あらすじ

陸炎(ルー・イエン)が秘めていた想いが、ある出来事をきっかけに于登登(ユー・ドンドン)に伝わり、二人の心はついに一つになる。甘く幸せな時間を過ごす二人だったが、その喜びも束の間、父・于瘫子(ユー・タンズ)の過ちが、宿敵・誅戎(ジュー・ロン)につけ入る隙を与えてしまう。誅戎の卑劣な罠によって、登登の身には新たな脅威が忍び寄っていた。愛する人を守るため、陸炎は再び過酷な試練に立ち向かうことになる。物語は新たな局面へと動き出す。

ネタバレ

いやー、今回の23話は、甘い時間と背筋が凍るような展開がぎゅっと詰まっていましたね!陸炎(ルー・イエン)の不器用な愛情表現にキュンとしたかと思えば、すぐさま突き落とされる…。まさに『請君』の真骨頂とも言える回でした。

録音機能付き?陸炎(ルー・イエン)のハイテクな愛の告白

物語は、甲斐甲斐しく陸炎(ルー・イエン)の朝食を準備する于登登(ユー・ドンドン)の姿から始まります。でも、当の陸炎は瞑想中で反応なし。前の戦いで元能を消耗しすぎたんだ…と心配した登登が、自分の元能を分け与えようとするのですが、なぜかうまくいきません。

その時、目を覚ました陸炎。実は、彼が処刑場で登登に伝えたかった言葉が「霊珠」となって、彼女のかんざしに宿ろうとしていたんです!現代で言うなら、ボイスメッセージをこっそり仕込もうとした感じでしょうか(笑)。慌てて取り返そうとする陸炎ですが、タイミング悪く登登が振り向いてしまい、作戦は失敗。

何も知らない登登は、手料理を陸炎に振る舞いますが、陸炎の頭の中は「どうやってあの霊珠を取り返すか」でいっぱい。そのそわそわした態度が、また可愛いんですよね。

夜になり、誰かにつけられていると感じた登登は、おとり捜査を決行!仲間と協力して捕まえてみると、その正体はなんと阿鑫(アーシン)でした。彼が何かを説明する前に、かんざしが勝手に陸炎のボイスメッセージを再生!「君が恋しい」「君を想っている」…なんてストレートな言葉の数々に、登登の瞳はみるみる潤んでいきます。こんなサプライズ、感動しないわけがないですよね!

やっと結ばれた二人、しかし…

感動した登登は、陸炎の部屋へ。寝たふりをしていた陸炎ですが、登登がかんざしを取り出すと、またもや愛の言葉が自動再生!慌ててかんざしを奪い取る陸炎ですが、時すでに遅し。登登は、その言葉をすべて心に刻みつけていました。

陸炎は思わず登登を壁際に追いやり、「答えは?」と問い詰めます。照れながらも、登登は「白髪になるまで添い遂げると言ったでしょ。次、約束を破ったらもう出してあげないから」と最高の返事をします。「あなたと出会えてよかった。喜びも困難も分かち合える人がいる。昔も、今も、未来も、あなたがいればそれでいい」…涙ながらに語る登登の言葉は、本当に心に響きました。

その答えに満足した陸炎は、登登に優しくキスをしようとします。が、まさにその瞬間!お約束のように父親の于瘫子(ユー・タンズ)が乱入!「この婿は認めん!」と大騒ぎです。

父の過ちが招く、最悪の事態

娘に言いくるめられ、しぶしぶ陸炎のための滋養強壮剤を買いに出かけた于瘫子。しかし、山を下りた先で賭博に目を奪われ、娘から預かったお金を使い込んでしまいます。そして、その様子を不気味に見つめる影が…。そう、誅戎(ジュー・ロン)です。

案の定、于瘫子が買ってきた薬は粗悪品。がっかりした登登が鶏でも捕まえようとした瞬間、彼女は激しいめまいに襲われ、倒れそうになります。そこへ駆けつけたのが陸炎。彼はすぐさま登登を部屋へ運び、元能を注ぎ込みますが、そこに誅戎が出現!

元能が弱っている陸炎は、誅戎に敵いません。于瘫子が助太刀に入りますが、彼が誅戎を攻撃すればするほど、なぜか登登が苦しむという絶体絶命の状況に。誅戎は、陸炎の中にある雲羲(ユン・シー)の元丹を奪おうとしますが、謎の力によって反撃され、撤退。なんとか危機を脱した陸炎も、力尽きて倒れてしまいます。

登登の体に宿った「霊虫」

意識を取り戻した陸炎が登登の容態を調べると、衝撃の事実が発覚します。なんと、彼女の体内には「霊虫」が巣食っていたのです。すべては誅戎の策略でした。陸炎の元能が尽きるのを待ち、その隙に登登の体に霊虫を仕込んでいたのです。霊虫はすでに登登の命と深く結びついており、簡単には取り除けません。

陸炎は、鶯都(インドゥ)にいるという蠱術(こじゅつ)専門の尋猟師を探し出すよう、于瘫子に託します。

その頃、鶯都では白一家が殺害されるという事件が発生。現場に駆けつけた顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)は、白十七(バイ・シーチー) の姿だけが見当たらないことに気づくのでした。甘い恋物語から一転、物語は再び不穏で深刻な局面へと突入していきます。

『請君~遥かなる恋人たち~』第23話の感想

ようやく陸炎の想いが言葉として登登に伝わり、二人の関係が確かなものになったことに、心から安堵しました。不器用ながらも一途な陸炎の愛情表現と、それを受け止める登登の健気さには、観ているこちらも胸が温かくなります。しかし、その幸福感に浸る間もなく、物語は過酷な現実を突きつけてきました。父親の小さな過ちが、最悪の形で娘を危険に晒すという展開は、非常に皮肉でやるせない気持ちにさせられます。愛する人を守るために力を尽くしてきた陸炎が、まさにその力の弱った隙を突かれ、登登が新たな脅威に蝕まれていく。甘美な時間と残酷な運命の対比が鮮やかで、二人がこれからどうなってしまうのか、固唾をのんで見守るしかありません。

つづく