あらすじ

郭攸之(グオ・ヨウジー)の投獄で逆恨みした郭保坤(グオ・バオクン)は范閑(ファン・シエン)への復讐を誓う。慶(けい)帝帝の前で長公主(ちょうこうしゅ)は言氷雲(イエン・ビンユン)の件で范閑にも疑いをかけようとするが、陳萍萍(チェン・ピンピン)は長公主が鑑査院の機密を知っていたこと自体を問題視し、慶(けい)帝の不信感を煽る。陳萍萍の仕掛けた罠により、鑑査院の内通者である朱格(チュー・ゴー) が特定され、追い詰められた朱格は鑑査院の強大化を恐れて長公主に協力したと告白し、范閑への懸念を示しつつ自決する。計画が失敗した長公主は慶(けい)帝の怒りを買い、宮殿の前でひざまずかされる。一方、范閑は父・范建(ファン・ジエン)に対し、林婉兒への真剣な愛を改めて誓うのだった。

ネタバレ

郭保坤、父との決別と范閑(ファン・シエン)への憎悪

前回、祈年殿での失態が原因で父・郭攸之(グオ・ヨウジー)が投獄されちゃった郭保坤(グオ・バオクン)。もう後悔と自己嫌悪でぐっちゃぐちゃ。お父さんが連行される前に「お前とは親子の縁を切る!」なんて言われちゃってさ…。父親の背中を見つめながら号泣する姿は、さすがにちょっと可哀想だったな。

でもね、郭攸之が捕まったのは完全に自業自得。後宮と結託してたんだから重罪だよ。しかも、これって結局、長公主(ちょうこうしゅ)が自分の身を守るために郭攸之を切り捨てた「トカゲの尻尾切り」なんだよね。

理性を失った郭保坤は、なんと范閑(ファン・シエン)のところに乗り込んできて、「父さんを助けてくれ!」って土下座! 范閑(ファン・シエン)もちょっと同情はするけど、これは助けられないし、助ける義理もない。范閑が冷たく去っていくと、郭保坤の最後の希望も打ち砕かれて…。「いつか必ずお前を殺してやる!」って、完全に逆恨みモード突入だよ。うーん、彼の気持ちも分かるけど、ちょっとヤバい方向に進んじゃってるね…。

長公主 vs 陳萍萍(チェン・ピンピン)!慶(けい)帝帝の前で火花散る舌戦

一方、宮殿では慶(けい)帝帝(けいてい)の前で長公主と陳萍萍(チェン・ピンピン)がバッチバチ! 郭攸之が捕まったことで、慶(けい)帝は長公主に「どうするつもりだ?」って問いただす。長公主はしぶしぶ「内庫の財政権なら手放しますわ」なんて言うんだけど、慶(けい)帝は「それは元々お前のものじゃないだろうが!」って激おこ!

陳萍萍(チェン・ピンピン)はすかさず「売国の件、見過ごせませんぞ」と追い打ち。長公主は「私が荘墨韓(ジュアン・モーハン)と会ったのは文学の話!売国なんて証拠もないのに!」って強気。でも陳萍萍は「言氷雲(イエン・ビンユン)の北斉潜入は極秘のはず。あなたが荘墨韓と会った直後に彼が捕まるなんて、偶然にしては出来すぎでは?」と鋭い指摘!

ここで長公主、まさかの反撃!「言氷雲(イエン・ビンユン)の件を知ってるのは、もう一人いるわ。そう、范閑よ!」だって! 范閑が都へ来る途中で言氷雲(イエン・ビンユン)に会ったことを持ち出して、「彼にだって嫌疑はあるんじゃないかしら?」って言い出したの! これには慶(けい)帝もびっくり。陳萍萍は「すぐに調査しますが、范閑が売国などありえません」と庇うけど、長公主は「じゃあ、なぜ私だけが疑われるの?」と食い下がる。結局、慶(けい)帝はこの件の真相究明を陳萍萍に丸投げ! うわー、范閑、とんだとばっちりだよ!

陳萍萍の深謀遠慮!長公主を追い詰める一手

王啓年(ワン・チーニニン)からこの話を聞いた范閑は、「確かに言氷雲には会ったし、費介(フェイ・ジエ)先生から潜入のことも聞いてた…」と認める。これで范閑にも疑いがかかっちゃって、長公主を有罪にするのが難しくなった…と王啓年(ワン・チーニニン)は嘆くんだけど…。

范閑が陳萍萍に会いに行くと、意外な言葉が!「長公主は負けたよ」って、ええ!? 陳萍萍は笑って言うんだ。「たとえ売国の証拠があっても、陛下は長公主を都から追い出すことはない。彼女は皇族だからな。せいぜいお叱りを受ける程度だ」って。じゃあ、今までの苦労は水の泡?って落ち込む范閑に、陳萍萍はニヤリ。「私が都から追い出すと約束しただろう? 約束は守るさ」。

陳萍萍の本当の狙いは、長公主が「范閑と言氷雲の接触を知っていた」という事実そのもの! この情報は鑑査院でもごく一部しか知らない極秘事項。それを長公主が知ってるってことは…「鑑査院に内通者がいる」ってこと! 鑑査院は慶(けい)帝直属の組織。そこに長公主が手を伸ばしている…これこそが慶(けい)帝の逆鱗に触れる、一番ヤバいことなんだって! さすが陳萍萍、策士すぎる!

