あらすじ
古蜀城に隠された秘密を探る陸炎(ルー・イエン)と登登は、この街の人々の記憶が毎日リセットされ、同じ一日を繰り返しているという奇妙な現象に気づく。真相を突き止めるため、仲間たちと手分けして調査を開始するが、その矢先、登登の身に危険が迫る。一方、陸炎はこの三千年の謎に終止符を打つため、ある衝撃的な行動に出る。二人の運命が大きく動き出す、緊迫のエピソード。
ネタバレ
今回は第29話、物語が大きく動き出す、まさに目が離せない回だったね。古蜀城に隠された不気味な秘密と、それに立ち向かう登登(ドンドン)と陸炎(ルー・イエン)の姿には、ハラハラさせられっぱなしだったよ。さっそく、詳しく振り返っていこうか!
心通わす二人と、忍び寄る異変
前の晩、陸炎(ルー・イエン)と一つ屋根の下で眠った登登。お互いの手のひらに、この街の謎についての推測を書きあってみると、なんと答えはピッタリ一致!言葉を交わさなくても心が通じ合っている二人の絆に、思わずニヤけてしまったのは僕だけじゃないはずだ。陸炎(ルー・イエン)は登登を先に行かせ、自分は残って後処理をすると約束する。この頼もしさが、彼の魅力なんだよね。
その頃、登登を追って顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)も村に到着していた。しかし、村の様子がどうもおかしい。村人たちは何かの儀式をしているようだが、皆一様に無表情で、村全体が不気味な空気に包まれている。まるで時間が止まってしまったかのような、奇妙な既視感のある日常がそこにはあった。
明かされる古蜀城のループする日常
翌朝、登登の父・于瘫子(ユー・タンズ)が鞭を片手に陸炎を問いただそうと乗り込んでくる。娘と陸炎が一夜を共にしたと勘違いしているんだね。登登は慌てて、あれは衛都(ウェイドゥ)に聞かせるための芝居だったと説明し、なんとかその場を収める。この親子のドタバタ劇は、シリアスな展開の中のいいスパイスになっている。
そして、登登は仲間たちに、陸炎と立てた計画を打ち明ける。この街の食べ物には何か問題があり、人々は毎日同じことを繰り返しているのではないか、という推測だ。
仲間たちは手分けして調査を開始する。
彭大海(ポン・ダーハイ)は、以前サイコロ賭博をした兵士たちに話しかけるが、彼らは地宮に行ったことすら覚えていない。さらに、この間赤ん坊の誕生祝いをしたばかりの家が、また同じ名前の赤ん坊の誕生祝いをしているのを目撃する。
阿鑫(アーシン)が武器屋へ行くと、以前登登が買ったはずの緑色の剣が「鎮店の宝」として変わらずにそこにある。
調査の結果、登登の推測は確信に変わった。この古蜀城の人々は、毎日同じ行動を繰り返し、翌日には前日の記憶をすっかり失ってしまうのだ。売った商品も、負った怪我も、名付けた孫の名前さえも。彼らは生きているように見えるが、その実態は幻なのかもしれない。しかし、登登には彼らが確かに「生きている」人間だと感じられた。この矛盾が、謎を一層深めていく。
登登の危機と陸炎の衝撃的な行動
地宮から脱出した登登たちは、顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)と無事に合流する。しかし、安心したのも束の間、登登が突然意識を失い倒れてしまう!父の必死の処置で体内の霊虫は取り除かれたものの、元能と精気を使い果たした登登は、危険な状態に変わりはなかった。朦朧とする意識の中、彼女が呼び続けるのは「陸炎」の名前だけ…。
一方、古蜀城では、陸炎の即位式典が始まっていた。衛都が恭しく避塵珠を差し出すと、陸炎はなんと、それを衆人の前で粉々に握り潰してしまう!
そして彼は、衛都に冷酷な真実を告げる。
「三千年間、この街の全ては何も変わっていない。人々は生きているように見えて、ただ昨日を繰り返しているだけだ」
その言葉は、衛都の頭を激しい痛みで貫き、彼は陸炎に「もうやめてくれ」と懇願するのだった。
『請君~遥かなる恋人たち~』第29話の感想
今回は、物語の核心に迫る重要なエピソードでした。平和に見えた古蜀城の日常が、実は三千年もの間、同じ日を繰り返すだけの虚構の世界だったという事実は、かなりの衝撃です。人々の記憶が毎日リセットされるという設定は、どこか切なく、そして恐ろしく感じられました。
特に印象的だったのは、愛する登登を救うため、そしてこの偽りの平和を終わらせるために、陸炎が下した非情な決断です。避塵珠を砕き、衛都に真実を突きつける彼の姿は、悲壮感に満ちていました。登登の身に危険が迫る一方で、陸炎もまた大きな犠牲を払おうとしている。二人の運命がどう交錯していくのか、今後の展開から目が離せません。物語のファンタジー要素とサスペンスが見事に融合し、物語の深みを一層増した回だったと言えるでしょう。
つづく