なあ、今回の話はマジでキツい。覚悟して読んでくれよな。

第32話 ネタバレあらすじ

俺たちの慕灼華(ぼしゃくか)にとって、一番つらい回になったかもしれない。

仕掛けられた罠

話は、沈驚鴻(しんきょうこう)にある論文を見せるところから始まる。それは灼華の恩師、商先生(しょうせんせい)が書いた清冗策だ。内容は、家柄だけで役人になれる恩蔭制度を批判するもの。沈驚鴻(しんきょうこう)は言葉巧みに皇帝を誘導する。このままでは、名家が好き放題して国がダメになりますってな。皇帝も確かに、これは問題だと考え始める。

でもな、これ全部、裏で糸を引いてるやつがいるんだよ。そう、劉皎(りゅうきょう)だ。彼女は沈驚鴻(しんきょうこう)と組んで、わざとこの論文を問題にした。商先生(しょうせんせい)を表に立たせれば、彼の弟子である灼華も黙っていられない。灼華を自分たちの駒として、貴族と戦わせるのが狙いだったんだ。マジでえげつない手を考えるよな。

狙われた恩師

劉衍(りゅうえん)と灼華は、この動きが妙だと気づいていた。これは商先生じゃなくて、灼華を狙った罠だと。劉衍(りゅうえん)はすぐに、先生を守るために人を送る。

でも、敵の方が一枚上手だった。貴族の孫汝(そんじょ)が、商先生のもとに刺客を送る。余計な口をきくなと脅しをかけるんだ。この時、先生は悟ったんだろうな。自分が、灼華を動かすための餌にされたってことを。

その日の夜、事件は起きた。先生は一人、部屋で本を読んでいた。そこを大勢の黒ずくめの男たちに囲まれる。そして、一振りの剣が先生の首筋に…。劉衍(りゅうえん)の護衛が駆けつけたけど、もう手遅れだった。

悲しみを越えて

劉衍から先生の死を知らされた灼華は、もちろん、ものすごく悲しむ。あのおじいさん、一言も残さずに逝っちゃうなんてって。でも、彼女は分かっていた。先生は、自分が誰かに利用されて灼華の弱みになることを嫌ったんだ。だから、何も言わずに逝った。劉衍は、ただ黙って悲しむ灼華を抱きしめることしかできなかった。

灼華は、先生との思い出に浸りながらも、心を決める。先生は自分のために死んだ。いつまでも泣いてはいられない。この悲しみを、怒りに変えて立ち上がるんだ。

朝廷での宣戦布告

灼華は喪服を脱ぎ、官服を身につける。家の門を出ると、そこには沈驚鴻が待っていた。まるで、彼女が出てくるのが分かっていたかのように。灼華は彼に告げる。恩蔭制度を廃止するために、私も戦いますと。

そして朝廷。灼華は皇帝の前で、恩蔭制度がいかに国を蝕むかを堂々と訴えた。沈驚鴻も、彼女の後ろに立って支持を表明する。貴族たちは、もちろん大反発だ。

劉衍は心配する。今はまだ貴族たちと正面からぶつかる時じゃない誰かが裏で火をつけて、高みの見物をしているでも、灼華の決意は固かった。誰かがやらなきゃいけない。その役目は私が引き受ける彼女の覚悟は、もう誰にも止められなかった。

第32話の感想

いや、もう言葉が出ないよな。商先生の死は、あまりにも突然で、あまりにも悲しすぎた。彼が自分の運命を悟って、静かに死を受け入れるシーンは、本当に胸が締め付けられる。彼が残したかったのは、悲しみじゃなくて、灼華が前に進むための覚悟だったんだろうな。

そして、劉皎と沈驚鴻のやり方が本当に怖い。人の命をチェスの駒みたいに使いやがって。特に劉皎の冷徹さは底が知れない。彼女の目的のためなら、どんな犠牲もいとわない感じがする。沈驚鴻も、彼女にいいように使われているように見えるのが、またやるせない。

でも、この悲劇が灼華をさらに強くした。ただの賢い女の子じゃない。国を変えるために、自分の全てを懸ける覚悟を決めたんだ。彼女が朝廷で声を上げた時、鳥肌が立ったよ。劉衍が必死に彼女を守ろうとする姿もグッとくる。これから始まる貴族との全面戦争、灼華がどう戦っていくのか、目が離せない。

つづく