あらすじ

10年前の未解決事件「3.27事件」の真相を追う若き刑事、肖翰揚(シャオ・ハンヤン)。彼は尊敬する恩人の汚名を晴らすため、単独で危険な行動に出ます。それを止めようとする裴溯(ペイ・スー)と駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)。二人の間には、次第に不穏な空気が流れ始めます。一方、事件の重要参考人である夏希楠(シア・シーナン)は、ついに沈黙を破り、衝撃の真実を告白します。隠蔽された事件の背景には、権力者の影が…。複雑に絡み合う人間関係の中で、それぞれの正義と苦悩が交錯する、緊迫の第20話。

ネタバレ

若き刑事、肖翰揚(シャオ・ハンヤン)は、尊敬する恩人、霍蕭(フォ・シャオ)の汚名を晴らすため、大胆な行動に出ました。10年前の未解決事件「3.27事件」の鍵を握る杜国晟(ドゥー・グオション)に接近し、事件の真相究明を試みるのです。なんと、霍蕭は事件を追う中で濡れ衣を着せられ、汚職警官の烙印を押されてしまったという過去が…。翰揚少年時代、霍蕭は彼にとって父親のような存在であり、その無念を晴らすことが翰揚の悲願となっていました。

翰揚は、霍蕭が残した手がかりから、事件の真相に繋がる高級会員制クラブ「セーヌ川」の存在を突き止めます。しかし、このクラブは火災により営業停止、既に存在しない場所となっていました。さらに、事件当時、クラブの従業員と揉めていた警官がいたという証言も。全てが霍蕭に不利な状況を作り上げていたのです。

裴溯(ペイ・スー)と駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は、翰揚の行動を危険視します。杜国晟に接触したことで、背後に潜む真犯人を刺激し、杜国晟の口封じに繋がりかねないからです。焦る翰揚に対し、裴溯(ペイ・スー)は冷静さを保ち、慎重な捜査の必要性を説きます。しかし、翰揚の強い想いは止められず、二人は対立を深めていきます。

一方、裴溯(ペイ・スー)は事件の重要参考人、夏希楠(シア・シーナン)の尋問を進めていました。沈黙を続ける彼女に対し、裴溯は粘り強く語りかけます。そしてついに、希楠の口から衝撃の真実が語られます。事件の黒幕は、魏文軒(ウェイ・ウェンシュエン)。彼の父親は、大手不動産会社の会長という有力者でした。希楠は、いじめを恐れるあまり、魏文軒の指示に従い、事件の隠蔽に加担してしまったのです。

事件の夜、助けを求めようとした馮彬(フォン・ビン)の通報を阻止したのも、希楠でした。全てを告白した彼女は、深い罪悪感に苛まれます。馮彬は、命の危険に晒されながらも、最後まで希楠を守ろうとしていたのです。

複雑に絡み合う人間関係、隠された真実、そして浮かび上がる黒幕の存在。事件は新たな局面を迎え、裴溯と駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)の捜査は核心へと迫っていきます。しかし、駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は裴溯の行動に疑念を抱き始めていました。自宅に戻った駱為昭を待っていたのは、彼の両親。父親である駱承(ルオ・チョン)は、検事長という立場を利用し、息子を支援しようとします。しかし、裴溯に対しては冷たい態度を見せ、二人の間に不穏な空気が流れます。

そして、駱為昭の両親が帰った後、裴溯は荷物をまとめ、家を出て行こうとします。駱為昭は引き止めますが、裴溯は彼の疑念を感じ取り、身を引くことを決意するのでした。二人の関係、そして事件の行方は?

『光・淵(こうえん)』第20話の感想

第20話は、息詰まる展開で、登場人物たちの複雑な感情が丁寧に描かれていました。特に、肖翰揚(シャオ・ハンヤン)の正義感と焦燥感の対比、そして恩人である霍蕭への強い想いが胸を打ちます。真相究明への情熱が、彼を危うい選択へと駆り立てる様子は、見ていてハラハラさせられました。

一方、裴溯は冷静沈着な姿勢を崩さず、事件の真相に迫ろうとしますが、駱為昭との間に微妙な溝が生じ始めているのが気になります。二人の関係の変化が、今後の捜査にどう影響していくのか、非常に興味深いです。

夏希楠の告白は、事件の背景にある深い闇を浮き彫りにしました。いじめという社会問題と、権力者の存在が絡み合い、事態はより複雑さを増しています。真相が明らかになるにつれ、それぞれのキャラクターの抱える苦悩や葛藤がより鮮明になり、感情移入せずにはいられません。

つづく