あらすじ

皇子たちの教育係として奮闘する慕灼華(ぼしゃくか)。だがある日、講義中に皇子たちが取っ組み合いの喧嘩を始めてしまう。このトラブルが、まさかの大事件に発展。なぜかすべての責任を押し付けられた慕灼華は、宮中で絶対的な権力を持つ太后(たいこう)から、厳罰を言い渡されてしまうんだ。皇子たちがかばっても、彼女の必死の弁解も届かない。まさに絶体絶命のピンチ。罰が執行されようとしたその瞬間、一人の男が彼女を救うために現れる。

ネタバレ

いやー、今回の慕灼華(ぼしゃくか)は本当にツイてなかった。とんでもない災難に巻き込まれちゃったからね。

皇子たちの喧嘩、まさかの飛び火

事件は講義中に起きた。皇子たちが言い争いを始めて、ついには取っ組み合いの喧嘩に発展。その知らせを聞いた劉衍(りゅうえん)は、講師が誰かを確認する。慕灼華(ぼしゃくか)だと分かった瞬間、彼の顔つきが変わった。急いで現場に向かうんだ。

案の定、現場は最悪の空気だった。太后(たいこう)が乗り込んできて、すべての責任を慕灼華に押し付けてる。皇子たちは彼女は悪くないって必死にかばう。でも、太后(たいこう)はまったく聞く耳を持たない。もともと慕灼華が気に入らないから、これを口実に潰しにかかったんだ。

慕灼華がいくら弁解しても無駄。太后は皇子をたぶらかした不届き者と決めつける。講師の職をクビにして、さらに杖で20回叩く刑を命じた。マジでひどい話だよ。慕灼華が何か言おうとしても、太后はさっさとやれと命令するだけ。

絶体絶命!定王、颯爽と登場

これには皇子たちも真っ青。みんなでひざまずいて、太后に許しを乞う。それでも太后の決心は変わらない。衛兵に厳しく罰するように言いつける。

まさにその時、劉衍(りゅうえん)が駆けつけた。タイミングが完璧すぎる。彼は冷静に太后に問いかける。彼女が一体どんな罪を犯したんですかと。太后は皇子たちをそそのかして内輪揉めさせたと答える。

それを聞いた劉衍は、ある提案をする。それなら、三司(裁判所みたいなところ)でしっかり裁いてもらいましょう一見、厳しく罰するように聞こえる。でも本当は、太后への脅しなんだ。事を大きくすれば、太后が私情で動いてることがバレるリスクがあるからね。

太后もその意味に気づく。こんなことで大騒ぎはしたくない。劉衍はすかさず言う。太后様は賢明な方だ。こんな小物相手にする必要はありません太后は、劉衍が慕灼華をかばっていることを見抜いた。ちょうどそこへ劉皎(りゅうきょう)もやって来る。彼女も慕灼華のことが心配で来たみたいだ。

結局、劉衍はそのまま慕灼華を定王府に連れて帰った。太后は、劉衍が慕灼華に本気なんだと悟るしかなかった。

定王府でのお手当てタイム

劉衍は慕灼華を自分の屋敷に運び、すぐに医者を呼んだ。診察の結果、幸いにも少し熱があるだけで、大したことはなかった。ゆっくり休めば治るって。

屋敷の張(ちょう)執事は大喜びだ。ずっと女性がいなかった王府に、劉衍が女性を抱きかかえて帰ってきたんだから。張(ちょう)執事は怪我もしてるし、このまま泊めてあげてはと劉衍に進言する。劉衍もそれに同意した。

一方、執剣(しゅうけん)は劉衍に北涼(ほくりょう)側の動きがあったことを報告。劉衍はすぐに対応の準備を指示する。仕事も早い。執剣(しゅうけん)は、張(ちょう)執事が慕灼華を泊めさせようとする魂胆にも気づいていた。王様と慕灼華様をくっつけたいんですよと劉衍にこっそり教える。劉衍もそれでやっと執事の妙なハイテンションを理解したみたいだ。

劉衍は執墨(しゅうぼく)に、郭巨力(かくきょりき)を迎えに行かせる。小姐が怪我したと聞いて、郭巨力(かくきょりき)は飛んできた。慕灼華は劉衍と今回の事件を振り返る。自分の行動にも隙があったと反省し、これからはもっと慎重に行動しようと決意するんだ。

それぞれの思惑

劉皎(りゅうきょう)も動いていた。彼女は沈驚鴻(しんきょうこう)を呼び出す。たくさんの綺麗な宝飾品を見せて、これを慕灼華に届けてほしいと頼む。自分で行くと太后に睨まれるからね。

沈驚鴻(しんきょうこう)が贈り物を持って定王府を訪ねてきた。劉衍は、沈驚鴻が来たことを知ると、すぐに動く。自ら薬を持って慕灼華の部屋へ向かった。明らかに、早く沈驚鴻に帰ってほしいのが見え見えだ。

その時、慕灼華は薬が苦いと郭巨力に文句を言っていた。何か甘いもの持ってきてと頼んでいるところを、バッチリ劉衍に見られてしまう。なんとも気まずい瞬間だった。

今回の感想

いやー、劉衍がかっこよすぎた回だったね。マジで。皇子たちがひざまずいてもダメだったのに、彼が登場した瞬間に空気が変わった。ただ力ずくで助けるんじゃなくて、太后のプライドと立場を利用して黙らせるっていうやり方がスマートすぎる。あれは惚れる。

太后の陰湿なイジメは見ていて本当に腹が立った。完全に私怨じゃん。でも、そんな状況でも筋を通そうとする慕灼華の強さには感心する。普通なら心が折れるよ。彼女が自分の未熟さを反省する場面も良かった。ただの被害者で終わらないところが、彼女らしい。

周りの人間模様も一気に深まった感じ。劉皎はただのお飾りじゃない。裏でしっかり考えて動いてる。沈驚鴻をパシリに使うあたり、なかなかの策士だよね。その沈驚鴻も、公主と慕灼華の間で板挟みになってて可哀想だけど、彼の立ち位置が今後どうなるのか気になる。

そして何より、劉衍の溺愛っぷりが隠しきれなくなってきた。屋敷に連れ帰ってお姫様抱っこ、医者を呼び、泊まらせる。おまけに恋敵(?)の沈驚鴻が来たら、追い返すために自ら薬を運ぶとか。もう好きって言ってるようなもんじゃん。薬が苦いってゴネてるところを見られた時の、二人の気まずい空気感も最高だった。

つづく