あらすじ

大ヒット古装劇『楽游原』第29話では、西長京の朝廷を揺るがす皇太子(太子)の冊立問題が、主役二人の関係に最大級の嵐を巻き起こします。 辺境の要所を奪還した軍功を背景に、周囲から儲君への道を強制される李嶷(リー・ニー)(リー・ニー)。 しかし、その栄誉の裏で、闇に堕ちた柳承鋒(リウ・チェンフォン)(リウ・チェンフォン)の黒い同盟が本格的に始動し、李嶷の最も大切な人を奪うという最悪の悲劇が発生します。

ネタバレ

皇太子冊立を巡る朝廷の思惑と不穏な暗殺の影(導入)

大ヒット古装劇『楽游原』第29話では、西長京の朝廷を揺るがす皇太子(太子)の冊立問題が、主役二人の関係に最大級の嵐を巻き起こします。

辺境の要所を奪還した軍功を背景に、周囲から儲君への道を強制される李嶷(リー・ニー)(リー・ニー)

しかし、その栄誉の裏で、闇に堕ちた柳承鋒(リウ・チェンフォン)(リウ・チェンフォン)の黒い同盟が本格的に始動し、李嶷(リー・ニー)の最も大切な人を奪うという最悪の悲劇が発生します。

偽りの平和と血塗られた包子!復讐の剣を抜いた溱王の全貌(メインストーリー解説)

1. 異民族の首領・ウロの暗躍と、李崃(り らい)の府邸で結ばれた悪魔の同盟

白水関を奪った掲碩(けいせき)の首領・ウロは、中原の利権を最大化するため、密かに精鋭を率いて国内へ潜入していました。

異変を察知した崔家軍の総帥・崔倚(ツイ・イー)(ツイ・イー)が密偵を放つ中、生き残った柳承鋒(リウ・チェンフォン)は勝利者のような傲慢な足取りで三皇子・李崃(り らい)の屋敷へと足を踏み入れます。

彼は、自分が掲碩の軍勢を自由に動かせる強力な手駒であると提示し、共闘を呼びかけました。

「俺の目的はただ一つ。李嶷の命だ。奴が死なねば、俺たちの後患は永遠に消えない」

突然の申し出に警戒を強める李崃でしたが、柳承鋒の歪んだ殺意が本物であると知り、二人は李嶷を暗殺するための冷酷な計画を指導し始めます。

2. 星空の下の「十秒の賭け」と、別れを告げる不意打ちの抱擁

その頃、切ない離別の時が近づく中、崔琳(ツイ・リン)(ツイ・リン)はどこか怯えた瞳で李嶷を見つめていました。

「もし私があなたに嫌われるような大罪を犯したら、心変わりする?」と問いかける崔琳(ツイ・リン)。

第17話の楽游原での誓いが脳裏をよぎる李嶷は、真摯な眼差しで「何があっても君への愛は変わらない」と約束します。

崔琳は悲しみを隠すように微笑み、自分が十を数えるまで目を閉じているという無邪気な賭けを提案しました。

崔琳は十を数え切る前に、激しい愛惜を込めて李嶷の唇へ深い口づけを落とします。

目を開けた李嶷は甘んじて負けを認め、今度は自分から彼女を抱き寄せて激しい抱擁を返しました。

李嶷は第18話の出陣の時と同じように、守護の願いを込めた小さな藁人形を彼女の手に握らせ、二人は別々の道へと歩み出します。

3. 「両不相欠」の冷徹な決別と、朝堂を揺るがした太子冊立の衝撃

その後、崔家軍が白水関を大破したという捷報(勝報)が都に届き、国中が歓喜に沸きました。

気が大きくなった新皇(梁王(リャンワン))は、大赦を行って信王(しんおう)・李俊(リージュン)を釈放するという暴挙に出ます。

第26話で義姉を焼き殺した兄の釈明に納得のいかない李嶷は激怒しますが、新皇は「いつまで過去に執着しているのだ」と彼を激しく叱責しました。

一触即発の朝堂の中、老将・裴献(ペイ・シェン)が崔倚(ツイ・イー)からの上奏文を読み上げます。それは、国本(国家の基盤)を固めるため、溱王・李嶷を太子に立てよという強烈な進言でした。

満朝の文武百官がこれに賛同する中、李嶷の顔から血の気が失せます。

崔琳が自分を強制的に東宮の檻(第26話参照)へ入れるために父親を動かしたのだと、最大の誤解が生じたのです。

李嶷は崔琳の元へ押し入り、かつて預けていた珠を奪い返すと、彼女から手渡された母親の形見の簪(かんざし)を冷酷につき返しました。

「これでもう、お前とは両不相欠(何の関係もない、貸し借りなし)だ」

冷徹な決別の言葉を残し、李嶷は頑なに屋敷に引きこもってしまいます。

4. 乳母の非情な毒殺!信王(しんおう)府で引き抜かれた激昂の長剣

悲劇は李嶷の身辺で起きました。顧婉娘(グー・ワンニアン)(グー・ワンニアン)が李嶷のために用意した筍干包子(タケノコの肉まん)を、空腹に耐えかねた李嶷の乳母が先に口にしてしまいます。

