あらすじ

大ヒット中国古装劇『楽游原』第30話では、皇都を血で染める最悪の政変が幕を開けます。 乳母を毒殺された怒りから暴走する李嶷(リー・ニー)の裏で、暗躍を強める二男の李崃(り らい)と異民族の掲碩人(けつしょくじん)。 劉氏の墓前で行われた凄惨な骨肉の争いと、大雨の中で散った老鮑(ラオ・バオ)の最期を描く衝撃回です。

ネタバレ

牙を剥いた大人しい猛獣と暴雨の地獄絵図

大ヒット中国古装劇『楽游原』第30話では、皇都を血で染める最悪の政変が幕を開けます。

乳母を毒殺された怒りから暴走する李嶷(リー・ニー)の裏で、暗躍を強める二男の李崃(り らい)と異民族の掲碩人(けつしょくじん)。

劉氏の墓前で行われた凄惨な骨肉の争いと、大雨の中で散った老鮑(ラオ・バオ)の最期を描く衝撃回です。

墓前で繰り広げられた骨肉の争いと暴雨の挽歌

崔琳(ツイ・リン)が見抜いた十七郎の優しさと顧婉娘(グー・ワンニアン)が選んだ修羅の道

桃子(タオズ)は信王(しんおう)府での激しい騒動の顛末を崔琳(ツイ・リン)へと細かく報告しました。

激昂した李嶷(リー・ニー)をなぜ裴源(はいげん)が止められたのか、彼女には理解できません。

崔琳は李嶷が誰よりも仲間を大切にする情に厚い男だと知っていました。

第29話で乳母を殺された悲しみのどん底にあっても、彼は理性を保ちました。

鎮西軍の同胞を巻き込む大逆罪だけは避けるという崔琳の読みは正確です。

第1話の牢蘭関から培われた絆の深さを、彼女だけが理解していました。

乳母の毒殺事件の真相を知った顧婉娘(グー・ワンニアン)は、恐怖を感じつつも引き下がりません。

富貴は危険の中に求めると冷徹に語り、李嶷の権力にしがみつく決意を固めます。

顧相は娘の度胸を褒めつつ、李嶷の真っ直ぐな性格が仇になると見抜いていました。

新皇が李俊(リージュン)を偏愛して庇う以上、李嶷の直情的な行動は逆効果を生みます。

父親の新皇の逆鱗に触れた彼の行く末を、顧相は冷徹な目で見つめていました。

顧相が企てた幻の示弱戦術と裴献(ペイ・シェン)が仕掛けた決死の辞職勧告

第29話での信王(しんおう)府への殴り込みは、新皇を硬化させる最悪の手でした。

顧相は、李嶷が新皇の前であえて涙を流して同情を引くべきだったと分析します。

兄の罪には触れずに悲しみを訴えれば、皇帝に罪悪感を植え付けられたはずでした。

しかし事態がここまで悪化した以上、顧相は別の手段で李俊(リージュン)の排除を画策します。

彼は将軍の裴献(ペイ・シェン)と共に、新皇の前に進み出て李俊の流刑を強硬に要求しました。

新皇は長男の罪を兄弟の喧嘩として片付けようと露骨に庇い立てします。

裴献は法を曲げる皇帝の姿に激怒し、床に膝をついて激しい言葉を放ちました。

流刑を拒むなら鎮西軍を率いて都を去ると脅し、新皇を強く揺さぶります。

顧相も自身の罷免を申し出て追随し、朝廷の崩壊を盾に皇帝を追い詰めました。

二人の重臣に逃げ道を塞がれた新皇は、やむなく李俊の流放に同意します。

劉氏の墓前に潜む掲碩の凶刃と漁夫の利を狙う大人しい毒蛇

出発前、新皇は兄弟の和解を演出するため、李嶷に劉氏の墓参りへの同行を命じます。

李俊に直接謝罪させる魂胆でしたが、その日は乳母の葬儀の日でもありました。

李嶷は最期まで乳母の棺を見送ってから、急ぎ墓地へと馬を走らせます。

送葬の列を追う途中、戦場の直感で不気味な殺気を察知して身をかわしました。

