あらすじ

沈家が取り潰しとなり、花芷(かし)は顧晏惜(こあんせき)との関係に苦悩の末、別れを告げる。皇帝・顧成焘(こ・せいとう)はその報告に喜び、沈淇(しんき)らを釈放する。花芷は沈家を援助し、沈淇に花家での講学を依頼する。花蓉(かよう)は結婚し、鄭知(ていち)は任地へ旅立つ。顧晏惜と花芷は互いを想いながらも別々の道を歩み始め、止名楼は食材高騰の危機に直面する。

ネタバレ

冒頭からいきなり重い空気…。沈家が取り潰しにあって、人々が次々と屋敷から連れ出されていくんです。そんな中、花芷(かし)は、よろめいた沈老夫人(しんろうふじん)をそっと支えるんだけど、その表情はなんとも言えない複雑なものでした。

そして、顧晏惜(こあんせき)ですよ…。彼が馬に乗って去っていく姿を、花芷(かし)はただ静かに見つめるだけ。二人の視線が交差するんだけど、言葉はないんです。もう、このシーンだけで涙腺崩壊でした…。顧成焘(こ・せいとう)の「顧晏惜(こあんせき)の忠誠心を乱すものは、すべて草芥(そうかい)同然」っていう言葉が、ズッシリと重くのしかかってきます。

沈煥(しんかん)が連行される時、芍薬(しゃくやく)が泣き叫んで止めるんだけど、どうにもならないんですよね。切ない…。しかも、沈家が憲王に宛てた手紙が問題になってるんだけど、あれって元はと言えば、沈淇(しんき)が追い詰められて書いたものだったじゃないですか!なのに、沈父は「沈淇(しんき)に功名があるから、彼さえ無事なら沈家にはまだ望みがある」とか言って、沈煥(しんかん)に罪をなすりつけようとするんですよ!ひどい親父だ…?

案の定、沈煥(しんかん)は拷問にかけられちゃうんだけど、沈淇(しんき)が真相を知って、自分が書いたと顧晏惜(こあんせき)に正直に告白するんです。えらいぞ、沈淇!って思ったけど、結局二人とも捕まって尋問されることに…。

花芷(かし)は七宿司(しちしゅくし)に乗り込んで、顧晏惜に「今日の沈家取り潰し、どう感じてるの?」って問い詰めるんだけど、顧晏惜は正面から答えられないんですよね…。そりゃそうだよ、彼の立場を考えれば…。花芷もそれは分かってるんだけど、やっぱり納得できない。「自分が顧成焘に利用されて、顧晏惜を追い詰める口実になりたくない」って、涙ながらに腕輪を外して顧晏惜に返しちゃうんです! ああ、もう、このシーンは本当に辛かった…。去っていく花芷の後ろ姿を見つめる顧晏惜も、涙が止まらないんですよ…。

顧晏惜は顧成焘に「花芷とは終わった」と報告。それを聞いた顧成焘は、まあ、ご機嫌ですよね? で、沈淇は釈放されることに。沈家父子以外は解放されるみたいです。

沈煥は芍薬(しゃくやく)に無事を知らせたくて、沈淇に付き添われて花府へ。花芷はすぐに事情を察して、薬や食料、さらには昔の結納品として沈家から贈られた宝飾品の箱まで用意して、沈家に届けるんです。花芷、本当にできた人だよ…? しかも、沈淇に花家で講義をしてほしいって頼むんです。落ち込んでいる沈淇にとって、これは本当にありがたい申し出ですよね。まさに雪中送炭!

一方、花蓉(かよう)がお嫁に行くことに。母親の邱姨娘(きゅういやん)は、なけなしのお金を渡して「夫によく仕えるのよ」って言うんだけど、花蓉は「夫は愛するものよ。もし心変わりしたら、二番目のおば様みたいに離縁して、花芷がきっと家に迎えてくれるわ」って、なかなか現代的な考え!花芷が皇都の外まで花蓉を見送るんだけど、二人が本当に幸せそうで、花芷も安心したみたい。

でも、夜になると花芷はやっぱり眠れないんですよね…。帳簿をつけながらも、顧晏惜との思い出が頭をよぎって…。抱夏(ほうか)に促されて床についても、ため息ばかり。窓を開けて月を見上げる花芷。そして、同じように腕輪を手に月を見上げる顧晏惜…。ああ、切ない、切なすぎる!

顧晏惜は芍薬(しゃくやく)に「もし寂しくなったら、凌王府に帰ってきていいんだよ」って声をかける優しさも見せます。

花芷は、顧晏惜と一緒に買った彫刻の施された寝台ごと、お酒を蔵にしまい込んじゃうんです。思い出の品を封印するんですね…。

沈煥は、この一件でずいぶん成長したみたい。芍薬の勧めで止名楼(しめいろう)で働き始めるんだけど、これがまた板についてる!昔の遊び仲間から馬鹿にされても、笑顔で対応するんですよ。えらい!でも、芍薬が黙っちゃいない!彼らのために、その悪友たちを懲らしめちゃうんです。かっこいいぞ、芍薬!?

沈淇は、生徒たちのためにもっと良い授業をしようと、夜遅くまで準備。そこへ沈煥がやってきて、兄弟で語り合うんです。今まで全く違う人生を歩んできた二人だけど、「これからは二人で一つの荷物を背負う。兄さんの負担を少しでも軽くしたい」って言う沈煥。本当に成長したね…? 沈淇も、そんな弟の姿を見て、心から安心したみたい。

鄭知(ていち)は、ひっそりと花家を後にして桂溪県へ赴任。花霊(かれい)は名残惜しそうだけど、多くは語らないんですよね。鄭知は花霊と花芷に再起の恩を深く感謝して旅立っていく。その後ろ姿に、花霊はただ「また会う日があるでしょう」とだけ…。これもまた、切ない別れです。

そして、顧晏惜は武術の稽古でも上の空で、なんと鄭虎(ていこ)に投げ飛ばされちゃう始末…。花芷も、お金を数えても以前のような高揚感がないみたい…。さらに、食材の値段が高騰して、止名楼ではいくつかの料理を出せなくなっちゃうんです。うーん、前途多難ですね…。

つづく