あらすじ

裴溯(ペイ・スー)の誕生日を祝うため、駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は手料理を振る舞うが、楽しい時間は長く続かなかった。陶澤(タオ・ゼ)からの連絡で、少女・張羽晨(ジャン・ユーチェン)の失踪事件が発生したことが判明。数日前に起きた別の少女失踪事件との関連性を疑う中、裴溯と駱為昭は捜査を開始する。監視カメラの映像や関係者への聞き込みから、手がかりを少しずつ集めていく二人。果たして、行方不明になった少女たちの運命は?そして、事件の背後に潜む真の黒幕とは?緊迫の捜査劇が幕を開ける。

ネタバレ

いや~、今回もハラハラドキドキでしたね!裴溯(ペイ・スー)の誕生日だっていうのに、事件は待ってくれない!駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)が腕によりをかけて手作り料理を用意して、ささやかながら誕生日ディナーを準備していたのに…。二人きりで、ちょっと気まずいけど心温まる…はずだったのに!

いつもの賑やかな誕生日ソング担当の陶澤(タオ・ゼ)は不在。駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は歌が苦手だから、代わりに裴溯(ペイ・スー)に願い事でも…と促すものの、結局いつもの“長輩風説教”が始まって、裴溯(ペイ・スー)も我慢できずに反論。せっかくの誕生日ディナーが、一触即発の雰囲気に…と思ったら、陶澤(タオ・ゼ)から緊急連絡!なんと、少女・張羽晨(ジャン・ユーチェン)が行方不明になったというのです!

しかも、張羽晨が失踪時に着ていたのは碎花模様のワンピース。数日前に行方不明になった曲潼(チュー・トン)と同じような服装…。これは、単なる家出なんかじゃない、嫌な予感が…。

陶澤(タオ・ゼ)は、曲潼はもう殺されているかもしれないと焦燥感を募らせます。監視カメラの映像を確認すると、張羽晨は絵画教室で窓の外を見て誰かに手を振っていた様子が映っていました。その後、校庭で数人の少女たちと合流したところまでは確認できるのですが、その後、彼女たちがどこへ行ったのかはわからない。学校側は「監視カメラは死角なし」と豪語していたのに…一体どういうこと?

実は、監視カメラの死角になっていたのは、公衆トイレのあたり。そして、その近くに小さな公園へと通じる抜け穴があったのです。事情聴取を受けた少女たちの証言によると、彼女たちは公衆トイレで着替えをして、公園で写真を撮る予定だったとのこと。写真撮影の課題を抱えた生徒が、彼女たちにモデルを依頼したらしい。撮影後、張羽晨は少年宮へ戻ると言って、公園の入り口で別れたというのです。

張羽晨の父親は、午後6時に位置情報アプリで娘と連絡を取ろうとしたが、繋がらないと証言。裴溯が確認したところ、アプリの操作に問題はなかった。となると、誰かが張羽晨が着替えている間に携帯を盗み、それに気づいた張羽晨が携帯を探しに戻ったところに、公園へ誘う人物が現れた…と裴溯は推理。しかも、その人物は張羽晨が信頼を寄せる同年代の誰かだと。

裴溯の鋭い分析を元に、捜査線上に浮かび上がったのは、蘇若晩(スー・ルオワン)という少女。なんと、彼女は過去の事件に関わりのある蘇玲奈(スー・リンナイ)の娘だったのです!急いで蘇若晩の家に向かうと、彼女はついさっきまでそこにいた様子。テーブルの上には開いたままのオルゴールが…。オルゴールの中には、手足がもぎ取られた人形が!そして、その人形が着ている服は、行方不明になった曲潼の服と同じだったのです…!

一方、SIDの監視下に置かれていた徐東嶼(シュー・トンユー)の自宅には盗聴器が仕掛けられていました。彼には何度か電話がかかってきたにもかかわらず、電話に出る様子はありません。そして、追跡されたIPアドレスは、なんと蘇玲奈がかつて登録していた住所と同じだったのです!事態を察知した駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)は、裴溯を連れて急行!裴溯の粘り強い説得により、蘇若晩は手に持っていた果物ナイフを落とし、張羽晨も無事に保護されました。幸い、彼女は恐怖と軽い打撲傷だけで済んだようです。

事件解決かと思いきや、まだまだ謎は残っています。郭菲玲(フェイ・リン)の父親は、犯人が捕まったと聞き、娘の事件の真相を知りたがりますが、捜査中のため、駱為昭は多くを語ることができません。また、裴溯を轢いたトラック運転手の身元は潔白で、ナンバープレートも偽造のもの。まるで仕組まれた事故のよう…。そして、徐東嶼は蘇若晩の証言を全面否定。蘇玲奈とは恋人関係で、もし彼女が生きていれば、自分は蘇若晩の義父になっていたはずだと主張。だから、蘇若晩から電話がかかってくるのは当然のことだ、と。駱為昭の指示で徐東嶼を揺さぶる小伍(シャオ・ウー)ですが、徐東嶼は冷静に切り返し、弁護士との面会を要求します。

『光・淵(こうえん)』第8話の感想

緊迫感溢れる展開に、息をするのも忘れてしまうほど引き込まれました。裴溯の誕生日という穏やかなシーンから一転、少女失踪事件という重苦しい空気に包まれ、そのコントラストがより一層物語の深みを引き立てていました。監視カメラの死角や、少女たちの証言、そしてオルゴールの中の人形…散りばめられた手がかりを繋ぎ合わせていく裴溯の推理は、今回も冴え渡っていました。特に、蘇若晩との対峙シーンは、緊迫感と同時に、少女の心の闇に触れるような繊細さも感じられ、深く印象に残りました。

事件の真相に迫っていく中で、徐東嶼という新たな人物の登場により、物語はさらに複雑な様相を呈してきました。彼の冷静な態度は、単なる関係者以上の何かを暗示しているように思えてなりません。果たして彼は事件の黒幕なのか、それとも別の思惑があるのか…。次回の展開が非常に気になります。

つづく