逃した犯人と、刑務所の異変
物語は緊迫の追跡劇から幕を開けます。ユンスはフードを被った謎の人物をあと一歩のところまで追い詰めました。けれど、タイミング悪く到着したパトカーが事態をややこしくしてしまいます。
警察官たちがユンスを取り押さえようともみ合っている隙に、フードの人物は逃走。目の前で犯人を逃してしまった悔しさは計り知れませんよね。
一方、刑務所内でも大騒ぎが起きていました。なんと、モウンの姿が見当たらないのです。看守たちが慌てふためく中、ペク・ドンフン刑事もこの異常事態を知ることになります。
ユンスを救う防犯カメラの映像
ユンスは警察署ではなく、病院に収容されていました。駆けつけた弁護士のジョングとソンドクに対し、警察は強硬な態度を崩しません。ユンスが抵抗したことを理由に、公務執行妨害で立件しようとしていたのです。
彼女の話を聞こうともせず、偏見で逮捕したじゃないか!ジョングは警察の対応を厳しく批判します。
ここで頼りになるのがジン・ヨンインの助け舟でした。彼が入手したCCTV(防犯カメラ)の映像には、ユンスの家の庭に侵入者が入る様子がばっちり映っていたのです。これにより、ユンスの行動は正当防衛だったことが証明されます。警察もぐうの音も出ず、告訴を取り下げるしかありませんでした。
モウンのアリバイと疑惑
釈放されたユンスは、すぐに自宅へ戻ろうとします。その帰り際、ドンフン刑事が彼女に近づき、こう尋ねました。刑務所からモウンが消えていたことを知っていますか?
ユンスは何も答えず、その場を去ります。実はその後、モウンは刑務所内で発見されていました。場所は医務室。看守の記録漏れとされていたものの、担当医が居眠りをしていた空白の時間があったのです。サーバーの不具合で監視カメラが止まっていた時間帯もあり、モウンがこっそり抜け出していた可能性は捨てきれません。
自宅に戻ったユンスは混乱していました。あのフードの人物は、本当にモウンだったのでしょうか?モウンとの取引には期限があります。控訴審の日までにユンスが殺人を実行しなければ、モウンは自白を撤回すると脅していたのです。
見つかった新たな手がかり
刑務所に戻されたモウンは、かつてユンスがいた雑居房に入れられます。そこにはあのワルスンたちもいました。
一方、ドンフン刑事は捜査資料を見直していました。ドライブレコーダーの映像で、ユンスがフードの人物を夫を殺した犯人と呼んでいるのを確認したのです。彼はついに、ユンスの話が真実だったのではないかと疑い始めます。
そんな中、ユンスのもとに夫の大学から連絡が入りました。遺作展を開きたいというのです。アトリエに向かったユンスは、夫が描いた自分の後ろ姿の絵を見つけます。さらにスマホの写真を整理していると、ある写真の背景にソウォンが写り込んでいるのを発見しました。
急いでソウォンに電話をかけますが、番号はすでに使われていません。彼女の家を訪ねても、数日前に荷物をまとめて去った後でした。手がかりが掴めそうで掴めない、もどかしい展開が続きます。
裁判所からの戦慄のメッセージ
いよいよモウンの裁判が始まります。ドンフン刑事は直前にモウンと面会しましたが、彼女は何も語りませんでした。
法廷には立てず、別室のモニターで審理を見守るユンス。弁護士のジン・ヨンインが冒頭陳述を行っている最中でした。モウンがふと、目の前のカメラを見つめます。そして、声を出さずに唇だけを動かしました。
時間はもうあまりないわよ。賢いふりをするのはやめて
その動きに気づいたのはドンフン刑事でした。彼はすぐに映像を確認するよう検察に求めます。するとモウンは悪びれる様子もなく、自分が言った言葉を明かしました。
裁判官がその意図を問いただすのと同時に、ユンスの耳にはその警告が不気味に響き渡るのでした。
第5話の感想
ラストのモウンの口パクメッセージ、鳥肌が立ちました!法廷のカメラ越しにユンスを脅すなんて、どこまでも肝が据わっています。そして、刑務所を抜け出していた疑惑も濃厚ですよね。サーバーダウンや医師の居眠りなど、あまりにも都合が良すぎます。ドンフン刑事がようやくユンスを信じ始めたのが唯一の救いですが、タイムリミットが迫る中、ユンスはどう動くのでしょうか。
つづく

