あらすじ
営州からの急報をきっかけに、崔家軍の内部崩壊を狙う崔璃(さいり)の卑劣な罠が牙をむきます。 急襲された崔琳(ツイ・リン)(ツイ・リン)は胸に矢を受け瀕死の重傷を負い、その危機を救ったのはまたしても李嶷(リー・ニー)(リー・ニー)でした。 一方の都では、李嶷と崔琳が第9話で交わした「置之死地(あえて死地に置く)」の計略が、梁王(リャンワン)の命を巡る驚愕の偽装監禁劇へと発展します。
ネタバレ
崔琳(ツイ・リン)を襲う非情な矢と長京を揺るがす梁王(リャンワン)崩御の偽装工作
営州からの急報をきっかけに、崔家軍の内部崩壊を狙う崔璃(さいり)の卑劣な罠が牙をむきます。
急襲された崔琳(ツイ・リン)は胸に矢を受け瀕死の重傷を負い、その危機を救ったのはまたしても李嶷(リー・ニー)でした。
一方の都では、李嶷(リー・ニー)と崔琳が第9話で交わした置之死地(あえて死地に置く)の計略が、梁王(リャンワン)の命を巡る驚愕の偽装監禁劇へと発展します。
命を賭した弾丸拔箭と冷徹な偽装死の全貌
営州急報の罠!伏兵の矢に倒れる崔琳と泥を割る李嶷の激走
営州で父の崔倚(ツイ・イー)(ツイ・イー)が病に倒れたという偽の知らせを受け、崔琳は柳承鋒(リウ・チェンフォン)と共に少数の軽騎兵を率いて急行します。
しかし、これこそが彼女の失脚を狙う実兄・崔璃が仕掛けた冷酷な包囲網でした。
覆面をした崔璃の軍勢が突如として立ちはだかり、退路を断たれた軽騎兵は瞬く間に壊滅状態に陥ります。
柳承鋒(リウ・チェンフォン)が刺されて倒れ、心腹の陳醒(じんせい)が彼を庇って命を落とす凄惨な戦場。
崔琳もまた、無情に放たれた一本の矢を胸に受け、鮮血に染まりました。
意識が遠のく中、矢の雨を突いて現れたのは、急報を聞きつけ愛馬を駆った李嶷です。
崔琳は光を掴むように李嶷の衣を掴みますが、言葉を発せぬまま彼の腕の中で崩れ落ちました。
激痛の拔箭と血の契約!崔琳の痛みを我が身で受ける李嶷の覚悟
軍営へと連れ帰られた崔琳を待っていたのは、麻酔なき過酷な外科手術でした。
侍女の桃子(タオズ)が冷たい短刀を彼女の皮肉に突き立て、凝固した鎧の血を割りながら肉に埋まった矢頭をえぐり出そうとします。
あまりの激痛に、崔琳の全身から血と汗が吹き出し、意識が混濁。
見守ることしかできない李嶷は、崔琳が痛みのあまり自分の舌を噛み切らないよう、躊躇なく自らの右手を彼女の口内へとねじ込みました。
崔琳の歯が李嶷の肉を深く噛み締め、二人の血が混ざり合う壮絶な光景。
激痛に耐え抜いた崔琳は辛うじて一命を取り留め、李嶷は傷だらけの手を握りしめながら、彼女の傍らを離れようとはしませんでした。
狂気の魏国夫人(ぎこくふじん)と梁王崩御!西長京で実行された死体すり替えの妙
同じ頃、西長京の宮廷では李嶷が放った不孝の書信(北伐宣言)が孫靖(スン・ジン)の元に届いていました。
李嶷が父親の命など一顧だにせず、帝位を狙うと挑発した内容に、実父の梁王は激怒のあまり血を吐いて昏倒します。
この隙を突いたのが、前太子妃の蕭氏(しょうし)でした。
彼女は李嶷が鄭国公(ていこくこう)の首を届けたと、魏国夫人(ぎこくふじん)の居所に偽の情報を流させます。
怒り狂った魏国夫人は、意識を失い横たわる梁王の首を掴み、そのまま窒息死させてしまいました。
手遅れとなった孫靖(スン・ジン)は事実を隠蔽するため、夜闇に乗じて宮人に梁王の遺体を郊外へ運び、焼き捨てるよう命じます。