乳母はその場に崩れ落ち、医師の治療も虚しく絶命。

駆けつけた李嶷は、かつて第19話の王爵返上の夜に唯一自分を涙で見送ってくれた乳母の遺体を抱きしめ、狂わんばかりに号泣しました。

包子に残された異臭から掲碩の毒(第21話の薬物)を察知した李嶷は、真相を暴くため、自ら開棺験屍(遺体を掘り起こして検視する)という過酷な手段に出ます。

崔琳は乳母の死を知り、李嶷の精神を心配して密かに屋敷の周囲を彷徨いますが、二人が顔を合わせることはありませんでした。

やがて、乳母を毒殺した真犯人が、釈放されたばかりの李俊であることが判明します。

李俊は李嶷を暗殺するため、乳母の放蕩息子を買収して毒入りの包子を送り込ませていたのです。

激しい激情に駆られた李嶷は、長剣を引っ提げて信王府へと突入。

命乞いをする李俊の首元へ剣を振り下ろそうとした瞬間、親友の裴源(はいげん)が身を挺して彼の腕を掴みました。

「ここで兄を殺せば、お前は大逆罪の不孝者になる」という裴源の叫び。

理性を繋ぎ止めた李嶷は、怒りのあまり剣を地面に投げつけますが、その刃は李俊の手背を鋭く切り裂き、身内への冷酷な警告として赤黒い血を滴らせるのでした。

崔倚の「太子擁立上奏」に隠されたマクロ戦略と、乳母の死がもたらす心理的監獄の完成(独自考察・用語解説)

第29話の展開において、物語の対立構造(コンテキスト)を決定づけたのは、崔倚が朝廷に提出した「溱王冊立の上奏」です。

一見すると、これは崔琳が第25話の楽游原の約束を実行するために父親を動かした利己的な行動に見えます。

しかし、その本質は白水関を大破した崔家軍が、朝廷内の猜疑心(第27話参照)を完全に払拭するための地政学的な陽謀です。

崔家が「自分たちの息のかかった李嶷を天子に据えたがっている」という姿勢をあえて公にすることで、新皇に対して「我々は正統な李氏の治世を支持している」という強力な大義名分をアピールしました。

しかし、これが李嶷の「東宮(檻)への恐怖」を刺激し、二人に「両不相欠」という最悪の決別をもたらす引き金になったのは、乱世の皮肉と言えます。

また、李俊が仕掛けた毒殺事件で乳母が命を落としたことは、李嶷の精神的支柱を破壊する決定的なエンティティです。

冷酷な王府のなかで彼に本当の母の愛を教えてくれた乳母の死は、第14話の峝関での同胞虐殺に続き、彼に「牙を持たねば、大切な人間から順番に殺されていく」という冷酷な宮廷の現実(リアル)を骨の髄まで叩き込みました。

この悲劇により、自由を求めていた十七郎の魂は完全に死に、彼は崔琳の望み通り、復讐と防衛のために「太子」という怪物へ変貌していくステップへと踏み出さざるを得なくなったのです。

愛の終わりと血の復讐!凍てつく主役二人の覚悟に涙が止まらない(感想)

あまりにも重く、凄絶な、そして文句なしの神回でした。

前半の河畔での「十秒の賭け」の甘い接吻が美しかったからこそ、中半で李嶷が「お前とは両不相欠だ」と冷たく簪を突き返すシーンの絶望感が狂おしいほどに胸に刺さります。

お互いに相手の身を誰よりも案じているのに、立場と大義のせいで完全にすれ違っていく許凱(シュー・カイ)と景甜(ジン・ティエン)の緊プレの文シー(文芸パート)の演技は圧巻の一言です。

そして、唯一の味方であった乳母を毒殺され、信王府で長剣を投げつける李嶷の怒りの咆哮には、観ていて鳥肌が立ちました。

これまではどこか避世(現実逃避)を望んでいた少年が、血の現実によって「太子の檻」を自ら開ける決意を固めていく過程は実に見事です。

次回、乳母の仇である李俊、そして裏で糸を引く李崃に対し、李嶷はどのような冷徹な復讐劇を開始するのでしょうか。

愛を失い、復讐の鬼と化した溱王の、孤独な奪嫡の戦いが始まります!

つづく