法廷でのモウンと、ユンスの秘めたる行動
第6話は、法廷のシーンから幕を開けます。モウンは裁判官に対し、自殺をほのめかした言葉はただの独り言だったと弁明しました。しかし、その様子を見守るユンスの表情は、どこか動揺しているように見えますよね。
モウンが連行される際、被害者遺族である老人が声を荒らげました。彼は殺された歯科医夫婦の息子、コ・セフンの祖父であるコ氏です。死ぬと言った言葉、必ず守れとモウンに言い放つ姿には、深い恨みが感じられました。
その後、ユンスは意外な行動に出ます。コ氏が孫のセフンを学校へ送る様子を、こっそりと尾行し始めたのです。セフンは学校へ行かずに家でゲームに没頭したり、夕方に学校へ戻って別の生徒から大金を受け取ったりしていました。ユンスは、この少年の荒れた生活ぶりをじっと観察し続けます。
証拠を探すジョングと、刑務所での騒動
一方、弁護士のジョングはユンスの無実を証明しようと奔走していました。彼はヨンインと共に鑑識ラボへ向かい、事件現場で見つかったワインボトルの破片を調べます。ユンスが持ち込んだボトルに、殺されたキデの血痕が付着しているかを確認したいようですね。正規の手続きなしでは断られるものの、彼らは自力でガラス片を分類し始めました。
その頃、刑務所では映画鑑賞の時間に事件が起きます。モウンがトイレに行っている間に、受刑者たちの間で喧嘩が勃発。戻ってきたモウンは、以前からいじめられていたパッジー(太めの受刑者)が集団暴行を受けているのを目撃します。
パッジーの反応がなくなると、モウンはすぐさま心臓マッサージを開始しました。しかし、駆けつけたオム刑務官はモウンが攻撃していると勘違いし、彼女を気絶させてしまいます。後に医師の説明で、モウンが人命救助をしていたことが判明するのですが、誤解されるのは辛いですね。
迫りくる脅威と娘への警告
ユンスは、保護観察官から厳しい警告を受けます。門限を破った件は不問にされたものの、次にルールを破れば保釈は取り消されるというのです。さらに、彼女がセフンを尾行していた記録も全て把握されていました。
事務所のエレベーターで偶然セフンと乗り合わせたユンス。彼女は駐車場でバッグの中身を探りますが、車のクラクションに驚き、動きを止めました。その後、スンドク弁護士の事務所で隙を見てパソコンを操作し、セフンの情報を盗み出します。なんとセフンには、違法動画の販売に関与していた過去があったのです。
そんな中、ユンスに決定的な脅威が迫ります。幼稚園の先生から遠足中にソプがいなくなったという連絡が入ったのです。必死に探すユンスの目に飛び込んできたのは、大人の手と繋いで歩くソプの姿でした。その相手は、なんと出所したばかりのパッジー。彼女はソプを連れ戻し、モウンからの警告をユンスに伝えます。余計な捜査はやめて、自分のやるべきことに集中しろということでしょう。
一線を越えるユンス
その夜、ついにユンスの中で何かが壊れました。彼女は自ら足首の監視モニターを破壊し、保護観察所には自転車で転んで壊れたと嘘の報告を入れます。
そして、ガス点検を装ってセフンの自宅へ侵入しました。ゲームに夢中だったセフンですが、背後の気配に気づき、彼女が昼間エレベーターにいた女だと気づきます。揉み合いになる二人。ユンスはセフンの首を絞めて気絶させると、持っていたナイフで彼を突き刺しました。これまで被害者だと思われていたユンスが、明確な殺意を持って一線を越えてしまった衝撃の結末です。
第6話の感想
ユンスの変貌ぶりに、ただただ震えました。
これまでは巻き込まれた被害者という印象でしたが、ラストシーンの彼女の目は完全に捕食者のそれでしたね。
一方で、刑務所内で誤解されながらも人命救助をしたモウンとの対比が皮肉です。
娘のソプを人質のように使われたことで、ユンスのタガが外れてしまったのでしょう。
もう後戻りできない彼女が、これからどうなってしまうのか心配でなりません。
つづく