鑑査院の内通者、朱格(チュー・ゴー) の裏切りと最期

そして、物語は鑑査院内部の闇へ…。影子(インズ)と密談した言若海(イエン・ルオハイ)は、同僚の朱格(チュー・ゴー) のもとへ。「影子に院長暗殺未遂の犯人だと疑われたけど、なんとか誤魔化した」と報告。朱格(チュー・ゴー) が「本当に君がやったのか?」と聞くと、言若海(イエン・ルオハイ)は「院長が鑑査院を范閑に渡すのが許せなかった」と暗に認める。

言若海(イエン・ルオハイ)は朱格に「息子(言氷雲)の仇を討ちたい。荘墨韓と長公主の関係を証明できる北斉の使者を捕らえたから、部下を貸してほしい」と頼む。朱格は少し迷ったけど、3人の部下を貸すことに。

翌日、言若海が朱格の部下3人と共に郊外の竹林で人質を受け取ると…なんと、その部下たちが人質を斬り殺した! 周囲には黒ずくめの男たちが現れ、その背後から現れたのは…朱格! そう、内通者は朱格だったんだ!

朱格は「まさかこんなことになるとはな」と嘆くけど、言若海は冷静。「これは院長の罠かもしれないぞ」と揺さぶりをかける。でも朱格は「院内の高手も黒騎も動きはない。影子も院長のそばにいる。これは罠じゃない」と自信満々。言若海は「変化は都の中だけとは限らない」と意味深な言葉を…。

朱格は「なぜ俺を殺そうとする? 長公主の売国の証拠を探ることが、お前と何の関係がある?」と問う言若海に、ついに本性を現す。「俺は長公主を守っているんだ」と!

なぜ権力でも私怨でもなく長公主に? 朱格は「慶国のためだ」と答える。鑑査院はあまりに強大になりすぎた。もし野心を持つ者が院長になれば、国を揺るがしかねない。皇子が継げば争いが起きる。だから、皇室でありながら血縁ではなく、女性であり、慶(けい)帝の一言で命も奪える長公主が鑑査院を握ることこそが、国の安定に繋がる…って、歪んでるけど、彼なりの信念があったんだね…。

范閑は「私利私欲で国を売るような奴よりマシだって?」と皮肉るけど、朱格は「売国の件は知らなかった。俺が望むのは皇室による鑑査院の掌握だけだ」と譲らない。

そこへ! なんと范閑が陳萍萍の車椅子を押して登場! 言若海が言った通り、これは陳萍萍が仕掛けた壮大な罠だった! 朱格は「お前たちが加わっても、俺の部下には敵わない!」と強がるけど、陳萍萍が合図すると、どこからともなく現れた黒騎が一瞬で朱格の部下を殲滅! この黒騎は、以前范閑が司理理(スー・リーリー)を追跡した時に、陳萍萍が密かに都の近くに潜伏させていた部隊だったんだ!

朱格は、澹(たん)州での范閑暗殺の後から陳萍萍に疑われ、試されていたことを知る。観念した朱格は、長公主に累が及ばないよう自決しようとするけど、そこに大内侍衛の洪四庠(ホン・スーシャン)が現れて阻止! 万事休すかと思いきや、陳萍萍は朱格の覚悟を汲んで、洪四庠に「彼の生死はもはや重要ではない。最後の尊厳を与えてやってくれ」と頼む。

洪四庠は匕首を朱格に返す。朱格は陳萍萍に深く一礼し、「范閑は才能はあるが、皇室への敬意が足りない。彼に鑑査院を任せれば、いずれ大きな変事が起きるだろう」と最後の忠告を残し、「我が人生、慶国のために生きた。悔いはない」と言い残して自ら命を絶った…。うぅ…敵ながら、その信念の強さにはちょっとグッときちゃったよ…。

陳萍萍は、死んでも目を見開いている朱格の亡骸にそっと手を伸ばそうとして…でも、触れることなく手を引っ込めた。范閑も、朱格を死に追いやるつもりはなかっただけに、後味の悪い結末に心を痛める。陳萍萍は范閑に「人生とは、一つの道を選び、退かず、変えず、歩き続けることだ。それが幸せなのだ」と語りかける。深い言葉だね…。

長公主、誤算と失墜の予感

一方、長公主は朱格の成功を心待ちにしていた。「これで私が慶国で一番権力を持つ女になる!」ってね。でも、待てど暮らせど朱格からの連絡はなく、代わりに燕小乙(エン・ショウイツ)から「洪四庠が密かに宮殿を離れた」と報告が! 長公主は瞬時に悟る。「やられた…陳萍萍の罠にはまった!」って。顔面蒼白だよ、きっと。

慶(けい)帝の怒りと范閑の決意

洪四庠は宮殿に戻り、竹林での出来事を一部始終、慶(けい)帝に報告。慶(けい)帝は「朱格の范閑評をどう思う?」と尋ねるけど、洪四庠は「朝政について軽々しく申し上げることはできません」と答えるのみ。慶(けい)帝は「奴らは皆、国に忠誠を誓うと言うが、朕が彼らにどうしてほしいか考えた者はいない」と冷たく言い放つ。そして、長公主を呼ぶよう命じる。

しかし、洪四庠が扉に向かうと、すでに長公主は殿外でひざまずいていた! 慶(けい)帝は何も言わず、ただ洪四庠を下がらせる。長公主は何時間もひざまずかされたまま…。燕小乙が助けに行こうとするけど、侍女に「火に油を注ぐだけです!」と止められる。結局、燕小乙は太子・李承乾(リー・ショウケン)に助けを求めることに。太子は知らせを聞いて、慌てて宮殿へ向かうんだけど…。どうなることやら。

そしてラストシーン。范閑は父・范建(ファン・ジエン)に呼ばれる。「お前にとって林婉児(リン・ワンアル)とは何だ? 内庫の財産か、それとも彼女自身か?」と問われた范閑は、迷いなく答える。「たとえ彼女が侍女であろうと、下女であろうと、私は彼女以外とは結婚しません!」って! きゃー! ここで范閑の真っ直ぐな愛が炸裂! この言葉、婉児に聞かせてあげたい!

つづく