あらすじ

白水関の失守(第27話)という国家の危機を受け、崔家軍の少帥としての誇りを胸に皇都へと乗り込んできた崔琳(ツイ・リン)(ツイ・リン)。 彼女の謁見を巡って朝廷の六部が激しく対立する中、李嶷(リー・ニー)(リー・ニー)の機転と知略が彼女の道を切り開きます。

ネタバレ

異例の謁見を巡る朝廷の激論と華麗な宴席での大逆転劇

白水関の失守(第27話)という国家の危機を受け、崔家軍の少帥としての誇りを胸に皇都へと乗り込んできた崔琳(ツイ・リン)

彼女の謁見を巡って朝廷の六部が激しく対立する中、李嶷(リー・ニー)の機転と知略が彼女の道を切り開きます。

今話の最大のハイライトは、宮廷の宴席で催された奪彩戯(伝統的な競技)での息をのむ心理戦です。

女装で現れ美貌と気品で圧倒する崔琳(ツイ・リン)と、嫉妬の炎を燃やす李嶷(リー・ニー)が、布幕の陰で交わす衝撃の接吻。

政治的な駆け引きの裏で、かつての約束の地へと馬を駆る二人のロマンスが最高潮に達する必見のエピソードをお届けします。

六部の紛糾を破る古の先例と、鮮やかな喜劇に変わった宮廷の宴

1. 朝廷を揺るがす何校尉(かこうい)の謁見問題と顧婉娘(グー・ワンニアン)の不穏な執着

崔琳が新皇への謁見を求めたことで、西長京の朝廷は蜂の巣をつついたような騒ぎに陥っていました。

兵部が前線で戦う崔家軍の代表として認めるべきだと主張する一方、礼部は女子の謁見など前代未聞だと猛反発。

さらに戸部が、崔家軍の軍需補給が平涼と蔚陽の税収から賄われている複雑な帳簿問題を突きつけ、議論は完全に泥沼化します。

この膠着状態を破ったのが李嶷でした。

彼は古の時代にも女子が政に参画した例はあると言い放ち、崔琳の亡き母が巾帼英雄(女傑)であった事実を挙げて資格を証明します。

宰相の顧相(こしょう)が60年以上前の古籍をひっくり返してこの事実を立案したことで、朝廷は沈黙。

娘の顧婉娘(グー・ワンニアン)(グー・ワンニアン)の心には何氏女しかいない、諦めなさいと諭しますが、執念に燃える彼女は未来は誰にも分からないと不敵な笑みを浮かべるのでした。

2. 満朝を魅了した麗しき女装姿と、欲に駆られた信王(しんおう)の接近

無事に謁見が許され、李嶷が礼部で完璧に根回しをしてくれた事実を知った崔琳の胸には、温かい蜜糖のような情愛が広がっていました。

謁見の日、李嶷が見守る朝堂に立った崔琳は、父親に代わって見事な弁舌を披露します。

崔家軍が代管していた濼陽(らくよう)を朝廷にお返しし、陛下の正統なる統治を祝福いたします

第23話の領地交渉で李嶷と交わした戦略に基づき、濼陽の返還を大義名分として提示した崔琳。

新皇は大喜びし、京城の令嬢たちに彼女の風采を見せつけるため、盛大な宴席を設けることを決定しました。

宴の席に、男装の甲冑を脱ぎ捨て、見事な女装の華服に身を包んで現れた崔琳。

その圧倒的な美しさに誰もが息をのむ中、禁足を解かれたばかりの信王(しんおう)・李俊(リージュン)への野心を剥き出しにして彼女に付きまといます。

3. 翻る帷幕の中の甘い罠!皇后の簪(かんざし)を分かち合う陽謀

宴を盛り上げるため、皇后の発案で賞品を奪い合う奪彩戯(だつさいぎ)が開催されました。

崔琳の隣を陣取る李俊を牽制するため、李嶷は兄上、共に舞台へ上がりましょうと挑発的な誘いをかけます。

武芸の劣る李俊が怯んだ瞬間、崔琳がすかさず私が信王殿下と組みましょうと名乗りを上げ、顧婉娘も私は溱王殿下とと名乗りを上げ、4人による華麗なペア戦が幕を開けました。

