あらすじ
遺伝子犯罪が世間を騒がせる中、警察は16年前の事件との関連性を追っていました。捜査の鍵を握る蘇若晩(スー・ルオワン)は沈黙を守り続け、捜査は難航します。そんな中、犯罪心理学の研修生、裴溯(ペイ・スー)が捜査に加わることに。彼は駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)の知り合いで、独自の視点で事件に切り込んでいきます。蘇玲奈(スー・リンナイ)の遺骨から見つかった日記を手がかりに、事件の真相が少しずつ明らかになっていきます。蘇玲奈の歪んだ愛情、そして彼女を取り巻く男たちの思惑が複雑に絡み合い、物語は思わぬ方向へと進んでいきます。果たして、事件の真相は?そして蘇若晩の運命は?
ネタバレ
蘇菲玲(フェイ・リン)事件を皮切りに、類似の遺伝子犯罪が明るみになり、警察は捜査に奔走していました。16年前の事件との関連性、そして複数の地域に跨る人身売買の可能性… 謎は深まるばかり。鍵を握る蘇若晩(スー・ルオワン)は頑なに口を閉ざしたままで、捜査は難航していました。
そんな中、杜部長は駱為昭(ルオ・ウェイジャオ)たちに、第四大隊との合同捜査を指示。行方不明事件と蓮花山事件の関連性を疑うも、決定的な証拠がない状態でした。そこで杜部長が紹介したのが、犯罪心理学の新米研修生、裴溯(ペイ・スー)。なんと、彼は駱為昭の知り合いだったのです!驚きを隠せない駱為昭をよそに、裴溯は独自のやり方で蘇若晩に揺さぶりをかけ、ついに手がかりを掴みます。蘇玲奈(スー・リンナイ)の遺骨に何かあると睨んだ裴溯は、駱為昭と共に福源堂へ。半信半疑の駱為昭でしたが、骨壺の中からピンク色のノートを発見。そこには、蘇玲奈の秘められた想いが綴られていました。
日記には、蘇玲奈の歪んだ愛情の始まり、そして彼女の人生を狂わせた男、呉広昌(ウー・グアンチャン)の名前が登場します。騎士のように憧れた呉広昌の裏切りを知り、蘇玲奈の心は深く傷ついていくのでした。日記の最後には、蘇玲奈と呉広昌の写真が。撮影者は徐東嶼(シュー・トンユー)だと気付いた駱為昭は、陶澤(タオ・ゼ)に徐東嶼の部屋の調査を依頼します。もしかしたら、そこは過去の事件現場かもしれない… そんな疑念が頭をよぎります。
一方、裴溯は写真に見覚えがあると感じ、記憶を辿ります。クラブで見かけた顔… そして駱為昭も、行方不明事件当時、協力者の存在を見落としていたことに気付きます。陶澤は郭叔に徐東嶼の情報を聞き出し、郭叔は過去の記憶を頼りに、事件当時の地図を描きます。警察は徐東嶼の行方を追います。
ついに徐東嶼を捕らえた駱為昭は、彼もまたゼロ度共情者ではないかと疑います。蘇玲奈の婚約者を名乗る徐東嶼でしたが、駱為昭は彼の蘇若晩への歪んだ想いに気付いていました。蘇玲奈の若い頃にそっくりな蘇若晩… 徐東嶼の隠された欲望が、事件の真相を解き明かす鍵となるのでしょうか。追い詰められた徐東嶼は、ついに過去の出来事を語り始めます。蘇玲奈への片思い、呉広昌との関係、そして碎花裙の秘密… 徐東嶼の歪んだ愛情が、悲劇の連鎖を生み出していたのでした。
『光・淵(こうえん)』第9話の感想
第9話は、重苦しい真実が次々と明らかになり、見ているこちらも息苦しくなるような展開でした。蘇玲奈の日記を通して彼女の心の闇に触れ、その悲痛な叫びが胸に迫ってきました。呉広昌への憧れが裏切りへと変わり、歪んだ愛情へと変貌していく過程は、人間の心の脆さを改めて感じさせられます。
特に印象的だったのは、裴溯と駱為昭の対比です。冷静沈着な裴溯と、感情を露わにする駱為昭。二人の異なるアプローチが、事件の真相解明へと繋がっていく様子は、まさに「光と淵」を表しているかのようでした。裴溯の鋭い洞察力と、駱為昭の熱い正義感、それぞれの持ち味が上手く組み合わさり、物語に深みを与えています。
徐東嶼の歪んだ愛情も、この物語の重要な要素です。蘇玲奈への執着心が、彼を悲劇へと導いていく過程は、見ていて辛くなるほどでした。彼の告白は、人間のエゴイズムを浮き彫りにし、考えさせられるものがありました。
事件の真相が少しずつ明らかになるにつれ、今後の展開がますます気になります。蘇若晩の運命、そして裴溯と駱為昭の関係性…様々な伏線が散りばめられており、次回のエピソードが待ち遠しいです。
つづく