しかし、陰森な荒野で恐怖した宮人たちの前に、李嶷が事前に配した密偵が金を積んで接近。
宮人たちが財宝を奪って逃げ出した瞬間、梁王の遺体は鮮やかにすり替えられ、李嶷の元へと護送されました。
親子の決裂と寝台の温もり!阿蛍の秘密に迫る蜂蜜探しの旅
目を覚ました梁王は、目の前に跪く李嶷を見るなり、例の不孝な書信への怒りを爆発させます。
李嶷は、孫靖の手から父を奪還するために第9話で崔琳と練り上げた李代桃僵(身代わりの計)の真意を説明しますが、梁王は自分の命を賭けの道具にしたと激高。
どれほど尽くしても冷遇される運命に絶望した李嶷は、静かに部屋を去るしかありませんでした。
失意の李嶷に近づき、看病を買って出る顧相府の庶女・顧婉娘(グー・ワンニアン)(グー・ワンニアン)。
李嶷は彼女が父の八つ当たりに遭うのを懸念して拒絶し、そのまま崔琳の寝所へと向かい、彼女のベッドの傍らで泥のように眠りに落ちます。
翌朝、目を覚ました崔琳は、隣で眠る李嶷が冷えないよう、傷の痛みに耐えながらそっと布団の端を掛け直しました。
目覚めた李嶷はいつもの調子で俺に口づけしようとしたなとからかい、崔琳は顔を背けます。
崔璃の謀略を疑う崔琳に対し、李嶷は今の体で営州へ戻れば命を落とすと諭し、休養を厳命。
さらに、崔琳が幼少期から苦い薬のせいで食が細く、桃子(タオズ)が手に入れた蜜糖(はちみつ)だけで命を繋いでいた(第10話の幼少期の回想とリンク)と知った李嶷は、自ら山へ入り天然の蜂蜜を探し出します。
その泥だらけの姿を見た統帥・裴源(はいげん)は、鎮西軍の主将が崔家の女にうつつを抜かすなと激しく苦言を呈しますが、李嶷はその警告に耳を貸さず、崔琳と柳承鋒の距離感に激しい嫉妬を募らせていました。
孫靖の死角を突いた李代桃僵の経済・心理構造
第12話で李嶷が実行した李代桃僵(りだいとうきょう)は、身代わりを立てて本質を救い出す高度な三十六計の一つです。
この計略が成功した背景には、第9話で崔琳が提示した置之死地(死地に置くことで生かす)という逆転の発想があります。
李嶷がわざと親不孝な態度を演じることで、孫靖のなかで梁王は人質としての価値を失ったという心理的死角が生まれました。
その結果、魏国夫人の暴走による突発的な殺害が起き、孫靖が不祥事を隠蔽するために密かに遺体を処理するという、最も警備が手薄になる瞬間を作り出すことに成功したのです。
ただ力で奪還するのではなく、人間の心理的盲点を利用して実父を救い出したこの作戦は、本作の知略戦の白眉といえます。
血の味のする誓いと、加速する修羅場の予感
胸を突くような痛みと、一瞬の甘さが交錯する密度の高いエピソードでした。
崔琳が激痛に耐えるため、李嶷の手を噛みちぎらんばかりに噛むシーンは、第5話で明かされた阿蛍という彼女の傷だらけの過去が、今まさに李嶷の肉体に刻み込まれたような、圧倒的なエモーショナルさがあります。
父・梁王を救い出しながらも理解されず孤独に沈む李嶷が、崔琳の隣にいる時だけは少年の顔に戻る姿に胸が締め付けられます。
しかし、李嶷に想いを寄せる顧婉娘(グー・ワンニアン)の静かな接近や、裴源(はいげん)からの厳しい忠告など、二人の前に立ち塞がる現実の壁は厚くなる一方です。
次回、崔琳は実兄・崔璃の裏切りによって危機に瀕した営州を救い出すため、どのような反撃に出るのでしょうか。
李嶷が手に入れた蜂蜜が、二人の残酷な運命を一時でも癒やすことを願わずにはいられません。
つづく


