狄仁傑(てき じんけつ)は、地元の名士・韓詠南(かん えいなん)が起こしたとされる少女への暴行事件を担当する。しかし、巧妙に用意された証拠と法の抜け穴が彼の前に立ちはだかり、捜査は難航。民衆からは非難の声を浴び、孤立を深めてしまう。容疑者を追う道中、狄仁傑は協力者と名乗る謎の青年・刁小官(ちょうしょうかん)と出会うが、事態は予期せぬ方向へと進んでいく。

「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ19話

今回の『大唐狄公案』は、見ていて胸が締め付けられるような、なんとも歯がゆい展開でしたね! 我らが名探偵・狄仁傑(てき じんけつ)が、まさかの四面楚歌…。正義を貫こうとすればするほど、どんどん孤立していく姿に「がんばれ狄仁傑(てき じんけつ)!」とテレビの前で拳を握りしめてしまいました。

胸糞悪すぎ!法律の壁に阻まれる狄仁傑(てき じんけつ)

今回の事件の発端は、地元の名士・韓詠南(かん えいなん)が、屋敷で働くまだ幼い少女・韓望蕊(かん ぼうずい)に手を出したという、許しがたいもの。当然、狄仁傑は裁きを下そうとしますが、この韓詠南がとんでもないクズ野郎でして…。

なんと、「五石散っていうヤバい薬のせいで幻覚見ちゃったんだよね〜、だから無罪!」なんていう、ふざけた言い訳をかまします。おまけに、少女の母親から「娘を金で買った」という証文まで用意している周到さ。

大唐の法律では、証文がある以上、罪に問いにくい…。この「法律の壁」に、さすがの狄仁傑もお手上げ状態。結局、証拠不十分で韓詠南はひとまず釈放されてしまいます。

この裁きに、民衆の怒りは爆発! 娘の弟・韓望東(かん ぼうとう)が韓詠南に斬りかかろうとし、それを止めた狄仁傑は「この犬役人が!」と罵られる始末…。正義のために動いているはずが、誰からも理解されない。見てるこっちが辛くなるほどの孤独な戦いです。

そんなボロボロの狄仁傑の心を癒してくれるのが、やっぱり我らが曹安(そう あん)!「あなたはあなたの信じる道を進めばいい」と、優しく淹れたお茶を差し出すシーンは、まさに砂漠のオアシスでしたね。

一方で、正義感の塊である部下の馬栄(ば・えい)は、狄仁傑のやり方がもどかしくて仕方ない!捕らえられた韓望東に「次こそは、やっちまいな!」と、こっそり匕首(あいくち)を渡しちゃうんですから!気持ちは痛いほど分かるけど、それはアカンて!この行動が、後に狄仁傑にこっぴどく叱られる原因となるのでした。

逃亡したクズを追え!新たな出会いは敵か味方か?

さて、野放しになった韓詠南は、案の定またやらかします。今度は芸妓を二人も惨殺し、高飛び!どこまでも救いようのないヤツです。

狄仁傑一行は、わずかな手がかりを元に韓詠南の足取りを追います。しかし、捜査の過程で訪れた村では、被害者の母親から「役人なんて信じられるか!」と追い返され、村人たちからは非難の嵐…。彼の心労はピークに達していることでしょう。

そんな中、韓詠南を追う道中の宿駅で、一行は怪しげな覆面の男と遭遇します。一触即発の雰囲気になりますが、覆面を取ったその顔は、意外にも爽やかな青年。彼は刁小官(ちょうしょうかん)と名乗り、自分も韓詠南を追っているから協力しよう、と申し出てきます。これは頼もしい助っ人登場か…!?

…と、思いきや、この話、まだまだ一筋縄ではいきません。

衝撃のラスト!矢を放ったのは一体…!?

一行が立ち寄った宿駅も、実は裏で人身売買を行う悪徳商人の巣窟でした。ここでも「親が自ら売った」という契約書が壁となり、狄仁傑は犯人を罰することができません。結局、私財をなげうって少女たちを買い取り解放するのですが、彼の正義感と無力感のコントラストが、見ていて本当につらかった…。

そして、事件が一件落着かと思われたその時、宿駅が突然、馬賊に襲撃されます!

部下たちと共に必死で応戦する狄仁傑。大乱戦の最中、彼の目に信じられない光景が飛び込んできます。

なんと、味方だと思っていたあの刁小官(ちょうしょうかん)が、狄仁傑に向かって弓を引き絞り、矢を放ったのです!

えええええ!?なんで!?あなた一体何者なの!?

味方だと思っていた人物からの突然の裏切り。狄仁傑の驚きの表情で、今回は幕を閉じました。

いやー、もうハラハラしっぱなしの第19話でしたね!法律の壁、民衆とのすれ違い、そして新たな敵(?)の出現…。狄仁傑の受難は、まだまだ続きそうです。果たして彼はこの窮地をどう乗り越えるのか、そして刁小官(ちょうしょうかん)の正体とは!?

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第19話の感想

今回の狄仁傑は、法と人情の狭間で苦悩する姿が印象的でした。少女への非道な行いを犯した名士・韓詠南を、法の抜け穴によって裁けないもどかしさ。正義を信じるがゆえに民衆から「犬役人」と罵られ孤立を深めていく展開は、見ていて非常に歯がゆいものがありました。部下の馬栄(ば・えい)の暴走や、曹安(そう あん)の支えなど、周囲の人間模様も物語に深みを与えています。そして、協力者かと思われた青年・刁小官の裏切りともとれる最後の行動には、ただただ驚かされました。事件の真相と彼の正体が非常に気になります。

つづく