競技が始まると、李俊と顧婉娘は完全に置き去りにされ、戦場は実質的に李嶷と崔琳の一騎打ちへと変貌します。

第1話の浴場での水中戦を彷彿とさせる、一歩も引かない極上の体術の応酬。

その最中、天井から垂れ下がった巨大な布幕(帷幕)が二人を包み込み、周囲の視線を完全に遮断しました。

暗がりのなか、崔琳は李嶷の隙を突いて彼の唇に深く口づけを交わします

一瞬の陶酔に李嶷の動きが止まった隙を見逃さず、崔琳はその身体を足蹴にして舞台下へと突き落とし、見事に彩頭(賞品)を奪い取りました。

崔琳は皇后から賜った極上の簪をその場で真っ二つに一分を二つに分け、半分を李嶷に、もう半分を顧婉娘に贈るという、非の打ち所がない大気の知略を見せつけ、満朝の喝采を浴びます。

4. 慈恩寺の裏をかく先手必勝!楽游原での捕魚と二人の完全なる和解

宴が終わり、李俊は崔琳に執拗にアプローチし、明日、慈恩寺で会おうと強引に約束を取り付けました。

しかし翌朝、李俊が意気揚々と寺へ赴いた時には、すでに崔琳の姿はありませんでした。

嫉妬に駆られた李嶷が、職権を乱用して先手を打って彼女を連れ出していたのです。

突然目の前に現れた恋人の姿に、崔琳は隠しきれない歓喜の笑顔を浮かべました。

二人は今日だけは王爵(溱王)や少帥という重い肩書を捨て、ただの十七郎と阿蛍に戻ることを約束します。

賑やかな市井を抜け、二人が向かったのは、第17話で永遠の抱擁を交わした聖地・楽遊原(らくゆうげん)でした。

清らかな川に入って笑い合いながら魚を捕り、美景を眺める二人。

第27話の螢火虫の下での冷酷な拒絶が嘘のように、二人の心は再び深く、甘く溶け合っていくのでした。

帷幕の接吻が示す反客為主の計略と、濼陽返還に隠された地政学的陽謀

第28話の最大の見どころは、奪彩戯で崔琳が用いた反客為主(はんきゃくいしゅ)の心理戦術です。

彼女は李嶷が自分に向ける絶対的な情愛を完全に把握していました。

周囲から見えない布幕の影という死角(ブラインドスポット)を利用し、色仕掛けとも言える服毒の接吻(※前話の蕭氏(しょうし)のコールバック的な、しかし純愛のキス)を放つことで、李嶷の強固な戦闘意思を一瞬で霧散させました。

ただ力で勝つのではなく、相手の感情の急所を突くこの手法は、まさに彼女が錦囊女(第5話参照)たる所以です。

また、彼女が朝廷に濼陽を返還したというエンティティは、極めて高度な地政学的防衛策です。

白水関が失守し、朝廷から養子の柳承鋒(リウ・チェンフォン)が通敵した(第27話)と崔家の忠誠を疑われている状況下で、あえて経済の要所である濼陽を手放す。

これにより、新皇に崔家には反逆の意図はないと強烈な大義名分(お墨付き)を植え付け、朝廷内の文臣たちの口を封じました。

手放した濼陽の代わりに、第23話の交渉通り平涼と蔚陽の確固たる支配権を維持するという、損して得取る見事なマクロ戦略が描かれています。

最高の女装と不意打ちのキス!乱世を忘れた二人の逃避行に乾杯(感想)

文句なしに美しく、爽快感あふれる最高のエピソードでした。

これまで男装の凛々しい姿が多かった景甜(ジン・ティエン)が、目の覚めるような華服の女装で朝堂に現れた瞬間の美しさには胸が震えました。

そんな彼女に鼻の下を伸ばし、あからさまに嫉妬して舞台へ上がる許凱(シュー・カイ)の恋する少年の演技が実に見事です。

布幕の中での不意打ちのキスで李嶷を骨抜きにし、賞品を奪っておきながら、簪を割って顧婉娘にも分け与える崔琳の大物感には痺れました。

ラスト、兄の李俊を完璧に出し抜いて、二人で楽游原へ行って魚を捕る無邪気な姿は、これまでの朝廷のドロドロをすべて洗い流してくれるような爽やかさがあります。

しかし、西長京の裏では顧婉娘の不気味な視線や、白水関を守る掲碩の脅威が消えたわけではありません。

次回、この束の間の楽園を終えた二人は、いよいよ本格化する外敵への反撃と、東宮の座を巡る最終決戦へどう立ち向かうのでしょうか。

最強のバディの進撃から、一瞬も目が離せません!

つづく