あらすじ
陸炎(ルー・イエン)と于登登(ユー・ドンドン)は、住人たちが不老不死である奇妙な街の謎を解き明かすため、それぞれ調査を進める。衛都(ウェイドゥ)は登登を未来の王后として認めることができず、彼女に見張りをつけ、その行動を制限しようとする。しかし、登登は父と協力し、街に隠された「禁断の地」の秘密に迫っていく。一方、陸炎と登登の仲を快く思わない衛都は、二人を引き裂こうとある策略を巡らすが、それが思わぬ結果を招くことになる。
ネタバレ
地宮から逃げてきた小梅(シャオメイ)の存在によって、衛都(ウェイドゥ)がまだ人々を生贄に捧げていたことが陸炎(ルー・イエン)にバレてしまいました。さすがの陸炎(ルー・イエン)もこれには激怒!衛都(ウェイドゥ)を厳しく問い詰めます。観念した衛都は罪を認め、小梅(シャオメイ)を解放するよう命じました。でも、衛都が知っているのは地宮の入口だけで、出口は知らないとのこと。うーん、まだまだ謎だらけですね。陸炎はひとまず、意識が朦朧としている小梅を阿鑫(アーシン)に託して連れ帰らせます。
一方、私たちのヒロイン登登は、父の于瘫子(ユー・タンズ)にこの街の兵士たちには皆「龍紋の印」があることを報告。親子で対策を練っていると、そこへ衛都が現れます。
衛都は登登に、「陸炎様が霊族の女を娶るのは本意ではないが、彼の想いが深いからお前を王后として受け入れてやってもいい」なんて、相変わらず上から目線!その代わり、霊族としての身分を忘れろと言い渡し、なんと監視役として護衛までつけてきました。登登も、陸炎のためとぐっとこらえて、この条件を飲み込みます。
でも、さすがは我らが登登!この状況を逆手に取ります。護衛たちをぞろぞろ引き連れて街に繰り出すと、見せつけるように買い物をしまくり!あっという間に護衛たちは荷物持ち状態に。そんなお茶目な行動の中で、登登は街に隠された「禁断の地」を発見するのでした。
登登が護衛と出かけている隙に、父の于瘫子(ユー・タンズ)はまんまと屋敷を脱出!黄符を使って街の境界を探りますが、この狭い街にはなぜか果てがないことに気づきます。歩いても歩いても同じ場所に戻ってきてしまう…これは絶対何かある!と調査を進めるうちに、禁断の地で登登とバッタリ再会。最強の親子がタッグを組んで、禁断の地への潜入に成功します!
禁断の地は美しい場所でしたが、肝心な手がかりは見つかりません。しかし、于瘫子はその場所が「守護陣」であることを見抜きます。ただ、陣を張った人物も、陣を司る「陣眼」も不明。衛都はただの人間で、こんな大掛かりな陣を維持する力はないはず…。そこで登登は、「衛都が誅戎(ジュー・ロン)と手を組んでいるのでは?」という大胆な仮説を立てるのでした。
その頃、陸炎も街の人々が不老不死なのは、避塵珠の力ではなく、この街全体を覆う「法陣」のせいだと気づきます。皆で対策を練っていると、彭大海(ポン・ダーハイ)がお腹を壊して厠へ。戻ってきた大海は「誰かが厠に入ったのに、待っても出てこないし、中にも誰もいなかった」と不思議な体験を報告します。これを聞いた登登の目に、ひらめきの光が!翌日、自ら試してみることに。
その夜、誅戎(ジュー・ロン)が衛都の元を訪れ、「陸炎の目的は登登を救うことだけだ。彼女が元丹を取り戻せば、お前の夢も終わる」と揺さぶりをかけます。誅戎と手を切りたい衛都ですが、登登が王后になることだけは阻止したい…。そこで、眠っている小梅を陸炎の部屋に運び込ませるという、なんとも古典的な罠を仕掛けました。
部屋に戻り、眠っている小梅を見た陸炎は、彼女をそのままにして書斎で調査を続けます。しかし、この一部始終を見ていた阿鑫(アーシン)が、気を利かせて(?)登登に告げ口!
陸炎が登登の元を訪れると、彼女は事情を説明する間もなく陸炎の襟首を掴んで部屋に引きずり込みます!戸惑う陸炎に、登登は「あなたの手でベッドを整えてほしいの」と甘えたお願い。陸炎は、部屋の女性は衛都が勝手にやったことで、自分には何の下心もないと慌てて弁解します。
登登はそんな説明はどこ吹く風。陸炎をベッドに引き寄せ、二人は抱き合って眠りにつきます。お互いの温もりを感じながら、これまでの道のりを静かに語り合うのでした。
『請君~遥かなる恋人たち~』第28話の感想
今回は、街に隠された大きな謎の核心に迫るサスペンスフルな展開と、じれったい二人の恋模様が絶妙に絡み合った見事な回でした。衛都が陸炎への忠誠心と、登登への複雑な感情との間で揺れ動く姿は、物語に一層の深みを与えていますね。彼が誅戎の甘言に乗り、陸炎と登登の仲を裂こうとする策略は、彼の人間的な弱さが見えて興味深かったです。しかし、その策略が逆に二人の絆を確かめるきっかけになるという展開は、脚本の巧みさを感じさせます。緊迫した謎解きが続く中で、最後に用意された陸炎と登登が寄り添い眠るシーンは、一筋の光のようでした。静かな会話の中に、これまで積み重ねてきた想いの深さが凝縮されており、心に残る名場面だったと思います。
つづく