あらすじ
誅戎(ジュー・ロン)の強力な幻術により、于登登(ユー・ドンドン)は自らの故郷が滅ぼされた際の衝撃的な光景を目撃する。それは、彼女の運命を大きく揺るがす残酷な真実だった。一方、陸炎(ルー・イエン)もまた、信じがたい事実に直面し、仲間たちと共に絶体絶命の危機に陥る。登登は、自らに秘められた不思議な力を頼りに、この悪夢のような状況を打開すべく、誅戎が仕掛けた陣法の破壊に挑む。仲間たちの運命、そして三千年にわたる因縁の行方は…。
ネタバレ
ついに、最も知りたくなかった真実が明かされてしまいましたね…。『請君~遥かなる恋人たち~』第31話は、あまりにも残酷な真実が于登登(ユー・ドンドン)に突きつけられる、胸が張り裂けるような回でした。
誅戎の幻術が暴く、于家村の悲劇
誅戎(ジュー・ロン)が作り出した幻の世界で、登登は信じがたい光景を目の当たりにします。雪が舞い降るその場所は、紛れもなく故郷の于家村。しかし、そこは炎に包まれ、阿鼻叫喚の地獄と化していました。そして、村人たちに無慈悲な刃を向けていたのは、なんと陸炎(ルー・イエン)の忠実な副将であるはずの衛都(ウェイドゥ)だったのです。
登登の母親が血を流しながら「もうやめて」と衛都の足にすがりつくも、彼はまるで感情を失ったかのように剣を振り下ろします。白雪が母の血で赤く染まる光景は、あまりにも衝撃的でした。
「人間を守ると口にしながら、結局は自分が生きるために私の指示に従った臆病者め」。誅戎は衛都を嘲笑います。衛都は「お前に操られたんだ!」と叫びますが、誅戎は「実行したのはお前自身だ」と冷酷に言い放ちます。
愛する故郷と家族を奪った仇が、陸炎(ルー・イエン)が最も信頼する部下であったという事実。登登はその場に立ち尽くし、怒りと絶望に震えながら衛都に銃口を向けます。しかし、引き金を引くことはできません。ここで衛都を殺せば、それこそが誅戎の思う壺だと、彼女は必死に怒りをこらえていました。
贖罪の戦いと、陣眼への道
あまりの罪の重さに自害しようとする衛都を、陸炎(ルー・イエン)が間一髪で止めます。「本当に過ちを償う気があるなら、私と共に誅戎を討て」と諭す陸炎。その言葉に、衛都は再び立ち上がることを決意します。
一方、幻術にかかった顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)を、登登は自らの指を噛み切り、その血で正気に戻します。この時、登登は自分の血が陣眼の場所を示していることに気づきました。二人がかりで陣眼を探す中、鬼蔓藤に襲われますが、そこへ現れた衛都に助けられ、密室へと逃げ込みます。
母の仇に命を救われるという皮肉な状況に、登登の心は千々に乱れます。しかし、今は陸炎のために私情を抑えなければなりません。登登と顧北西(グー・ベイシー)(グー・ベイシー)を安全な場所へ逃がすため、衛都は一人残り、鬼蔓藤の群れに立ち向かっていくのでした。
陣法の破壊、そして決戦へ
登登は蛍の導きでついに陣眼である古木を発見。木に触れた瞬間、彼女は夢を見ます。夢の中の女性は登登を「雲羲(ユン・シー)」と呼び、鬼蔓藤に捕らわれていきました。
涙ながらに夢から覚めた登登は、すぐさま術を使い陣法を破壊。崩れ落ちる密室から脱出しますが、そこに衛都の姿はなく、血痕だけが残されていました。
外に出た二人は、誅戎と戦う陸炎と合流します。そこへ于瘫子(ユー・タンズ)も駆けつけ、新たな陣法で誅戎を追い詰めていくのでした。
『請君~遥かなる恋人たち~』第31話の感想
今回は、物語の核心に触れるあまりにも重い真実が明かされました。于登登(ユー・ドンドン)が背負うことになった悲しみは計り知れません。愛する家族を奪った仇が、想い人である陸炎の最も大切な部下だったという事実は、彼女の心を深く引き裂いたことでしょう。それでもなお、大局を見失わずに誅戎を討つことを優先しようとする彼女の精神的な強さには、胸を打たれずにはいられません。
一方で、衛都の行動も単なる裏切りとして片付けられない複雑さをはらんでいます。誅戎に操られていたとはいえ、彼が犯した罪は決して消えることはありません。自らの過ちを悟り、命を懸けて登登たちを救おうとする彼の姿は、悲劇性を一層際立たせていました。この壮絶な贖罪の戦いがどのような結末を迎えるのか、そして陸炎と登登がこの悲劇をどう乗り越えていくのか、物語の行方から目が離せません。
つづく