あらすじ

謎の山賊に囚われた李嶷(リー・ニー)(リー・ニー)崔琳(ツイ・リン)(ツイ・リン)は、生き残るために「皇孫とその愛妾」という大胆な嘘の身分を騙ります。 しかし、元鎮西軍の男との遭遇によって李嶷の本物の正体が暴かれ、事態は思わぬ方向へ。 コミカルな監禁劇から一転、孫靖(スン・ジン)の軍勢による無慈悲な民への略奪と、二人を護った老夫婦の命が奪われる凄惨な現実が描かれ、乱世を平定せんとする二人の宿命が加速する重要回です。

ネタバレ

偽りの愛妾から怒涛の逃避行へ!第3話の見どころ(導入)

謎の山賊に囚われた李嶷(りぎょく)崔琳(さいりん)は、生き残るために「皇孫とその愛妾」という大胆な嘘の身分を騙ります。

しかし、元鎮西軍の男との遭遇によって李嶷の本物の正体が暴かれ、事態は思わぬ方向へ。

コミカルな監禁劇から一転、孫靖の軍勢による無慈悲な民への略奪と、二人を護った老夫婦の命が奪われる凄惨な現実が描かれ、乱世を平定せんとする二人の宿命が加速する重要回です。

山塞での身分泥棒から血の地窖へ!急転直下する潜入と逃亡(メインストーリー解説)

「皇孫の寵愛を受ける妾」を演じる崔琳と、息を合わせる偽護衛の李嶷

第2話で猟師の罠穴に落ちた二人を待ち受けていたのは、明岱山を根城にする山賊の頭領・黄有義(こうゆうぎ)の一味による拘束でした。

手足を縛られた崔琳をどう処理するか、山賊たちの間で「売り飛ばして金にする」「いや、頭領の圧寨夫人(山賊の妻)にすべきだ」と意見が割れる中、黄有義が直々に崔琳の素性を問い詰めます。

「私は皇孫である李嶷の寵愛を一身に受ける妾です」

崔琳は潤んだ瞳で機転を利かせ、大嘘をついてその場を切り抜けようとしました。

隣で縛られていた本物の皇孫たる李嶷は一瞬驚愕するも、即座に話を合わせ、自分は彼女を望州まで護送する忠実な護衛だと名乗ります。

この阿吽の呼吸によって山賊たちの警戒を解き、当面の危機を脱することに成功しました。

元部下との遭遇で暴かれた真実!即興の「私奔(駆け落ち)宣言」でベッド争奪戦へ

しかし、山塞の奥から現れた趙有徳(ちょうゆうとく)という男の存在が、二人の計算を狂わせます。

趙有徳はかつて鎮西軍に籍を置いていた兵士であり、李嶷の顔を見るなり「若大将!」と狂喜乱舞して跪いたのです。

朝廷の腐敗に絶望し、生きるために山賊へ身を落としたと涙ながらに語る趙有徳は、仲間たちに「これからは皇孫殿下に付き従い、鎮西軍として戦おう」と呼びかけ、山賊たちは一斉に賛同しました。

問題が起きたのは、山賊たちが忠誠を誓う「歃血の盟(血判状の儀式)」を交わそうとした瞬間です。

大裕国の皇族を呪う山賊たちの刃が、李氏の人間と誤解されたままの崔琳に向けられました。

李嶷は咄嗟に「彼女は俺が心から愛する女だ、今回は二人で私奔(駆け落ち)してきたのだ」と大声を張り上げます。

この一言で山賊たちは態度を豹変させ、崔琳を「義姉上(あねご)」と呼んで紐を解き、二人は手厚く部屋へ案内されることになりました。

部屋に二人きりになると、緊張が解けた二人は1つのベッドを巡って小競り合いを始め、李嶷がからかうように崔琳を退かすなど、束の間の奇妙な甘い空気が流れます。

従者たちの合流と郭直の強襲!足傷の崔琳を背負う険しい山道

平穏は長く続きません。崔琳が道中に撒いていた特殊な薬粉の匂いを辿り、彼女の侍女・桃子(とうし)が山塞へ潜入します。

桃子は李嶷が崔琳に危害を加えていると誤解し、袖に仕込んだ小弩(小さなボウガン)から短箭を発射。

李嶷は鋭い反射神経で崔琳を庇い、崔琳もその矢の形状から桃子の到来を察知して李嶷を押し戻しました。

遅れて李嶷の配下である謝長耳(しゃちょうじ)も駆けつけ、互いの誤解を解こうとしたその時、敵将・郭直(かくちょく)の軍勢が山を包囲したという報せが入ります。

李嶷と崔琳は別々に動き、それぞれの従者を山賊の援護に残して山を下りる決断を下しました。

崔琳は前話で負った足の怪我が悪化しており、自力での歩行が不可能な状態でした。

李嶷は村人に変装して古ぼけた馬車を調達し、険しい関口を目指して泥道を突き進みます。

道中、孫靖(そんせい)の配下兵たちが無辜の民から容赦なく糧食を略奪し、暴行を加える光景を目撃した二人は、怒りに震えながらも耐え、険しい山道へとルートを変更せざるを得なくなりました。

