あらすじ

特調組は張組長への濡れ衣疑惑で揺れていた。金塊の証拠は10年前の霍蕭(フォ・シャオ)事件と酷似している。一方、病院内で林明(リン・ミン)が襲われた事件の情報漏洩元が判明。盗聴器が見つかり、内部の人間が関与していることが明らかになる。父親の過去の事件をネタに謎の組織に利用された楊曦(ヤン・シー)は、母の危篤の際に逃亡。駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)率いる追跡チームは待ち伏せに遭い、伍(ウー)が仲間を守るために重傷を負ってしまう。その頃、裴溯(ペイ・スー)は謎の人物“先生”と駆け引きを続け、零度計画の裏に潜む勢力が徐々に姿を現し始める…。

ネタバレ

張組長の冤罪と零度計画の謎

張組長に濡れ衣を着せた金塊の配置が10年前の霍蕭(フォ・シャオ)事件と全く同じだと気付いた駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)。これは意図的な模倣だと確信する。張組長は“零度計画”というコードネームを使ったことはないと主張し、当時自分が関わっていたのは犯罪心理学の調査プロジェクトだけだったと説明。プロジェクト名が新洲政法上層部によって改竄されたと推測し、杜(ドゥー)組長に潘教授(パンきょうじゅ)の調査を依頼する。杜組長は霍蕭(フォ・シャオ)事件と林明(リン・ミン)事件の両方で50万元の殺害依頼があり、手口が酷似していることを思い出す。

盗聴器発見!内通者の影

陶澤(タオ・ゼ)は伍のバッグから盗聴器を発見、楊曦(ヤン・シー)が仕掛けたものだと断定する。伍は林明(リン・ミン)を逮捕する前に、自宅、警察署、楊曦(ヤン・シー)の母の病室の3ヶ所しか行っていないことを思い出す。楊曦は以前、父の遺書を受け取るという名目で病室に入り、その隙に盗聴器を仕掛けたのだ。特調組は、楊曦が“林明が意識を取り戻す”という偽情報を流し、犯人を誘き出すと同時に、盗聴器で警察の動きを監視していたと推測する。

楊曦の裏切りと母の最期の告白

危篤状態の楊曦の母は、娘が父の遺書を盗み見て彼の死の真相を疑い、謎の組織“清掃者”(遺伝子検査法案を推進し、零度共感者を排除しようとする勢力)に唆されて情報漏洩に加担したことを告白する。復讐のために組織に協力しようとしたこともあったが、夢の中で亡き夫から「SID捜査官の家族としての誇りを汚すな」と諭され、思いとどまったという。息を引き取る直前、駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)に娘を探してほしいと懇願する。

緊迫のカーチェイスと悲劇の結末

組織のメンバー、鄒鳳(ゾウ・フォン)に連れられて病院から逃走する楊曦。駱為昭と伍は車で追跡する。鄒鳳は“復讐”という言葉で楊曦を煽り、警察に発砲させる。しかし、駱為昭が母の言葉を伝えると、楊曦は動揺する。その隙に、伍は駱為昭を庇って銃弾を受け、搬送中に息を引き取ってしまう。最期の言葉は、生まれてくる我が子への思いだった。鄒鳳は逮捕されるが、もう一人の協力者、玉諾冰(ユィ・ヌオビン)(痴漢事件の被害者家族)は逃亡する。

裴溯(ペイ・スー)の暗躍と謎の取引

謎の人物“先生”の使者が裴溯(ペイ・スー)と接触し、ある取引を持ちかける。裴氏副社長の逃亡に関する情報と引き換えに、光耀基金を吸収合併し、過去の事件を清算することを要求する。使者は裴溯の父の死にも組織が関わっていると仄めかし、同じ轍を踏むなと警告する。裴溯は相手が自分を操ろうとしていることを見抜き、組織に潜入させているスパイの情報を使って逆に取引材料とする。

次回予告

玉諾冰の正体とは?楊曦は特調組に戻るのか?裴溯が握るスパイ情報は、組織との戦いをどう左右するのか?ますます目が離せない展開になりそうだ!

『光・淵』第27話の感想

第27話は、まさに息を呑む展開の連続でした。特調組内部の裏切りが発覚し、チーム内に激震が走る様子は、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。特に、楊曦の苦悩と葛藤、そして母の最期の告白は、彼女の置かれた状況の過酷さを改めて痛感させられました。組織に利用され、大切な人を失いながらも、それでもなお残る人間らしさが、彼女の悲劇性をより際立たせています。

そして、伍の死。仲間を守るための自己犠牲は、あまりにも残酷で、涙が止まりませんでした。彼の最期の言葉、生まれてくる子供への思いは、視聴者の心に深く刻まれることでしょう。正義のために戦う彼らの前に立ちはだかる壁の高さ、そしてその戦いの代償の大きさを改めて突きつけられたような気がします。

一方、裴溯の暗躍は、物語に更なる謎を投げかけています。“先生”との取引、そして組織との駆け引きは、彼の真の目的をますます分からなくさせます。彼は一体何を企んでいるのか?今後の展開がますます気になります。

つづく