新たな任地・蓬莱に赴いた狄仁傑(てき じんけつ)は、武則天(ぶそくてん)・武則天から直々に密命を受ける。それは、都に密輸される百済の金の流れを断つという、失敗の許されない任務だった。そんな中、深い霧の中から乗組員が全員消えた謎の「幽霊船」が港に漂着する。船内から発見されたわずかな手掛かりと一人の生存者の証言から、狄仁傑は事件の背後に潜む巨大な陰謀の存在を察知する。国家の存亡と自身の過去が絡み合う、壮大な謎解きの幕が上がる。

「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」あらすじネタバレ9話

いやー、毎回スケールが大きくなっていきますが、第9話はまた一段とヤバいことになってきましたね!新たな舞台は港町の蓬莱(ほうらい)。そこで待ち受けていたのは、なんと不気味な幽霊船と、王朝を揺るがす巨大な陰謀の影…。

今回は、ミステリー要素マシマシで、狄仁傑(てき じんけつ)の過去にも深く関わる重要回!さっそく、手に汗握る第9話の世界へご案内します!

新たな任務はいきなりハードモード!武則天(ぶそくてん)陛下の恐るべき勅命

蘭坊(らんぼう)の事件を解決したのも束の間、狄仁傑(てき じんけつ)が次に向かったのは活気あふれる港町・蓬莱。しかし、到着早々、宦官の劉中使(りゅうちゅうし)から武則天(ぶそくてん)・武則天(ぶそくてん)の極秘命令を突きつけられます。

その内容が、もう無茶苦茶なんです!

「最近、百済(くだら)の金が都に密輸され、反乱分子が人心操作に使っている。この金の流れを1ヶ月以内に突き止めよ。できなければ、そなたも同罪とみなす!」

…って、いきなりハードモードすぎません!?失敗=死というプレッシャーの中、狄仁傑(てき じんけつ)の新たな捜査が幕を開けるわけです。

そんな緊張感MAXの状況で、事件は突然、予想外の形で動き出します。

深い霧が立ち込める海から、まるで意志を持っているかのように、一隻の巨大な楼船(ろうせん)が港に激突!この船こそが、今回の事件の核となる、世にも恐ろしい「幽霊船」だったのです…。

幽霊船の謎と「黒焔」の紋章

翌日、役人たちが恐る恐る船内を調査すると、そこはまさに地獄絵図。乗組員は一人残らず姿を消し、まるで神隠しにでもあったかのよう。この船、一体どこから来たのか、誰が乗っていたのか、すべてが謎に包まれていました。

しかし、我らが狄仁傑は違います。劉中使が見せた金貨の中から、一瞬で百済の金を見抜き、この船が密輸船であると確信!自ら船内を徹底的に調査し、隠し部屋で気を失っていた百済人の男を発見します。

早速、この男を証人として裁判が開かれます。男の証言は衝撃的なものでした。

  1. 故郷の戦乱から逃れるため、この船に密航した。
  2. 航海の途中、船は何度も進路を変え、「白い小島」に立ち寄った。
  3. 船員たちの体には、奇妙な「黒い炎」の入れ墨があった。

この「黒い炎」の入れ墨…これこそが、かつて朝廷が壊滅させたはずの反唐組織「黒焔(こくえん)」のシンボルだったのです!

しかも、この「黒焔」という名を聞いた狄仁傑の表情は、ただならぬものに。なんと、彼の父・狄知遜(てきちそん)も、かつてこの組織との関与を疑われた過去があったのです…。これはもう、ただ事じゃありません!

絡み合う過去と現在…曹安(そう あん)の秘密

事件の鍵を握ると思われた百済人の男は、なんと牢獄で「食べ物を喉に詰まらせた」という不審すぎる死を遂げてしまいます。口封じされたのは明らかですよね…。

捜査が行き詰まる中、狄仁傑はふと、少年時代に父が「黒焔」らしき人物と接触していた光景を思い出します。

そして、狄仁傑を想う曹安(そう あん)もまた、過去の記憶に囚われていました。彼女はかつて、黒焔の面をつけた謎の人物に命を救われたことがあったのです。その人物との短い交流は、彼女にとって忘れられない思い出となっていました。

狄仁傑の父と「黒焔」。曹安(そう あん)を救った「黒焔」。点と点だった過去の出来事が、この黄金密輸事件をきっかけに、少しずつ線で結ばれようとしています。

新たな手掛かりは「白い小島」への航海図!

幽霊船の噂で持ちきりのある夜、狄仁傑はわざと船に忍び込み、「幽霊退治」を始めます。すると案の定、黒装束の怪しい人物が出現!その人物は、まるで「これを見ろ」と言わんばかりに、一つの箱を落として走り去ります。

箱の中身は、航海に使う道具と一枚の航海図

そして、その地図には…そう、あの百済人の男が証言した「白い小島」がはっきりと記されていたのです!

「この島に、すべての答えがある!」

狄仁傑は劉中使を説得し、すぐさま島への出航を決定。危険な航海になることは間違いありません。狄仁傑は曹安に「決して船には乗るな」と固く釘を刺しますが…彼女が素直に聞くはずもなく、こっそりと一行に紛れ込んでいました。

さあ、役者は揃いました!

謎の「白い小島」で、狄仁傑たちを一体何が待ち受けているのか?「黒焔」の正体とは?そして、狄仁傑と曹安の運命は!?

『大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る』第9話の感想

第9話は、これまでの事件とは一線を画す、壮大な物語の序章といった趣でした。舞台を港町・蓬莱に移し、霧の中から現れる不気味な幽霊船の登場シーンは圧巻。単なる殺人事件の解決ではなく、国家を揺るがす「黒焔」という謎の組織、そして狄仁傑自身の過去へと繋がっていく展開に、物語の深みと広がりを強く感じさせられました。武則天から下された勅命の重圧と、父の影がちらつく新たな謎。サスペンスと人間ドラマが巧みに織り交ぜられ、非常に見応えのある一話でした。曹安の過去も絡み始め、各キャラクターの背景が徐々に明らかになっていく構成も見事です。

つづく