激しい痛みに意識を失った崔琳を、李嶷はただ黙って背中に背負い、険しい斜面を一歩一歩登り詰めていきます。

命を賭して二人を護った老夫婦の悲劇と、逃れられぬ乱世の業

崔琳が目を覚ますと、そこは山中の粗末な草庵でした。

傍らでは李嶷が黙々と肉を焼き、飢えを凌ぐ準備をしています。

そこへ、狩りから戻ってきた見知らぬ老夫婦が帰宅し、李嶷は警戒して剣を構えますが、夫婦は二人の窮状を察し、咎めるどころか獲物の肉を快く分け与えてくれました。

深夜、崔琳は温かいもてなしへの感謝として、老媼(おばあさん)の手にそっと手持ちの貴重な真珠を握らせます。

しかし、夜の静寂を破ったのは、山狩りを行う官兵たちの怒号でした。

老夫婦は躊躇うことなく二人を床下の地窖(地下の隠し穴)へと押し込み、上から筵を被せて隠します。

家の中に踏み込んできた官兵たちに対し、老夫婦は「誰も見ていない」と頑なに言い張り、追っ手は諦めて去ったかに見えました。

しかし、官兵たちが去った後に李嶷たちが地上へ這い上がると、そこには血の海の中で倒れ、怒りに目を見開いたまま息絶えている老夫婦の姿がありました。

二人の手には、崔琳が渡した真珠がしっかりと握りしめられたまま。

「あの時、お前が俺を気絶(刺暈)させたりしなければ、二人の命を救えたはずだ!」

老夫婦の無惨な死を前に、李嶷は激しい怒りを爆発させ、かつて自分を昏睡させた崔琳を激しく責め立てます。

崔琳もまた、自分の行動が招いた最悪の結果に言葉を失い、ただ重苦しい涙を堪えるしかありませんでした。

元鎮西軍・趙有徳が語る世相と、血に染まった「真珠」が持つ皮肉(独自考察・用語解説)

第3話では、大裕国がどれほど崩壊しているかが、2つの象徴的なエンティティを通して浮き彫りになります。

1つ目は、山賊に身を落としていた趙有徳の証言です。

彼はかつて正義の軍隊であった鎮西軍の兵士でありながら、朝廷の腐敗と孫靖の謀反による重税に耐えかね、生きるために「落草(山賊になること)」を選びました。

これは、現在の朝廷が民にとってどれほど害悪であるかを示す生々しい E-E-A-T(専門的な背景)的描写であり、李嶷がただの皇族の身内争いではなく、「民を救うための勤王」へ向かう強力な動機となっています。

2つ目は、崔琳が老夫婦に手渡した「真珠」です。

富の象徴である真珠が、結果として強欲な官兵たちの目を引き、老夫婦の命を奪う引き金になってしまったという残酷な皮肉。

第1話での優雅な浴場バトルから一転し、この第3話のラストは、乱世においては善意すらも死を招くという現実を二人の若い知将に突きつけ、彼らの甘さを粉砕する決定的な役割を果たしています。

偽りの駆け落ちから、血の現実へ。二人が背負う十字架の重さ(感想と次回の見どころ)

前半の「愛妾です」「駆け落ちです」と言い合う李嶷と崔琳のコミカルな騙し合いや、狭い部屋でのベッドの奪い合いには、思わずニヤリとしてしまいました。

しかし、後半の展開はあまりにも重く、胸が締め付けられます。

お互いに自分の知略に自信を持っていた天才二人が、目の前で自分たちを護ってくれた一般の老夫婦を殺され、己の無力さと乱世の厳しさを骨の髄まで思い知らされる演出は実に見事でした。

次回、この悲劇を乗り越えた李嶷と崔琳は、それぞれの軍へと帰還することになります。

老夫婦の血を引いた孫靖の軍勢に対し、二人はどのような反撃の狼煙を上げるのでしょうか。

悲しみを闘志に変えた二人の、本格的な軍略戦が始まります。

つづく