あらすじ
七夕の夜、李嶷(りぎょく)と崔琳(さいりん)は韓立(かんりつ)の処刑で騒がしい街を二人で過ごす。その混乱の中、崔琳は機転を利かせ、韓立が持っていた虎符を奪取することに成功する。一方、李嶷は崔琳からの贈り物だと勘違いした腕当てに心を躍らせていた。しかし、崔琳がとっさについた自分は側室だという嘘によって、彼は深く傷つけられる。二人の間に生まれたすれ違いと、宮廷で巻き起こる新たな悲劇が描かれる。
ネタバレ
まさかの嘘から始まる恋の駆け引き
水漏れボートとワンタン屋の夜
夜の川で小舟に乗って、李嶷(りぎょく)はいい雰囲気だったんだ。でも、その舟がまさかの水漏れ。二人ともずぶ濡れで岸に上がる羽目になった。
焚き火で服を乾かしていると、崔琳(さいりん)は子供の頃、お母さんが芋を焼いてくれたことを思い出したらしい。急にお腹が空いたみたいだ。それを見た李嶷(りぎょく)は、近くのワンタン屋に彼女を連れて行く。
店の中はガラガラだった。どうやら街の人たちは、韓立(かんりつ)の公開処刑を見に行ってるらしい。その話を聞いた二人の表情が少しだけ曇る。まあ、複雑な心境だよな。
突然、外で韓立を助けろ!っていう叫び声が聞こえて、あたりは大混乱に陥る。普通なら慌てるところだけど、この二人はなぜか落ち着き払って、そのまま散歩を続けるんだ。肝が据わりすぎてる。
虎符は誰の手に?
帰り道、処刑台が血まみれになっているのを目撃する。役人たちが必死に後片付けをしていた。そこにいた黄有道(こうゆうどう)っていう男が俺が韓立の虎符(こふ)を手に入れたぞ!と得意げに叫ぶ。
でも、いざ確認するとその虎符がない。男が慌てている横で、柳承鋒(りゅう しょうほう)がニヤリと笑う。もう展開は読めるよな。
その虎符をかすめ取ったのは、やっぱり崔琳(さいりん)だった。この一件で鎮西軍は大騒ぎになる。皇孫に気に入られてるお前が、なんで別の男とつるんで軍の重要アイテムを盗むんだ!って崔琳は仲間から責められる。
崔琳はしらを切り通す。柳承鋒は李嶷(りぎょく)にどういうことだ!と詰め寄るけど、李嶷はさあ?って感じで知らんぷり。結局、崔琳が全部、誤解よの一言でその場を丸く収めてしまう。この切り抜け方は見事だ。
すれ違う二人の心
勘違いプレゼントと痛すぎる嘘
李嶷は自分の部屋で、皮の腕当てを見つけるんだ。彼はこれを崔琳からのプレゼントだと完全に勘違いして、一人で大喜びする。
早速それを着けて崔琳に見せに行く。でも、持ち前のプライドが邪魔してこれ、お前から?とは直接聞けないんだよな。ただ見せびらかしているだけに見えた崔琳は、その態度にイラっとする。
そして彼女は腹いせに私、崔公子の側室なのというとんでもない嘘をつく。これには李嶷も完全にフリーズ。あまりのショックに言葉を失う。見てるこっちがツラくなるシーンだった。
聞きたいけど聞けない!
崔琳は、李嶷が自分に気があることを知っている。だから、その気持ちを利用して交渉を有利に進めようと企むんだ。ちょっと悪女な一面を見せるよな。
案の定、李嶷は崔琳の嘘が頭から離れず、交渉にまったく集中できない。夜になって、李嶷は本当のことを聞こうと崔琳の部屋を訪ねる。
でも、結局なにも聞けないんだ。返そうと思っていた簪(かんざし)を、また自分の髪に挿し直してしまう。そして代わりに囚われている父を助けるために、崔家の軍を貸してほしいと頼む。この不器用さが、なんとも切ない。
その時、柳承鋒が部屋を訪ねてくる。崔琳は慌てて李嶷を布団の中に隠して、なんとかごまかす。シリアスな展開の中、いきなりラブコメみたいなことするから油断できない。
もう一つの悲劇
場面は変わって、宮廷での話。
蕭氏(しょうし)を宮中の争いから守るため、ある策を講じる。わざと側近の慎娘(しんじょう)を左遷させ、一緒に姜氏を都から逃がそうとしたんだ。
でも、孫靖(そんせい)が勝手な行動に出る。彼は慎娘たちを殺害し、姜氏の遺体をぞんざいに捨ててしまう。本当に最悪の男だ。
知らせを聞いた蕭氏は、激しい怒りと悲しみにくれる。孫靖(そんせい)の残忍なやり方に憤り、大切な人を守れなかった自分を責める。そして、自分の子供は無事だろうかと心を痛める。こっちのストーリーも、どんどんヘビーになっていく。
第8話の感想|恋のすれ違いが加速しすぎ!
いやあ、今回は李嶷と崔琳のすれ違いが一気に加速した回だったな。李嶷が腕当てをプレゼントだと勘違いして大喜びしてからの、地獄への突き落とされ方が見ていて本当にかわいそうだった。崔琳も崔琳で、あんな嘘はダメだろ!ってツッコミを入れたくなったよ。でも、その嘘に振り回される李嶷の姿が、またこのドラマの面白いところでもある。布団に隠れるシーンなんて、シリアスな話の中での最高の息抜きだった。
一方で、蕭氏のパートは一気に重苦しい展開になった。孫靖(そんせい)の暴走によって、守ろうとした命があっけなく失われるなんて悲しすぎる。恋の駆け引きのドキドキと、権力争いの非情さ。この両極端な感情を同時に味わわせてくれるのが、このドラマのすごいところだよな。
つづく