あらすじ

花芷(かし)は風筝に想いを託して顧晏惜(こあんせき)に送り、二人の絆を確かめ合う。一方、皓月は天寿節に花火を使った雨乞いの儀式を計画するが、その裏には恐ろしい陰謀が隠されていた。芍薬(しゃくやく)は皓月が使う謎の「紅粉」の正体を突き止めるが、命を狙われ凌王府が放火される。沈煥(しんかん)に救出された芍薬は、火事の中で彼への愛を告白する。六皇子と芍薬は太后に皓月の陰謀を伝え、天寿宴の場で顧成焘(こ・せいとう)がその計画を阻止する。

ネタバレ

風筝に託した想い、冷たい宮廷に差す一筋の光

まずグッと来たのが、花芷(かし)の行動。慎閣(しんかく)の場所を突き止めた彼女が、なんと手作りの風筝に「南風(なんぷう) 我が意を知り、夢を西洲(せいしゅう)に吹け」なんてロマンチックな句を書いて、宮墙の外から揚げるんですよ!それを見つけた顧晏惜(こあんせき)様、もうね、その表情だけで胸がいっぱいになりました。凍えるような宮廷生活の中で、花芷(かし)の温かい想いが唯一の救いになっているのが伝わってきて、思わず「頑張れ!」って応援したくなっちゃいました。

一方、花芷と意外な関係性を築きつつあるのが皓月(こうげつ)。花芷の家族が北の地、三白城(さんぱくじょう)にいると知って、少し同情的な態度を見せるんです。「慶帝(けいてい)を恨んでいるか?」なんて核心を突く質問も飛び出しましたが、花芷は「恨んでどうなるものでもない。家族を養うために必死だった。稼いだお金は民を助けることになったから無駄ではなかった」と、どこまでも前向き。これには皓月も「少し羨ましい」と本音をポロリ。この二人、敵対する立場にありながら、どこか通じ合うものがあるのかもしれませんね。

謎の「紅粉」と芍薬(しゃくやく)の奮闘!

そんな中、陳情(ちんせい)が皓月の買付品リストから怪しい「紅粉」を発見!医正(いせい)も正体不明、毒でもないこの粉…一体何なんでしょう?顧晏惜(こあんせき)様の指示で芍薬(しゃくやく)に見せると、最初は彼女も首をかしげるんですが、「これの正体が分かれば、花お姉様と兄上が帰ってこられるかも」と聞かされた途端、目の色が変わります!健気すぎる…!芍薬(しゃくやく)は沈煥(しんかん)と一緒に、夜通し薬草の本を読み漁って「紅粉」の正体を探ります。眠気に負けそうになりながらも、諦めない姿にキュンとしました。

星空の下で深まる謎と、皓月の計画

花芷は観星録(かんせいろく)の写本を手伝う中で、皓月の記述ミスをサラッと指摘。星図にも詳しい花芷に、皓月も一目置かざるを得ない様子。そして、皓月が故郷の「氷海」について語ったことで、花芷は彼女が北の地の出身だと気づきます。ピリッとした緊張感が走りましたね…!皓月は「余計な詮索はするな」と釘を刺しますが、花芷の洞察力、恐るべし。

そして、不穏な動きも。夜空に月華(げっか)が現れ、翌日には予言通り雨が。これに気を良くした顧成焘(こ・せいとう)に対し、皓月は「五日後の慶帝の天寿節(てんじゅせつ)に、花火で再び雨乞いをし、陛下の長寿を祝います」と宣言!自ら花火の準備を進める皓月ですが、花芷はその匂いから硫黄が使われていることを見抜き、密かに顧晏惜(こあんせき)様に伝えます。一体何を企んでいるのやら…。

芍薬、絶体絶命!そして、愛の告白…!

天寿節の朝、ついに芍薬が「紅粉」の正体を突き止めます!急いで薬屋へ走り、ある物を買い占めるのですが…なんと、皓月の侍女に尾行されていたんです!まずい!陰謀がバレることを恐れた侍女は、芍薬を事故に見せかけて始末しようと、凌王府(りょうおうふ)に再び火を放ちます!

部屋に閉じ込められ、絶望する芍薬。そこへ飛び込んできたのが、我らが沈煥(しんかん)!彼女を庇いながら脱出しようとしますが、火勢は強く、柱が倒れてきて沈煥(しんかん)は足を負傷してしまいます。その瞬間、芍薬の脳裏に幼い頃の火事の記憶が蘇ります。かつて母が自分を守ってくれたように、今度は自分が…!濡れた布を被り、沈煥を支えて、ついに二人は炎の中から生還!駆けつけた陳情も、その光景を目の当たりにします。そして、芍薬は沈煥に「怖いという気持ちよりも、あなたのことが好きという気持ちが勝ったの。今、あなたのことが、ものすごく好き!」と、涙ながらに告白!うわあああ、もう、涙腺崩壊です!こんな状況での告白、反則すぎますって!

陰謀の全貌、そして太后への直訴!

花家に運ばれた芍薬は、陳情に「紅粉」の恐ろしい使い道を伝えます。事態は一刻を争いますが、陳情たちの官位では慶帝や太后(たいこう)に直接会うことはできません。顧晏惜様も囚われの身…。万事休すかと思われたその時、六皇子(ろくおうじ)が「自分が太后に会う」と名乗りを上げます!

天寿宴は、何も知らないかのように華やかに進行中。恵王(けいおう)こと顧宴睿(こ・えんえい)が慶帝に酒を勧め、慶帝はそれを飲み干します。一方、六皇子と芍薬はなんとか太后に謁見し、皓月の恐ろしい陰謀を伝えることに成功!

吉時が訪れ、皆が見守る中、皓月が点火筒に火を灯すと、夜空に美しい花火が打ち上がります。皓月は勝ち誇ったように慶帝を見つめ、顧成焘も全てを掌握しているかのような表情…。しかし、その直後、太后の懿旨(いし)が陳情に下り、太后は急ぎ皇宮へ戻るよう命じます。そして、顧成焘が皓月の陰謀を公衆の面前で暴露!「七宿司(しちしゅくし)がお前の火器をすり替えていなくても、私がそれを点火させることは絶対に許さなかった」と。

つづく