あらすじとネタバレ

ツンデレ王爺の夜の散歩

まず、あの定王・劉衍(りゅうえん)の話からだ。彼、一人で夜に散歩してたらさ、気づいたら慕灼華(ぼしゃくか)の家の前に立ってたんだよ。偶然を装ってるけど、絶対わざとだろって。その頃、慕灼華(ぼしゃくか)は庭で花を植え替えてた。劉皎(りゅうきょう)からもらった豪華な花瓶が貴重すぎて、普段使いできないからってさ。牡丹の花を自分の陶器の鉢に移してたんだ。そういう庶民的な感覚、俺は好きだな。

で、劉衍(りゅうえん)の登場だ。慕灼華は彼に気づいて立ち上がる。彼女、劉衍のことを口では助けないって言うけど、本当は優しいって見抜いてるんだよな。いわゆるツンデレってやつだ。劉衍は照れ隠しか、タダで助けるわけないだろなんて言う。そのお返しに、慕灼華は植え替えたばかりの牡丹を彼にプレゼントするんだ。このやり取り、なんか良くないか?

崖っぷちの殿試

いよいよ官僚になるための最終試験、殿試の日がやってきた。慕灼華もさすがに緊張してる。親友の郭巨力(かくきょりき)が、亡くなったお母さんの位牌に祈りを捧げさせて、彼女を元気づけるんだ。このシーン、ちょっとグッときたよ。

試験のテーマは無為而治。まあ、難しいことは置いといて、慕灼華は冷静に答えを書いていく。もうすぐ完成ってところで、とんでもない事件が起きる。誰かが彼女の硯をひっくり返して、答案が墨で真っ黒に汚されちまったんだ。 これはひどい。周りはこれで慕灼華は最下位だなって雰囲気。彼女自身、誰かにハメられたって気づいてる。

普通なら心が折れるよな。でも、彼女は諦めない。亡き母の自分の運命を他人に委ねるなっていう言葉を思い出すんだ。残った半分の紙を使って、最後まで書ききった。この根性、本当に見上げたもんだよ。

大逆転、そして探花へ

試験の後には面接があった。皇帝の劉俱(りゅうきょ)は、答案が汚れても動じなかった慕灼華の精神力を高く評価する。 皇帝直々の質問にも、彼女は堂々と答えてみせた。その答えに、皇帝も大満足だ。

そして運命の結果発表。発表官は、なんと劉衍。一位は予想通り、エリートの沈驚鴻(しんきょうこう)。みんなが慕灼華はどうなったか固唾をのんで見守る中、発表された順位は第三位。探花(たんか)っていう、めちゃくちゃ名誉な称号だ。慕灼華本人も信じられないって顔で固まってる。 劉衍に促されて、やっと我に返ってひざまずいて感謝するんだ。あの絶望的な状況からの大逆転劇、見てるこっちもスカッとしたよ。

祝宴と衝撃の告白

合格祝いの宴会が開かれた。そこで皇帝が、一位の沈驚鴻(しんきょうこう)と劉皎(りゅうきょう)を結婚させようとする。でも、沈驚鴻は断るんだ。彼は公主のことが好きだけど、彼女の気持ちを尊重したいってさ。憧れと結婚は別物だって彼の言葉、慕灼華も感心してた。

宴会が終わって、宮殿から帰る道。慕灼華は劉衍と一緒になる。そこで、劉衍がとんでもない爆弾を落とすんだ。

殿試でお前の硯を倒したのは、私だ

は?ってなるよな。俺もなった。慕灼華はショックで悲しむ。当たり前だ。 一歩間違えば、彼女の人生は終わってたかもしれないんだから。

劉衍は説明する。これからの官僚の道は、もっと汚くて厳しい。 この程度の危機を乗り越えられないなら、先はない。これは、彼なりの試練だったんだ。 無茶苦茶なやり方だけど、彼の本気は伝わってくる。劉衍は自分のやり方が間違っていたと気づいて、深く頭を下げて謝罪した。 その真摯な姿に、慕灼華も怒りを収める。

最後に劉衍は、俺の配下になる道は平坦じゃないと告げながら、大事な玉佩を彼女に渡したんだ。 これはもう、ただの上司と部下の関係じゃない。特別な絆が生まれた瞬間だった。

感想

いやあ、今回の劉衍のやり方、マジでむちゃくちゃだろ!って思ったよな。普通に考えて、好きな子の将来を潰しかねない大博打だ。でも、これが彼の不器用な愛情表現であり、最高の教育なんだろうな。官僚の世界の厳しさを、身をもって教えようとした。慕灼華を本気で育てたい、守りたいっていう気持ちの裏返しなんだと思うと、ちょっと見方が変わってくる。

それに対する慕灼華の反応も良かった。最初は当然怒って悲しむけど、劉衍が真剣に謝った後は、彼の真意をちゃんと理解しようとする。この子の精神的な強さ、本当にすごいよ。ただ科挙に合格するのがゴールじゃないってことを、二人とも一番よく分かってるんだよな。

この一件で、二人の距離はぐっと縮まった。単なる上司と部下っていう関係を超えて、師弟であり、共犯者みたいな特別な関係になってきた感じがする。劉衍が最後に渡した玉佩なんて、もうプロポーズの一歩手前だろって(笑)。これからこの二人がどうやって宮中の陰謀に立ち向かっていくのか、ますます目が離せなくなった回だった。

つづく