会いたい一心とはいえ、あまりにも重すぎる十字架を背負ってしまいましたね。ここからユンスがどう変わっていくのか、怖くもあり楽しみでもあります。
つづく

