あらすじ
西嶺への遠足中、生徒を乗せたバスが襲撃され、女生徒の曲潼(チュー・トン)が行方不明になる事件が発生。警察は捜索を開始するが、手掛かりは少なく難航する。一方、偶然事件に遭遇した裴溯(ペイ・スー)たちは捜査に協力することに。特別捜査班には曲潼の父親から謎の録音テープが届き、16年前の未解決事件「蓮花山事件」との類似点が浮上する。過去の事件を知る人物への聞き込みや新たな証言から、捜査は思わぬ方向へ進んでいく。果たして曲潼の行方は?そして、二つの事件を繋ぐ真相とは?
ネタバレ
西嶺原住民部落遺跡への遠足中、康鑫中学の生徒を乗せたバスが何者かに襲撃される事件が発生。犯人は射殺されたものの、生徒の一人、曲潼(チュー・トン)の姿が見当たらない。混乱の中、彼女は窓から飛び降りて逃走したらしい。
緊急配備が発令されて4時間。捜索隊は半径10キロの山中をくまなく探したが、最後に目撃されたのは現場から5キロほど離れた砂利道。そこで途絶えていた。
一方、西嶺山頂のレーシングクラブに所属する裴溯(ペイ・スー)たちは、ドライブ中に事件に遭遇。警察に協力して犯人撹乱に一役買った後、行方不明の少女の捜索にも加わることに。
特別捜査班(SID)には、曲潼の父親から不可解な録音テープが届いていた。その内容から、16年前の「蓮花山事件」との関連性を疑う駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)。事件当時を知る杜宇良(ドゥー・ユーリャン)に話を聞く。
蓮花山事件とは、少女たちが次々と行方不明になり、のちに遺体で発見された凄惨な事件。曲潼の失踪と酷似する点が多く、どちらも花柄のワンピースを着ており、身代金要求はなく、意図不明の録音テープが残されていた。
事件は当時大々的に報道されたが、ある重要な事実は伏せられていた。最初の犠牲者、菲玲(フェイ・リン)の両親は、警察に送られてきた録音テープの中で、娘の鉛筆ケースについている鈴の音を聞き分け、娘だと確信したという。しかし、その音声データは残されておらず、両親の証言のみが証拠となっていた。
曲潼失踪から5日目。駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は、ひそかに事件を追っていた郭世南(グオ・シーナン)に協力を求める。郭世南は、鉛筆ケースの鈴の音について他の人物にも話していたという。16年前、独自に事件を調べていた郭世南は、徐東嶼(シュー・トンユー)という少年が犯人の呉広昌(ウー・グアンチャン)を尾行していたことを知る。
徐東嶼は、蓮花山事件の生存者である蘇玲奈(スー・リンナイ)の同級生だった。彼の通報のおかげで、蘇玲奈は一命を取り留めたのだ。私立の平昭中学に通っていた徐東嶼は、事件当時の詳細を覚えていないと曖昧な供述をするが、蘇玲奈がいつも花柄のワンピースを着ていたことは鮮明に覚えていた。さらに、長年連絡を取っていないはずの蘇玲奈の死を知っていたことも不自然だった。駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は陶澤(タオ・ゼ)に徐東嶼の監視を指示する。
渋滞に巻き込まれた駱為昭は、裴溯(ペイ・スー)の車が事故に遭っているのを発見する。幸いにも裴溯(ペイ・スー)は脱臼しただけで済んだ。駱為昭は、怪我をした裴溯をからかいながら「売ってしまおう」と言い、車から降りていく。しかし、実際は裴溯の誕生日ケーキを買いに行っていたのであった。
この一件で、16年前の事件と現在の少女失踪事件の間に、何かしらの繋がりがあることを確信する駱為昭。果たして、曲潼の運命は?そして、事件の真相は?
『光・淵(こうえん)』第7話の感想
第7話は、息詰まる緊張感と謎が深まる展開で、一気に物語に引き込まれました。冒頭のバス襲撃シーンは衝撃的で、曲潼の失踪は視聴者に不安と焦燥感を与えます。事件そのものも恐ろしいですが、16年前の蓮花山事件との類似点が次々と明らかになるにつれ、より一層不気味さが増していきます。
特に、録音テープ、花柄のワンピース、身代金要求がない点など、共通点が偶然とは思えないほど多く、背筋が寒くなる思いです。まるで過去の亡霊が蘇ってきたかのような、重苦しい雰囲気が漂っています。
杜宇良の証言や郭世南の調査によって、事件の真相に少しずつ近づいているように感じますが、徐東嶼の登場で新たな謎も生まれます。彼の曖昧な供述や蘇玲奈に関する知識は、事件への関与を疑わせるには十分でしょう。駱為昭の鋭い洞察力と推理が、この複雑に絡み合った事件をどのように解き明かしていくのか、非常に楽しみです。
つづく