あらすじ
蒋家との縁談を破談にするため、わざと素行の悪いふりをした沈煥(しんかん)は、蒋徵之(しょうちし)の手助けで芍薬(しゃくやく)と再会し、想いを伝え合う。一方、蒋徵之は花家で花蓉(かよう)と出会い、蒋家は花蓉との縁談を進める。科挙では沈淇(しんき)が榜眼に、鄭知(ていち)が進士に合格する。皇帝・顧成燾(こせいとう)は、沈淇の直言と、顧晏惜(こあんせき)が沈家をかばおうとしたことに激怒し、沈家の財産没収と厳しい処分を命じる。さらに花芷(かし)を呼び出し、顧晏惜への忠誠を乱すなと警告する。花芷は宮殿を出る際、顧晏惜が沈家捜索に向かうのを目撃してしまう。
ネタバレ
破談作戦、決行!沈煥(しんかん)、愛を貫くための捨て身の芝居
前回、芍薬(しゃくやく)への想いを断ち切れず、蒋家との縁談に悩んでいた沈煥(しんかん)。弟の沈淇(しんき)との酒の席で、ついに心を決めたようです。
翌日の宴席、なんと沈煥(しんかん)は蒋家の前でとんでもない行動に出ます!「自分は妓楼通いもするし、酒も博打も大好きだ!」なんて言い放ち、あげくの果てには未来の岳母にまでちょっかいを出す始末。そりゃあ蒋家も激怒しますよね…。もちろん、帰宅後は父親にこっぴどく折檻されますが、沈煥は黙って耐え、芍薬(しゃくやく)が彫ってくれた卒の駒を握りしめるのでした。
そこへ現れたのが、なんと蒋家の蒋徵之(しょうちし)。沈煥は彼に「心に決めた人がいるから、わざと嫌われるように振る舞ったんだ。こうすれば蒋家の面目も保てるし、婚約破棄になっても俺だけが悪者になる」と正直に打ち明けます。いや~、沈煥、見直したぞ!意外と男気あるじゃないか!蒋徵之もそんな沈煥を気に入ったのか、なんと家からの脱出を手助けし、芍薬の元へと送り出すんです。
そしてついに芍薬と再会!「もう結婚しなくてもよくなった」と告げる沈煥に、芍薬も涙ながらに「あなただけは他の人と違う。私もあなたが好き」と想いを伝えます。もう、このシーンは涙なしには見られませんでしたね!感動のあまり、思わず沈煥と一緒に芍薬を抱きしめたくなりましたよ(笑)。
新たな恋の予感と吉報!花家に舞い込む幸運
一方、沈煥の逃亡を手助けした蒋徵之は、花家で道に迷い、偶然にも花蓉(かよう)と運命的な出会いを果たします。沈家との縁談がダメになった蒋家は、なんと今度は花家に狙いを定め、花蓉との縁談を申し込むという急展開!いやはや、恋の矢印はどこへ向かうかわかりませんね。
そして、待ちに待った科挙の結果発表!沈淇(しんき)は見事、榜眼(ぼうがん:第二位合格)に輝き、沈家は大喜び!さらに、花家にとっても嬉しいニュースが。鄭知(ていち)も進士に合格し、花家は祝賀ムードに包まれます。花芷(かし)に「錦上添花(きんじょうてんか:良いことの上にさらに良いことが重なる)」の意味を込めて、美しい花の簪を贈り、自ら挿してあげるシーンは、姉弟の絆を感じさせてグッときました。
皇帝の試練、そして沈家に下る非情な宣告
しかし、喜びも束の間、宮中では不穏な空気が漂い始めます。皇帝・顧成燾(こせいとう)は、新科合格者たちに、なんと花家の祖父・花屹正(かきつせい)についての見解を問うという、いきなりハードモードな試練を与えます。
沈淇は臆することなく「朝廷広しといえども、忠勇において花屹正殿に及ぶ者はおりません!」と断言し、さらにひざまずいて花屹正の赦免を懇願します。うーん、沈淇、まっすぐで良い奴なんだけど、これはちょっと皇帝の逆鱗に触れちゃったかも…?顧成燾は沈淇に「お前は父の沈中行(しんちゅうこう)とは全く似ておらぬな」と意味深な言葉を告げます。
そして、追い打ちをかけるように、顧晏惜(こあんせき)が憲王事件に関連する名簿を提出。その際、沈家をかばおうとしたことが、顧成燾の怒りを買ってしまいます。「沈家の財産を没収し、男は投獄、女子供は官売(かんぱい:奴婢として売られること)とせよ!」という、あまりにも非情な命令が下されてしまうのです…。えええ!?沈家、いきなりどん底じゃないですか…。顧晏惜(こあんせき)の優しさが、まさかこんな結果を招くなんて…。
花芷(かし)と皇帝の直接対決!愛か、忠誠か…
顧晏惜(こあんせき)が去った後、顧成燾は花芷(かし)を宮中に呼び出します。そこで花芷は、顧晏惜との関係を正直に認めます。顧成燾は「帝王家の人間は常人とは違う。至高の権力の前では、犠牲にできないものなどないのだ」と冷酷に言い放ちます。そして、「顧晏惜が自分のために働くよう、お前が支えよ」と命じるのです。
花芷は「罪人の家の娘である私が顧晏惜のそばにいて、陛下はなぜご心配なさらないのですか?」と鋭く切り返します。すると顧成燾は「お前など、取るに足らない人間だ」と一蹴。これに対し花芷も負けていません。「陛下の『取るに足らない』という一言が、他人にとっては破滅を意味するのです。陛下にとっては、我々など皆、取るに足らない存在なのでしょう!」と反論します。いや~、花芷、よく言った!
しかし、顧成燾はさらに追い詰めます。「お前が顧晏惜のそばにいれば、彼を不幸にするだけだ。今日、顧晏惜がお前のために沈家をかばおうとしたことで、私の不興を買った。沈家は本来、財産没収までは至らなかったはずだ。顧晏惜の忠誠心を乱す者は、私の前では塵芥(ちりあくた)同然だ!」と…。うわぁ…皇帝、怖すぎます…。顧晏惜の忠誠心を利用し、花芷を精神的に追い込もうというのでしょうか。
衝撃のラストシーン!仮面の男の正体は…
失意のまま宮殿を後にしようとする花芷。その時、彼女の目に飛び込んできたのは、仮面をつけた顧晏惜と七宿衛の一団でした。彼らが向かう先は…なんと、沈家!そう、沈家の捜索は、顧晏惜自身の手によって行われようとしていたのです…。
愛する人の手によって、親しい人々が破滅へと追いやられる…。このあまりにも残酷な現実に、花芷は何を思うのでしょうか。そして、顧晏惜の胸中も計り知れません。次回、一体どうなってしまうのか、もう待ちきれませんね!
つづく