あらすじ
秦姨娘(しんいじょう)は花静(かせい)の指示で花芷(かし)を陥れようとしたと白状するが、花芷は逆に秦姨娘を利用して黒幕の一人である楊掌柜(ようしょうぐい)を捕らえる。その結果、宋家の薬屋が違法な薬を扱っていたことが発覚し、取り潰しとなる。逆恨みした花静は林婉(りんわん)に花芷の悪口を吹き込み、心労が重なった林婉は病に倒れ、花芷に花家の未来を託して亡くなる。悲しみに暮れる花家だが、林婉の葬儀には沈淇(しんき)、そして太后が弔問に訪れる。
ネタバレ
秦姨娘の衝撃告白と花芷(かし)の鮮やかな反撃!
前回、花芷(かし)を盗んだ犯人として追い詰められた秦姨娘(しんいじょう)。なんと彼女、花静(かせい)にそそのかされてやったと白状したんです! しかも、花静の狙いは花芷(かし)を不義密通の罪に陥れることだったなんて…恐ろしい女です。
追い詰められた秦姨娘は、楊掌柜(ようしょうぐい)にも弱みを握られ、八方塞がり。井戸に身を投げて死のうとしますが、間一髪で助け出されます。息子の柏礼(はくれい)が泣きながら「母上!」と叫ぶ姿に、秦姨娘も生きることを決意。花芷はこの一件を不問にし、二夫人(にふじん)には内緒にするよう口止めまで。花芷の懐の深さには頭が下がります。
でも、花芷はただ許すだけじゃありません。秦姨娘から詳しく話を聞き出し、これが巧妙に仕組まれた罠だと見抜きます。そして、秦姨娘に楊掌柜へ「お金を持って駆け落ちしましょう」と嘘の手紙を書かせ、まんまとおびき出すことに成功! 欲に目がくらんだ楊掌柜は、現行犯逮捕です。花芷のちょっとした脅しに、楊掌柜はあっさり白状。なんと、宋成祖(そうせいそ)の薬屋で春薬を手に入れていたことが発覚! 大清の法律で禁止されている薬物ですから、花芷は迷わず通報。宋家の薬屋は即刻お取り潰しとなりました。
この一件で逆ギレしたのが宋成祖。花静を殴りつけ、その様子を息子が見ていたにも関わらず、花静は花芷への憎しみをさらに募らせるのでした…。どこまでも救いようのない女ですね。
花静の悪意が林婉(りんわん)を襲う…悲しすぎる結末
さて、花静の悪行はこれだけでは終わりません。なんと、林婉(りんわん)の元へ押しかけ、大騒ぎ。秦姨娘の一件を持ち出し、花芷があたかも不品行であるかのように吹聴するのです。もちろん、自分が裏で糸を引いていたことなどおくびにも出しません。
最近体調が優れなかった林婉(りんわん)は、この心無い言葉に大きなショックを受け、血を吐いて倒れてしまいます…。医者によれば、林婉はもう助からないとのこと。芍薬(しゃくやく)も懸命に治療を試みますが、なす術がありません。
臨終の際、林婉は花芷を呼び、花家の印を託します。「いつか必ず、おじい様たちを連れ戻し、花家の屋敷を取り戻します」と涙ながらに誓う花芷。林婉は、花芷の肩に重すぎる荷を背負わせてしまうことを心苦しく思いながらも、静かに息を引き取りました。花家の皆が悲しみに暮れる中、花芷は涙をこらえ、祖母の葬儀と、そして何よりも「復讐」を心に誓うのでした。
それぞれの悲しみと決意
夜、芍薬(しゃくやく)は一人、林婉を救えなかった自責の念に駆られて泣いていました。その姿を見つけた二夫人は、自分のショールをかけて優しく慰めます。彼女の温かさが心に沁みますね。
霊堂では、皆が喪服に身を包み、涙を流していました。秦姨娘も駆けつけ、林婉に泣きながら謝罪します。
一方、沈淇(しんき)は林婉の葬儀に参列するため、実家から香典を借ります。これを知った沈父(しんふ)は激怒し、花家との関係を断つよう迫りますが、沈淇(しんき)はこれを拒否。父親と決別してまで、花家への義理を貫こうとする沈淇(しんき)の姿には胸を打たれます。
孤独な葬儀に差した一筋の光
花芷は、林婉の葬儀を滞りなく執り行いますが、弔問客は誰一人として現れません。世間の冷たさを痛感させられますね…。しかし、そんな中、沈淇が弔問に訪れます。彼は花家の没落を通して、世の無常さと人間の醜さを目の当たりにしたと花芷に語るのでした。
そして、誰もが予想しなかった人物が林婉の葬儀に現れます。なんと、太后(たいこう)その人でした! 花家の面々が出迎える中、太后は霊前に進み、涙ながらに「婉妹妹(えんまいまい)…」と呼びかけます。長年の時を経ての再会が、このような悲しい形になるとは…。太后の登場は、絶望の中に差し込んだ一筋の光のように感じられました。
つづく