あらすじ

顧晏惜(こあんせき)は花芷(かし)に凌王府旧案の調査目的を明かし、花芷が当時の重要な証人である可能性が浮上する。一方、花芷の製氷事業の失敗がきっかけとなり、顧晏惜は凌王府火災の原因が硝石による爆発であると推理。陳家の嬷嬷を尋問し、火災の黒幕が蕭氏であったこと、そしてその悲しい動機が明らかになる。顧晏惜は苦渋の決断の末、蕭氏を牢に幽閉する。事件が解決したかに見えた矢先、花家には長女の花静(かせい)が現れ、夫のために拂冬(ふつとう)を妾に欲しいと言い出し、新たな波乱を巻き起こす。

ネタバレ

今回の『惜花芷(かし)~星が照らす道~』第17話は、息もつかせぬ展開の連続でしたね!ずっと謎だった凌王府の火事の真相がついに明らかになる一方で、花家にはまた新たな問題が勃発しそうで、ハラハラし通しでした!

まず、顧晏惜(こあんせき)が、例の花家の密書をこっそり花芷(かし)に返しに来るシーンから。花芷(かし)に「なぜ花家に来るの?」と問われた顧晏惜(こあんせき)、「芍薬(しゃくやく)と君のためだ」なんて、サラッと言っちゃうんだから、もう!? しかも、七宿司(しちしゅくし)にいる理由も「恩ある人に仕えているから。その人は私にとって一番近しい人だ」ですって。誰のことか気になりますよね~!

そして、ついに顧晏惜(こあんせき)は花家に来たもう一つの目的、凌王府旧案の調査について花芷に打ち明けます。花芷は、お祖父様のそばにいたのは小書童ではなく自分だったと告白。これには顧晏惜もびっくり!当時の記憶をたどる花芷ですが、幼い頃のことで、彼女を屋敷から連れ出したという嬷嬷(ばあや)のことは思い出せません。それでも顧晏惜は花芷に「ありがとう」と伝えるのですが、その言葉には色々な想いが込められているようで、切なかったですね…。幼い頃、母親の霊前で寄り添っていた二人の姿が重なって、胸がキュッとしました。

一方、芍薬(しゃくやく)は沈煥(しんかん)にお薬を届けに行くのですが、またあの悪友たちとつるんでいるのを見て、ちょっとご立腹。そんな中、花家ではとんでもない事件が!夏金娥(かきんが)が帳簿をごまかしていた夏明(かめい)にお金を持ち逃げされ、さらに花芷が夏場の新事業として計画していた硝石を使った製氷作業で、作業員たちが怪我をしてしまう事故が発生!熱い中での作業で、体に霜がつくほどだったとか…想像するだけで過酷さが伝わってきます。

この「霜」という言葉に、顧晏惜はピンときます!以前、董老丈(とうろうじょう)が言っていた「王府の火事の後、黒焦げのレンガに白い霜がついていた」という話を思い出し、あの火災の原因は硝石による爆発だったのではないかと推理するんです。さすが顧晏惜、鋭い!

この推理を元に、顧晏惜は陳情(ちんせい)に凌王府の管轄下にあった花灯作りの得意な屋敷を調査させ、ついに陳家の嬷嬷を捕らえます。その頃、夏金娥(かきんが)は夏明を捕まえますが、時すでに遅し。お金は全部博打でスッカラカン…。途方に暮れる夏金娥(かきんが)ですが、意外にも念秋(ねんしゅう)が帳簿整理を手伝ってくれます。夏金娥は「計算を間違えたらぶたれるのよ。私もそうやってきたんだから」と念秋に語りますが、その言葉には彼女自身の辛い過去も垣間見えましたね。花芷は、こんな大失敗をしでかした夏金娥を責めませんでした。花芷の懐の深さ、本当に尊敬します。

そして、いよいよ凌王府蘭苑の火事の真相究明へ!顧晏惜に問い詰められた陳家の嬷嬷は、ついに重い口を開きます。あの日、王妃に花灯を届けた際、偶然花芷が蘭苑に迷い込んでしまい、王妃の指示で花芷を外へ連れ出したこと。そして、王妃に届けた花灯には硝石と木炭が仕込まれ、蝋燭には睡眠効果のある安息香が混ぜられていたことを白状します。

黒幕は…蕭氏(しょうし)でした。彼女は「王妃を恨んではいない。王妃は私に良くしてくれた。ただ、私たちは同じ人を愛してしまった」と語ります。そして、王妃の父兄が謀反を企てており、それが凌王を窮地に追い込むと考え、凌王を守るために行動したと…。顧晏惜は、蕭氏がかつて自分たち兄妹に良くしてくれたこと、そして火事の際に芍薬(しゃくやく)を助けてくれた恩があることから、彼女を殺さずに牢に永久に閉じ込めるという苦渋の決断を下します。このシーンは、本当に見ていて辛かった…。

一件落着かと思いきや、今度は花家に新たな波乱の予感!花家の大娘子である花静(かせい)が乗り込んできます。開口一番、夫の宋成祖(そうせいそ)のために妾が欲しいと言い出し、なんと拂冬(ふつとう)を指名!林婉(りんわん)はもちろん即座に拒否しますが、花静は逆ギレ。「お母様は花芷ばかり可愛がって、私のことはどうでもいいんでしょ!」とまくし立てます。林婉(りんわん)はこれまでも花静に काफीな額のへそくりを渡してきたのに、それでも満足できない様子。しかも、夫の宋成祖はDV夫だというじゃないですか!花静は「私がこんな目に遭うのは花家のせいだ!」と林婉(りんわん)に当たり散らします。そこへ帰宅した花芷、状況もわからぬまま花静にネチネチと嫌味を言われてしまい…。

林婉は怒り心頭でしたが、芍薬が帰ってくると、その顔を見て少し気持ちが落ち着いた様子。芍薬の癒やし効果、絶大ですね!一方、拂冬はこの話を聞いて、花芷に「たとえ宋家の正妻になれるとしても、絶対に行きません!」と涙ながらに訴えます。拂冬の覚悟、立派です!

つづく