今回も『大唐狄公案』、とんでもない展開でしたね!一つの事件が解決したかと思えば、すぐさま黒焔の大きな渦に巻き込まれていく…まさにジェットコースターのような面白さ!

それでは早速、怒涛の第24話のあらすじとネタバレ考察、いってみましょう!

悲しい歌声が暴いた、宿主の罪

物語は、一人の健気な少女・小薇(しょうび)が洗濯をしながら歌う、どこか物悲しいシーンから始まります。その歌声に心を動かされた我らが狄仁傑(てき じんけつ)は、彼女に銅銭を渡し、もう一曲と頼みます。

話を聞けば、この歌は行方不明になったお母さんが教えてくれたもので、いつか都で一番の歌姫になろうと約束した大切な歌だというのです…。半月も前に姿を消した母を、歌でお金を稼いで探そうとしていたんですね。泣かせます…。

その時、宿の主人・韋晟(い せい)の怒鳴り声が!この男の態度に何かを察した狄仁傑(てき じんけつ)は、小薇(しょうび)にそっと密書を託し、蕭校尉(しょう こうい)のもとへ走らせます。

準備が整ったところで、狄仁傑はついに正体を明かし、韋晟(い せい)に詰め寄ります。「昨夜、お前が運んでいた荷物は何だ?」と。しどろもどろになる韋晟の姿は、まさに「図星」そのもの!

狄仁傑の名推理が炸裂します!韋晟が昨夜運んだのは、なんと二つの死体。そしてその一つこそ、小薇の母親だったのです!

ところがこの韋晟、顔色一つ変えずに「あんたの推理はただの憶測だろう」なんて、ふてぶてしい態度!しかし、その強がりも長くは続きません。狄仁傑の合図で蕭校尉(しょう こうい)が兵を率いて宿を包囲!あっという間に即席の法廷が開かれます。

大量の衣類という動かぬ証拠を突きつけられ、ついに韋晟は観念。人を殺して荷を奪い、倉庫で遺体をバラバラにして遺棄したという、おぞましい犯行を自白します。しかし、反省の色は一切なく、「あの女がふしだらだったのが悪い!」と妻を罵り、狂ったように叫びながら捕らえられていきました。何とも後味の悪い事件の幕切れでしたね…。

黒焔との激突!強敵・十一娘と謎の葫蘆先生

この一連の騒動を、まるで芝居でも見るように眺めていた男がいました。彼の名は朗劉(ろうりゅう)。彼こそが、黒焔からの使者だったのです!

朗劉(ろうりゅう)は、狄仁傑をこの青川の地へ導いたのは黒焔の首領の意思だと明かします。その目的は二つ。

一つは、使者失踪事件、つまり小薇の母と密会していた男の事件を解決させること。

そしてもう一つは、「蘭坊の黒焔名簿」を狄仁傑に手に入れさせることでした。

もちろん、狄仁傑は名簿なんて見たこともありません。しかし朗劉は全く信じようとせず、実力行使に出ます!

まず仕掛けてきたのは朗劉の従者。しかし、我らが狄仁傑の敵ではありません。問題はその次でした。

朗劉が繰り出したのは、十一娘と名乗る凄腕の女刺客!彼女の武術は凄まじく、さすがの狄仁傑も防戦一方に。しかし、狄仁傑は強敵と対峙することでさらに強くなる男!徐々に動きを読み、互角の戦いを繰り広げます。そして一瞬の隙を突き、ついに十一娘の急所を押さえ込み、勝利を収めるのです!

ですが、狄仁傑は彼女にとどめを刺しませんでした。その慈悲と正義の心に何かを感じたのか、十一娘は「あなたは良い役人になるだろう」という言葉を残し、静かに去っていきました。この二人の関係、今後も何かありそうですね…!

仲間が敗れ、逆上した朗劉は、なんと石脂の箱に火をつけ、狄仁傑もろとも自爆しようとします!絶体絶命のピンチ!

その時、またしてもあの男が現れます。そう、葫蘆先生です!

先生は杖の一撃で朗劉を制圧。しかし、朗劉は「お前が信じる“仁”など、俺から見れば“愚かさ”でしかない」と狄仁傑を嘲笑いながら、息絶えてしまいました。あまりにあっけない、そして謎めいた最期でした。

葫蘆先生の真意と、曹安(そう あん)に迫る黒い影…

その後、狄仁傑は葫蘆先生の正体を探るため、カマをかけます。「黒焔の名簿は手に入れた。朝廷に提出し、法に則って裁いてもらう」と。

すると先生は、意味深な言葉を投げかけます。

「物事を白か黒かだけで判断してはならない。なぜ黒焔が存在するのか、その根本を見極めよ。このままでは蘭坊が血の海になるぞ」と…。

まるで、狄仁傑の正義そのものを試すかのような言葉。先生は一体何者なのでしょうか?

そして、物語は不穏なラストシーンへ…。

すっかり狄仁傑一行と打ち解けた曹安(そう あん)は、馬栄(ば・えい)や洪亮(こうりょう)(こうりょう)たちに食事を届け、その人柄で彼らの信頼を勝ち得ていました。しかし、買い出しに出かけた街で、彼女は誰かと密会。そして、その場に残された「黒鷹の羽」を見つけ、血相を変えて走り去っていくのです!

黒鷹の羽といえば、かつて狄仁傑を何度も襲ったあの刺客のシンボル…。なぜ曹安がこれを見て慌てるのか?彼女は一体誰と会っていたのか?

事件は解決したものの、物語はさらに深く、暗い渦の中へと進んでいきます。狄仁傑の前に立ちはだかる黒焔の巨大な壁、そして曹安に忍び寄る不穏な影…。

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第24話の感想

今回のエピソードは、一つの殺人事件の解決から、物語の核心である「黒焔」との対決へと一気に舵を切る構成が見事でした。前半の推理パートで宿主の罪を暴く狄仁傑の鮮やかさもさることながら、後半で黒焔の朗劉や十一娘といった強敵と渡り合う緊張感は圧巻です。特に十一娘との戦闘シーンは、武術の応酬に互いの信念が垣間見え、見応えがありました。葫蘆先生の謎めいた言動や、ラストの曹安の不穏な動きなど、中心的な謎がさらに深まった回でした。

つづく