あらすじ

西長京の攻略に行き詰まる李嶷(りぎょく)は自ら潜入する作戦を提案する。 柳承鋒(りゅう しょうほう)や裴源(はいげん)といった仲間からの猛反対を押し切り、二人は計画を実行に移すことを決意。 意外な協力者である顧婉娘(こばんじょう)も加わり、一行は商人の家族に変装して都へと向かう。 一方で、李嶷(りぎょく)への不信感を募らせる柳承鋒との溝は深まるばかりだった。果たして、彼らは無事に敵地へ潜入し、作戦の糸口を掴むことができるのか。

ネタバレ

すれ違う想い、柳承鋒の焦り

崔琳(さいりん)を見舞いに行ったんだ。でも、あいつ、大怪我してるくせに営州に帰る!って聞かない。営州のことが心配なのと、李嶷(りぎょく)のことが信用できないのが理由みたいだ。崔琳(さいりん)は李嶷(りぎょく)は味方だその体じゃ無理だって説得するんだけど、柳承鋒はもう耳を貸さない。お前は李嶷(りぎょく)に騙されてる!なんて言い出す始末。話にならないから、崔琳(さいりん)も彼を休ませて部屋を出ていくしかなかった。

夜の密会と甘い約束

その夜、崔琳の部屋に李嶷が窓からひょっこり現れる。こういうところが、あいつらしいよな。手には崔琳のために持ってきた焼き餅。肉が食べられない彼女を気遣って、わざわざ用意したんだ。おまけに薬が苦いだろうって蜂蜜まで準備してる。もう、どんだけ優しいんだよ!崔琳も嬉しそうに蜂蜜をなめてた。

そこで崔琳は、どうやって西長京を攻めるのか李嶷に尋ねる。李嶷は正直に今は手詰まりだと答えた。すると崔琳は、自分に策があることを打ち明ける。その代わり、営州を救うのを手伝ってほしい、と。李嶷は崔琳をじっと見つめて、即答。君の頼みなら、千だって聞く。いやあ、言うねえ!

潜入計画、仲間たちの猛反対

でも、この計画、周りは大反対。崔琳が柳承鋒に話すと、彼は怒りのあまり血を吐いて倒れちゃうほど。一方、李嶷も大変だった。腹心の裴源(はいげん)に崔琳と二人で変装して西長京に忍び込むって伝えたら、案の定ブチ切れられた。あの女に骨抜きにされたか!ってすごい剣幕。だけど李嶷はこれは相談じゃない、通知だってバッサリ。失敗したら、それが都を攻める口実になる、なんて軽口まで叩くから、裴源も呆れて何も言えなくなってた。

いざ、西長京へ!頼れる助っ人登場

西長京に潜入するために、李嶷は顧婉娘(こばんじょう)に協力を求めた。都に入るための信物が欲しかったんだ。すると彼女、信物だけじゃなくて、私も連れて行ってくださいって言い出した。最初はためらった李嶷だけど、彼女の強い決意を見て、妹役として同行させることにする。

こうして、李嶷、崔琳、顧婉娘の一行は商人の家族に変装して西長京へ向かった。道中、孫靖(そんせい)の兵士が母娘から食料を奪っている場面に遭遇して、彼らを助ける一幕もあった。

父との再会、そして李嶷の過去

都に着くと、顧婉娘はさっそく父親の顧丞相(こしょう)に会って、李嶷からの伝言を伝えた。以前は隅っこで縮こまっていた娘が、堂々と今の情勢を語る姿に顧丞相はびっくり。彼は状況を理解して、李嶷と会うことを承諾する。でも、どうやって孫靖(そんせい)の目をごまかして会うか、それが次の課題になった。

その後、李嶷は崔琳を醤油園に連れて行く。そこは、彼が子供の頃、父親に叱られたりして辛いことがあると、いつも一人で逃げてきた場所だった。木の上で空を眺めたり、セミの抜け殻で兄たちをからかったりした思い出。そして、そのたびに家に帰るとまた父親に殴られたこと。李嶷は、自分の過去を静かに語り始めたんだ。

感想

今回は、いよいよ西長京への潜入作戦が始まって、話が大きく動いた回だったな。李嶷と崔琳が二人で危険な任務に挑むっていう展開は、やっぱりハラハラする。でも、その合間に見せる李嶷の優しさとか、二人の甘い雰囲気がたまらない。特に、蜂蜜のシーンは最高だった。一方で、柳承鋒の頑固さや裴源の怒りもリアルで、計画が簡単には進まない感じがよく出てる。そして、何と言っても顧婉娘の成長ぶりがすごい。ただのか弱い女の子だと思ってたのに、すごく頼もしい味方になった。彼女の活躍が、今後の鍵を握りそうだな。最後に李嶷が語る子供時代の話も、彼の人間性が垣間見えて、グッときた。

つづく