あらすじ
第37話の豊迎楼での拉致事件を経て、物語は全40話のクライマックスへと突入します。 柳承鋒(リウ・チェンフォン)の歪んだ愛がもたらした最悪の裏切りと、異民族の首領ウロの冷酷な罠が崔琳(ツイ・リン)を絶望の淵へと追い詰めるのです。 皇都の封鎖、あるいは約束の地での慟哭など、言葉を失うほどの衝撃展開が描かれる第38話の見どころを解説します。
ネタバレ
絶望が都を包む!最愛の阿蛍を襲う掲碩の毒牙と東宮の涙(エピソード概要)
第37話の豊迎楼での拉致事件を経て、物語は全40話のクライマックスへと突入します。
柳承鋒(リウ・チェンフォン)の歪んだ愛がもたらした最悪の裏切りと、異民族の首領ウロの冷酷な罠が崔琳(ツイ・リン)を絶望の淵へと追い詰めるのです。
皇都の封鎖、あるいは約束の地での慟哭など、言葉を失うほどの衝撃展開が描かれる第38話の見どころを解説します。
異民族の謀略と西長京の封鎖!命を賭けた知略戦の果て(メインストーリー)
柳承鋒(リウ・チェンフォン)の毒殺とウロが突きつけた残忍な選択
柳承鋒は崔琳(ツイ・リン)と二人で遠くへ逃げる約束をウロと交わしていました。
しかし手渡された解薬の匂いから、それが偽物であると柳承鋒は一瞬で見抜きます。
ウロは本性を現し、崔琳と共に彼を抹殺しようと掲碩の兵に命じて包囲しました。
柳承鋒はウロと顧相が内通した証拠を握り、心腹の阿恕(あじょ)に託してウロを脅迫します。
ウロは拷問を強行しますが、柳承鋒は口を割らず、崔琳の遺体を傷つけない全屍を条件に自ら崔琳を殺す選択をしました。
第21話や第26話で掲碩の薬に溺れた彼の執念は、悲劇的な丸薬を崔琳の口へ運ぶ結末へと至ります。
西長京の封鎖と義庄からの不穏な足音
東宮の李嶷(リー・ニー)は、崔琳を救うため禁軍と羽林衛を総動員して西長京を完全に封鎖しました。
新皇は息子の過激な軍事行動を弑君奪権の謀反ではないかと恐れ、黒幕の顧相へ対策を相談します。
李嶷(リー・ニー)は宣旨を携えた太監を冷酷に追い返し、ただ愛する人の捜索に全ての命運を懸けていました。
従者の謝長耳(シエ・チャンアル)が、義庄(遺体安置所)で若い女性の目撃情報があったと李嶷に報告を入れます。
現場へ向かう途中で、上階の窓から阿蛍!と叫びながら柳承鋒が飛び降りる姿を目撃。
李嶷が建物へ駆け上がると、そこには息絶え絶えの崔琳が横たわっていました。
太医の宣告と楽游原での果てなき歌声
崔琳を横抱きにして東宮へ帰還した李嶷は、すぐさま複数の太医に診察を命じます。
しかし太医たちは一斉に床に跪き、彼女の脈はなく既に薨逝(こうせい)したと涙ながらに告げました。
第12話の看病や第34話の冷酷な新婚初夜の記憶が交錯し、李嶷はその場に激しく崩れ落ちます。
李嶷は崔琳の遺体を抱き抱え、二人の聖地である楽游原へと馬を走らせました。
第17話で永遠の抱擁を交わし、第28話で共に魚を捕ったあの美しき草原の記憶。
彼は崔琳が目を覚ますことを信じ、かつて二人で口ずさんだ思い出の歌謡を何度も優しく歌い続けます。
篝火の夜に求めた奇跡と悲しき逃避の願い
夜が訪れても李嶷は諦めず、昔のように川で焼き魚を作り、崔琳の身体を温め続けます。
彼女の息がない現実を理解しながらも、心がそれを拒絶し、奇跡の発生を火堆の傍で願い続けました。
太子などにならなければよかったという、彼の心の奥底に眠る本音の叫び。
ただこの楽游原で、静かに風に吹かれて大切な阿蛍と生きたかったという、悲痛な独白のなかで夜が更けていきます。
権力の檻に囚われ、大切な人間(第30話の老鮑(ラオ・バオ)など)を失い続けた十七郎の孤独。
冷たくなった愛しき人を抱きしめる彼の姿に、乱世の非情さが色濃く投影されていました。
柳承鋒が選んだ全屍の意図と新皇が陥った弑君奪権の心理錯覚
第38話で描かれた最も残酷な計略は、柳承鋒による崔琳の毒殺という決断です。
彼はウロの拷問に耐えながらも、崔琳を完全に他人の手(異民族)で汚されることを拒み、自らの手で逝かせる代わりに遺体を守る全屍の約束を取り付けました。
これは第26話で兄であっても夫にはなれないと拒絶された彼の、歪んだ愛の形です。
また、新皇が李嶷の捜索活動を弑君奪権(皇帝殺害と権力簒奪)と誤認した背景には、皇家特有の猜疑心があります。
第30話の劉氏の墓前で起きた長男と次男の殺し合いを経て、新皇の精神は完全に崩壊状態にありました。
李嶷が崔琳への情愛だけで禁軍を動かしたという事実を信じられず、顧相の陽謀に踊らされていく姿は大裕王朝の末期症状を象徴しています。
今回の事件に関わる重要な要素を以下に整理します。
掲碩の暗桩:ウロが西長京に配置していた密偵の拠点で、柳承鋒に握られていた。
阿恕(あじょ)の役割:柳承鋒の死後、顧相とウロの結託を暴露する時限爆弾としての任務を帯びる。
全屍の要求:遺体を五体満足な状態で残すことで、崔琳への最後の尊厳を守ろうとした。
涙が紡ぐ鎮魂歌と、復讐の鬼と化す十七郎の逆襲
文句なしに全編を通して最も涙が止まらない、悲痛な最高峰のエピソードでした。
許凱(シュー・カイ)演じる李嶷が、楽游原の風の中で冷たくなった景甜(ジン・ティエン)を抱きしめて歌を歌うシーンの破壊力は凄まじいです。
牢蘭関の十七郎としての純粋な愛が、宮廷の権力によってここまで無残に踏みにじられたことに胸が締め付けられます。
しかし、柳承鋒が飛び降りる直前に放った一言や、阿恕の動向など、まだ物語のチェス盤は終わりを迎えていません。
次回、最愛の阿蛍を失った李嶷は、裏で糸を引いていた顧相と掲碩の軍勢に対し、どのような血の報復を開始するのでしょうか。
残すところあと2話、修羅と化した太子の命がけの最終決戦を見届けます。
つづく


