あらすじ

李長生(り・ちょうせい)は、蕭若風(しょう・じゃくふう)(しょうじゃくふう)と姬若風(き・じゃくふう)の対立を収め、自らの150年にわたる驚くべき過去と複数の名を明かす。そして皆の前で若返りを果たし、本名が姬虎燮であることを告げる。若返りの代償で功力を失った李長生は、名を南宮春水と改め、百里東君(ひゃくりとうくん)と尹落霞(いん らっか)を連れて天啓を離れ、雪月城を目指す旅に出る。道中、百里東君は新たな剣法を授かり、尹落霞は復国を目指す妹・玥卿(げっけい)と密会する。百里東君は想い人への一途な気持ちを語り、姉妹の間の異なる決意も明らかになる。一方、雨生魔(うせい ま)は葉鼎之(ようていし)と共に南訣を進み、剣仙への挑戦を目指していた。

ネタバレ

今回も本当にすごかったですね!特に、我らが師匠、李長生(り・ちょうせい)の口から語られた衝撃の事実に、もう開いた口が塞がりませんでしたよ!

師匠の秘密、ついに明らかに!

物語は、百里東君(ひゃくりとうくん)が、師匠の李長生に無遠慮な質問をする姬若風(き・じゃくふう)に一喝しようとするところから始まります。でも、そこに割って入ったのが、なんと蕭若風(しょう・じゃくふう)(しょうじゃくふう)(しょうじゃくふう)!天下第三の剣の使い手である彼が、姬若風の無極棍に挑戦状を叩きつけます。

ここで李長生が割って入り、姬若風にある約束を取り付けます。それは、「将来、天啓の琅琊王(ろうやおう)である蕭若風(しょう・じゃくふう)(しょうじゃくふう)を助けること」。その見返りに、李長生はついに自らの秘密を語り始めます…。

いや、これがもう、スケールがデカすぎるんですよ!

  • 「学堂の名で江湖を三十年震わせたのは、この私だ」
  • 「六十年前に冷暖双剣で名剣山荘の魏長樹と戦った、人呼んで昆仑剣仙(こんろんけんせん)も、この私だ」
  • 「九十年前、布衣と一本の錆びた剣で魔教の災いを断ち切ったのも、この私だ」
  • 「百二十年前、詩仙と共に飲み、眠り、詩剣訣を創り出したのも、この私だ」
  • 「百五十年前、たった一人で百暁堂(ひゃくぎょうどう)を創設したのも、この私だ!」

…って、ええええ!?どんだけ生きてるんですか師匠!?しかも、皆が見守る中、なんと李長生はみるみる若返り、少年の姿に!まさに「返老還童(へんろうかんどう)」!この事実は、姬若風に百暁堂に記録させるものの、他言無用と釘を刺します。

そして、姬若風が去った後、李長生は百里東君(ひゃくりとうくん)と蕭若風に、自分の本名が「姬虎燮(き・こしょう?)」であること、そして姬若風と司空長風(しくうちょうふう)が、将来蕭若風が帝位を争う上で助けになるだろうと告げ、再会を約束して別れます。師弟のしばしの別れ…ちょっと寂しいですね。

若返りの代償と新たな旅

しかし、若返った代償は大きく、李長生はほとんどの功力を失い、衰弱してしまいます。馬車で西へと向かう途中、彼は気を失ってしまうほど。

一方、その頃、雨生魔(うせい?)は葉鼎之(ようていし)(よう・ていし)を連れて南訣(なんけつ)を旅していました。彼は道中、相手を殺さずに打ち負かし続け、洞月湖(どうげつこ)の剣仙に挑戦しようとしています。南訣の天玄老人(てんげんろうじん)が、どちらが勝っても南訣にとって損失だと止めようとしますが、雨生魔は聞く耳持たず、一撃で天玄老人を打ち破ります。こちらも目が離せない展開ですね!

さて、目覚めた李長生は、内力を失い、果物を取るのにも苦労する始末。百里東君(ひゃくりとうくん)と尹落霞(いん・らくか)に若返りの秘密を問われ、黄山で学んだ「椿(ちん?)」という武功の力だと明かします。この技は30年ごとに若返る代わりに、その年は功力を失い、一から修練し直さなければならないのだとか。天啓城は人が多くて目立つため、そして昔の自分を知る者が多すぎるため、新弟子の二人だけを連れて旅に出ることにした、と。

そして、ここからがまた面白い!李長生は自分の名を「南宮春水(なんきゅう・しゅんすい)」と改め、百里東君たちにも「師匠」ではなく、これからは兄弟として付き合うように言います。新しい名前、なんだか風流ですね!南宮春水となった師匠は、雪月城(せつげつじょう)に憧れがあり、そこを目指して旅を続けることに。

弟子たちの成長とそれぞれの想い

旅の途中、南宮春水は百里東君に「繡剣十九式(しゅうけんじゅうきゅうしき)」の秘籍を授けます。単純な剣法に見えるが、かつて彼の友人であった天武帝・蕭毅(しょう・き)はこの剣法を基に絶世の剣法「裂国(れっこく)」を編み出したのだとか。半信半疑ながらも、百里東君は真面目に練習することを決意します。師匠の言葉、信じてみようぜ!

そんな中、尹落霞のもとには、莫棋官(ばく・きかん?)がこっそり現れ、妹の玥卿(げっけい)が会いに来ていると伝えます。尹落霞は南宮春水たちの目を盗んで、妹と密会。

一方、百里東君は早く名を上げて、想い人(葉雪衣のことですね!)に会いたいと逸る気持ちを隠せません。南宮春水が「もし二人の出会いが仕組まれたものだったら?」と問いかけますが、百里東君は「出会いは計画できても、俺の気持ちは予測できない。俺が好きになったのは、世間体や立場じゃない、彼女自身だ」とキッパリ。さらに、「俺の好きな子は、目が澄んでいて心が優しい。世間の言うような魔頭なんかじゃない」と、彼女への信頼を語ります。うーん、一途でカッコイイ!

密会した玥卿は、姉(尹落霞、つまり玥瑶(げつよう)ですね)に、同行している百里東君のために復国を諦めたのかと問います。玥瑶は復国を諦めたわけではないと否定し、天外天(てんがいてん)に戻ったら皆に説明すると約束。しかし、玥卿の復国への意志は固く、必ず葉鼎之(ようていし)を連れ戻すと誓うのでした。姉妹の間にも、それぞれの譲れない想いがあるようです…。

つづく