第20話:あらすじとネタバレ

恋とキャリアの狭間で

いやあ、今回の慕灼華(ぼしゃくか)は見ていてちょっと切なかったな。師匠である商先生(しょうせんせい)の前で、ついに本音をこぼしちまうんだ。劉衍(りゅうえん)のことが好きだって。 でも、すぐにこう続ける。好きになっちゃダメなんだってさ。そりゃそうだよな。必死に勉強して、家まで飛び出して、やっとの思いで官吏になったんだ。恋にうつつを抜かして、全部を失うのが怖い。その気持ち、痛いほどわかるぜ。

でも、そこで師匠が一言。女が愛のために自分を捨てるのは、世の中の仕組みが悪いだけだって。しびれるよな、この言葉。慕灼華(ぼしゃくか)だけのせいじゃないって、ちゃんと分かってくれてる。

そして、劉衍(りゅうえん)だ。

こっちの男もマジでイケメンすぎる。

師匠と二人きりになった時、はっきりと言い切るんだ。

彼女の輝きを曇らせるつもりはない

むしろ俺が、彼女の道を阻む雲を振り払ってやるってさ。

自分のものにしたいとか、そばにいてほしいとか、そんな陳腐なこと言わないんだよ。

ただ彼女の夢を全力で応援する。

こんな男、他にいるか?

帰り道、自分の影を劉衍(りゅうえん)の影にそっと重ねて、ささやかな幸せを感じる慕灼華(ぼしゃくか)の姿が、もうたまらなく愛おしい。

都に渦巻く新たな火種

その頃、都では一つの事件が片付こうとしていた。悪徳役人の庄文峰(しょうぶんぽう)が捕まって、民衆から石を投げつけられてる。まあ、自業自得だよな。でも、沈驚鴻(しんきょうこう)が慕灼華に忠告するんだ。これは終わりじゃない、始まりかもしれないって。 その言葉通り、新たな火種がくすぶり始める。

庄文峰(しょうぶんぽう)の母親が、腹いせに慕家の八番目の娘をボコボコにするんだ。この八番目の娘、今まで虐げられてきた鬱憤が爆発。慕灼華の秘密を全部ばらしてやる!って都に向かうんだ。彼女が妾の子で、戸籍を偽って官吏になったっていう、あのスキャンダルをな。一気に不穏な空気が流れ始める。

逆転の一手

そして、物語は一気にクライマックスへ。八番目の娘が、皇帝に直訴するための太鼓、登聞鼓を叩くんだ。 これを叩けば、どんな身分の者でも訴えを聞いてもらえる。でも、訴えが偽りなら死罪だ。命がけの行動に、宮廷中が騒然となる。

みんな、慕灼華が終わったと思っただろうな。俺も一瞬そう思った。でも、ここからが慕灼華の真骨頂だ。法廷に引き出された八番目の娘は、慕灼華のことなんて一言も触れない。代わりに、庄一族が犯してきた数々の悪事を、証拠と共にぶちまけたんだ。 見事なまでの大逆転劇。そう、これは全部、慕灼華が描いたシナリオだったんだ。

結果、庄親子は死罪。 そして慕灼華は、この功績を認められて戸部郎中に昇進。 沈驚鴻(しんきょうこう)も吏部郎中に出世する。 劉衍は、もちろん全部お見通し。俺に言わなくても、自分で決めていいって慕灼華を認めるんだ。この二人の信頼関係、マジで最強だよ。最後に慕灼華は、八番目の妹を訪ねる。これからは、誰にも頼らずに生きていけるそう言って微笑む姿は、本当にたくましかったぜ。

今回の感想、ぶっちゃけトーク

いやー、今回の脚本にはマジで唸らされたね。ただの恋愛ドラマじゃない。権力闘争の描き方が本当に巧みだ。特に慕灼華の策略家としての一面が炸裂した回だった。敵だと思っていた、あの虐げられていた妹を味方につけて、最大の敵を打ち破る。この盤面のひっくり返し方は、見ていて鳥肌が立ったよ。彼女はもう、ただの新人官吏じゃない。一流の策士だ。

劉衍のサポートも完璧だったな。彼女の計画に気づきながらも、何も言わずに見守る。彼女の力を信じて、自由にやらせる。この大人の余裕と深い愛情が、二人の関係をより強固なものにしてるんだよな。手出し口出しするだけが愛じゃないってことを、改めて教えられた気がする。

あと、郭巨力(かくきょりき)のほのぼのシーンは、いい息抜きになってる。緊迫した展開の中で、あの二人が出てくるとホッとするんだ。甘いものが苦手なはずの執墨(しゅうぼく)が、郭巨力(かくきょりき)のために菓子を持ってくる。こういう細かい描写が、キャラクターに深みを与えてるよな。とにかく、見ごたえのある回だった。

つづく