あらすじ
科挙の試験を終えた慕灼華(ぼしゃくか)は、官吏としてのキャリアをスタートさせる。念願の翰林院(かんりんいん)に初出仕するが、女性であることから周囲の反感を買ってしまう。それでも彼女は、持ち前の気の強さと頭の回転の速さで、堂々と立ち向かっていく。
仕事と並行して、行方不明の母親の手がかりを探し続ける慕灼華。母親の記憶に残る杏の木と池のある家を近所で探し回る。最後の望みをかけて、誰も住んでいないはずの隣の屋敷を調べに行った彼女は、そこで思いがけない人物と遭遇し、絶体絶命のピンチに陥ってしまう。
ネタバレ
新生活と翰林院デビュー
科挙の試験も無事に終わって、慕灼華(ぼしゃくか)は新しい生活をスタートさせる。侍女の郭巨力(かくきょりき)と一緒に朱雀街(すざくがい)っていう、ちょっと家賃がお高めのエリアに引っ越したんだ。郭巨力(かくきょりき)はこんな高い家、豚足が何本食べられると思ってるの!って心配してるけど、慕灼華(ぼしゃくか)は私が稼ぐから大丈夫!と超ポジティブ。この子のこういうところ、見てて気持ちがいいよな。
そして、いよいよ官吏としての初仕事。翰林院(かんりんいん)への出仕だ。でも、やっぱり風当たりは強い。女が官服なんてって感じで、先輩の役人たちからからかわれる。普通ならここでシュンとしちゃうところだけど、慕灼華(ぼしゃくか)は違う。見事に言い返して、相手を黙らせるんだ。そこに科挙同期の沈驚鴻(しんきょうこう)も助け舟を出してくれて、新人3人の絆がちょっと深まった感じ。
ただ、第一皇子の劉琛(りゅうしん)は、まだ慕灼華のことが気に入らないみたいで、何かと突っかかってくる。 これから皇子たちの教育係もやるっていうのに、先が思いやられるよ。
母親探しの行方
仕事だけじゃない。慕灼華は、ずっと行方不明の母親を探してる。母親が話していた記憶を頼りに、杏の木と池がある家っていうのが手がかりだ。新しい家の近所を郭巨力(かくきょりき)と二人で聞き込みして回るけど、なかなか見つからない。杏の木がある家はあっても、池まである家ってなると、途端に情報がなくなるんだ。
自分の後ろ盾がない分、人一倍頑張らないといけないって覚悟を決めて、皇子たちに地理を教えるための地図作りに精を出す。その合間を縫っての母親探し。本当にタフな子だよ。
まさかの隣人が…!
近所を探し回って、残るは一軒だけ。誰も住んでいないように見える、隣の屋敷だ。もう手がかりもないし、こうなったら直接確かめるしかない。慕灼華は覚悟を決めて、はしごを使って塀を乗り越える。
庭に足を踏み入れると、誰か座っている後ろ姿が見えた。その背中、どこかで見たことがあるような…。その人物が執墨(しゅうぼく)と呼んだのを聞いて、慕灼華は凍り付く。まさか、定王の劉衍(りゅうえん)!?
もちろん、すぐに劉衍(りゅうえん)に見つかってしまう。 なぜ俺の隣に越してきたと問い詰められて、しどろもどろになる慕灼華。とっさに家賃が安かったからですなんて嘘をつくけど、百戦錬磨の定王さまにそんな言い訳が通用するわけない。
追い詰められた慕灼華が、最後の手段として口にした言葉がすごかった。あなたを慕っているからです!お側に来れば、チャンスがあるかと思いました!って、大胆すぎる告白!ここで10話は終わり。いやー、次回が気になりすぎるだろ!
第10話の感想
今回の慕灼華は、見ていて本当にスカッとしたな。翰林院で古株の役人たちに嫌味を言われても、一歩も引かずに言い返すあの度胸。自分の力で道を切り開いていくんだっていう強い意志が、ひしひしと伝わってきた。皇子たちの教育係っていう大役にも物おじせず、しっかり準備するところも彼女らしい。
その一方で、ずっと続けている母親探し。この目的があるから、彼女はどんな困難にも立ち向かえるんだろうな。その健気さが、応援したくなる理由の一つだ。
そして、なんといってもラストシーン。まさかお隣さんが劉衍(りゅうえん)だったなんて、運命のいたずらにもほどがある。あの絶体絶命の状況で、とっさに好きだからって言えちゃうのが慕灼華のすごいところ。本気半分、その場しのぎ半分って感じだろうけど、あの告白で劉衍がどう出るのか。彼の心が揺れ動くのが見えるようで、こっちまでドキドキさせられたよ。二人の関係がどう進展していくのか、目が離せないな。
つづく