あらすじ

行方不明になった父・于瘫子(ユー・タンズ)の手がかりを追い、奇妙な風習が残る百楽村を訪れた于登登(ユー・ドンドン)と陸炎(ルー・イエン)。村では、村人が次々と失踪する謎の事件が起きていました。調査を進める二人は、村外れの洞窟で、時が止まったかのような不思議な世界に迷い込んでしまいます。そこで陸炎は、三千年前に死に別れたはずの旧友と衝撃的な再会を果たしますが、その出会いが新たな波乱を呼ぶことになるとは、まだ知る由もありませんでした。

ネタバレ

今回は、物語が大きく動き出した第25話について、熱く語っていきたいと思います!消えたお父さんの行方を追ううちに、とんでもない場所に迷い込んでしまった登登(ドンドン)と陸炎(ルー・イエン)。謎が謎を呼ぶ展開から、一瞬たりとも目が離せませんでした!

父の失踪と口封じの罠

前回、登登のお父さん・于瘫子(ユー・タンズ)が何かを隠している様子でしたが、事態は急変。陸炎(ルー・イエン)は、登登と父の会話から不穏な空気を感じ取っていました。彼が持つ龍の紋章は、人族の苦難を忘れるなという父王からの戒め。その紋章が、これから起こる出来事を予見していたのかもしれません。

翌朝、登登が父を探しに行くと、彼の姿はもちろん、彭大海(ポン・ダーハイ)や呂二(リュー・アル)の姿さえどこにもありません。残されていたのは、父からの謎の伝言だけ。しかし、その伝言を読んだ瞬間、何者かによって部屋の扉が閉められ、濃い煙が充満!絶体絶命のピンチを、駆けつけた陸炎(ルー・イエン)が術で救い出します。これはただの失踪事件じゃない、誰かが口封じのために命を狙っている…二人はそう確信するのでした。

そこへ、大海が息を切らして帰還。なんと、村人たちが孫秀才(ソンしゅうさい)という男を「山の神霊を怒らせた」という理由で連れ去り、殺そうとしていると言うのです!

奇妙な村の秘密と「峭中人」

登登たちは急いで孫秀才(ソンしゅうさい)の救出へ向かいます。村の長老曰く、彼は村の秘密を外に漏らそうとしたため、村の守護霊である「峭中人」の怒りを買ったのだとか。なんとか孫秀才を助け出し、陸炎が彼の頭に打ち込まれていた釘を抜くと、ようやく正気を取り戻しました。

孫秀才の口から語られたのは、百楽村の恐ろしい秘密でした。かつては普通の村だったのに、いつからか村人たちは表情を失い、幼なじみたちが次々と「峭中人」になるために姿を消したというのです。失踪した者たちは皆、村の外れにある柳渓へ漁に行ったきり戻らない…。真相を突き止めるため柳渓の洞窟へ向かった彼は、そこで恐ろしい目に遭ったものの、記憶が曖昧になっているようでした。

三千年の時が止まった地宮

手がかりを求め、登登たちがその洞窟へ向かうと、奥には全く別の世界が広がっていました。そこは、まるで古蜀時代にタイムスリップしたかのような村。人々は古い時代の衣服を身にまとっています。

ここで大海がお手柄!お父さんが残した「城南」という印を発見します。印を頼りに進むと、巨大な地宮にたどり着きましたが、突如現れた謎の蔓に襲われてしまいます。その危機を救ったのは、またしても陸炎でした。そして、彼の前に現れたのは、三千年前の腹心・衛都(ウェイドゥ)。思わぬ再会に、衛都は感激を隠せません。

その夜、衛都は歓迎の宴を開きます。彼は、蜀が滅びた後、生き残った者たちとこの地宮に逃れ、王室の宝庫を見つけて暮らしていると語りました。そして、いつしか自分たちが不老不死になっていることに気づき、ここに新たな都を築いたのだと…。

しかし、その話を聞いていた登登は、内容にいくつもの矛盾があることを見抜きます。宴が終わり、体調の悪さを感じてふらつく登登。陸炎は自ら送ろうとしますが、衛都が手配済みだと言い、引き離されてしまいます。皆が去った後、衛都は陸炎と二人きりで祝杯をあげようとしますが、その瞬間、陸炎の耳に簪を通して登登の「頭が痛い…」という悲痛な声が届くのでした。

一方その頃、命からがら城隍廟にたどり着いた顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)。しかし、そこに白十七(バイ・シーチー) の姿はありませんでした。残されていたのは、銃弾の跡と一丁の銃。物音に気づき、彼が藁の山をかき分けると、そこには泣きじゃくる子供がいました。子供は震えながら語ります。「怪物がみんなを殺して、白い服の綺麗なお姉ちゃんは連れ去られた…」と。その言葉に、顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)の心は崩れ落ちるのでした。

『請君~遥かなる恋人たち~』第25話の感想

今回は、物語の舞台が大きく広がり、ファンタジーとミステリーの要素が一気に深まった回でした。百楽村の不気味な雰囲気から、洞窟の先に広がる古代の村へと、息つく間もなく新しい世界が展開され、画面に釘付けになりました。特に、衛都の登場は大きな転換点です。三千年前の仲間との再会という感動的な場面かと思いきや、彼の話には嘘の匂いがぷんぷん。不老不死の民が暮らす「桃源郷」は、本当に安住の地なのでしょうか。彼の真の目的が何なのか、新たなサスペンスが生まれています。

また、陸炎と登登の絆の強さも改めて感じられました。物理的に引き離されても、簪を通して繋がる二人。登登のSOSを陸炎がどう受け止め、どう行動するのか、ハラハラさせられます。そして、ラストで描かれた顧北西の絶望。愛する人を失った(かもしれない)彼の悲痛な姿は、物語のもう一つの軸として、非常に重く心に響きました。それぞれのキャラクターが抱えるドラマが交差し、物語にさらなる奥行きを与えています。

つづく