格闘の末に倒した賊の首元には、異民族である掲碩人(けつしょくじん)の紋章が刻まれています。

第29話で柳承鋒(リウ・チェンフォン)が異民族を引き込んだ伏線が、最悪の形で回収されました。

多勢に無勢であると悟った李嶷は、謝長耳(シエ・チャンアル)を裴源(はいげん)の元へ急行させます。

一方、墓地では新皇の祭祀行列が掲碩の大軍による奇襲を受けていました。

李俊は新皇を守って名声を得ようとしますが、李嶷の不在を知ると本性を現します。

実の父親である新皇に剣を突きつけ、冷酷な帝位簒奪の弑逆を開始しました。

怯える皇帝の前に、これまで無能を装っていた二男の李崃(り らい)が猛獣のように現れます。

謀反の逆賊を討つと叫びながら、背後から李俊の胸を容赦なく貫きました。

息絶える寸前、李俊は李崃こそがすべての漁夫の利を狙う黒幕だと悟ります。

降りしきる豪雨の中の無残な背信と老鮑(ラオ・バオ)が遺した生還の誓い

戦場に駆けつけた李嶷は、兄の李崃が危機に瀕していると誤認して救助に飛び込みました。

然而、背後を預けた瞬間、信頼していた大兄の手によって深く刺し貫かれます。

冷酷な裏切りを嘲笑うかのように、天からは激しい大雨が降り注ぎました。

裴源の増援が届かぬ泥沼の中、護衛の崔家軍の兵たちが次々と命を落とします。

血と雨水が混ざり合う絶望の戦場で、李嶷の身体はすでに限界を迎えていました。

多勢に無勢のなか、最期の刃が李嶷の命を刈り取ろうと迫ります。

第1話の出会いから十七郎の傍らで笑い合っていた老鮑が、その盾となりました。

老鮑は無数の矢と刃をその背中に受け止め、李嶷の身代わりとなって崩れ落ちます。

天下が太平になったら牢蘭関へ帰るという夢は、冷たい雨の中で潰えました。

宮廷を蝕む二虎競食の罠と失われた牢蘭関の約束

第30話で描かれた李崃の豹変は、宮廷における最も醜悪な反客為主の計略です。

彼は柳承鋒(リウ・チェンフォン)が手引きした掲碩人の襲撃を完璧に利用し、ライバルを一掃しました。

兄の弑逆を大義名分として処理する冷徹な頭脳は、今後の最大の強敵となります。

顧相が指摘した李嶷の直率さは、戦場では美徳であっても朝廷では刃となりました。

新皇の偏愛という現実を無視した行動が、結果的に最悪の連鎖を招きます。

権力を嫌う彼の純粋さが、大切な人々を窮地へ追い詰める要因となりました。

老鮑の壮絶な戦死は、二人が抱いていた避世の夢の完全な崩壊を意味します。

第17話や第27話の蛍の夜、彼らは戦乱が終われば辺境へ帰ると誓い合っていました。

しかし、血の現実を突きつけられた李嶷は、復讐のために東宮へ進むしかありません。

泥にまみれた許凱(シュー・カイ)の慟哭と冷酷な奪嫡レースの始まり

老鮑の遺体を抱きしめ、大雨の中で絶叫する李嶷の姿には涙が止まりませんでした。

許凱(シュー・カイ)が魅せた、肉親の裏切りへの絶望と戦友を失った極慟の演技は圧倒的です。

優しき十七郎の魂は死に、復讐の鬼と化した太子の逆襲がここから幕を開けます。

身内すら信じられぬ皇城の闇のなかで、李嶷の孤独な戦いはさらに激化していきます。

瀕死の重傷を負った彼がどのように生き延び、崔琳と共に反撃へ転じるのか注目です。

地獄の底から這い上がる若き英雄たちの、血で血を洗う第二章から目が離せません。

身内を失った十七郎の修羅の道、その血の復讐劇を先取りしますか?

つづく