いやあ、今回の『溥儀の料理番』第18話は、息を継ぐ間もないほど目まぐるしい展開でしたね!主人公の栄児(えいじ)と、彼女を支える李琪(り・き)が、これでもかというほど過酷な運命に翻弄されます。宮中の陰謀はますます深まり、誰を信じていいのか分からない状況。見ているこちらの心もざわつきました。
それでは早速、怒涛の第18話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!
罠にはめられた李琪(り・き)、絶体絶命の危機
物語は、李琪(り・き)の部屋から衝撃的な物が見つかる場面から始まります。なんと、紹英(しょうえい)が捜索した結果、雍正帝時代の貴重な青花瓷(せいかじ)が発見されたのです!
もちろんこれは、宝物盗難の真犯人による巧妙な罠。李琪は「自分が事件を調べていたからこそ、犯人に恨まれて濡れ衣を着せられたのです!」と必死に潔白を訴えます。考えてみれば、彼が犯人なら、わざわざ寿喜(じゅき)の事件を追及したり、自分の部屋に分かりやすく証拠を置いたりするはずがありませんよね。
しかし、溥儀(ふぎ)は激怒。敬懿太妃(けいい たいひ)も「栄児も寿喜も、李琪もグルよ!」と追い打ちをかけ、李琪は弁明もむなしく、拷問が行われるという慎刑司(しんけいし)に投獄されてしまいます。そして、彼を陥れた秦放(しんほう)が、まんまと御前侍衛の地位を手に入れるのでした。秦放も姉を人質に取られ、劉公公(りゅうこうこう)に脅されての犯行とはいえ、親友を裏切る姿は見ていて辛いものがありました。案の定、彩碧(さいへき)からは「李琪様にあんな仕打ちをするなんて!」と激しくなじられ、贈られたハンカチを返されてしまいます。
遊郭に売られた栄児、不屈の闘い
一方、宮中を追われた栄児の運命はさらに過酷なものでした。なんと、人買いに捕まり、万花楼(ばんかろう)という遊郭に売られてしまったのです!
そこで彼女は、亡くなったはずの双喜(そうき)と瓜二つの女将・春姐(しゅんねえ)と出会います。「水仙」という源氏名をつけられ、酒の席に出ることを強要されますが、栄児はもちろん拒否。見張りの男を打ちのめして脱走を図るも、あえなく失敗してしまいます。
客の王旦那に身柄を買われそうになり、まさに絶体絶命。しかし、同僚の花娘・陳露(ちんろ)の機転と、「下手に手を出して何かあれば面倒だ」という春姐の判断で、ひとまずは雑用係として働くことになります。
しかし、ただでは転ばないのが栄児のすごいところ!彼女は遊郭で生き抜くため、驚くべき策を思いつきます。それは、「元宮中の料理人」という肩書を使い、料理で金を稼ぐこと。「一日三食限定、高値で売れば、普通の酌婦よりずっと儲かります」という栄児の提案に、金に目がない春姐も乗り気に。この策は見事に当たり、万花楼には珍しい宮中料理を求める客が殺到するのでした。
盗まれた宝物の行方と、すれ違う運命
その頃、宮中から盗み出された宝物は、ひょんなことから栄児の父・劉守貴(りゅう しゅき)の手に渡っていました。残飯の桶と間違えて持ち帰った桶の中に、きらびやかなお宝がぎっしり!
宝物を運んでいた一味は、失くなった桶を探して劉守貴の店に乗り込んできますが、息子の劉爾(りゅう じ)が追い返し、事なきを得ます。しかし、父の劉守貴は、その宝物をこっそり売りさばこうと画策を始めるのでした…。
万花楼では、栄児の料理が評判となり、偶然にも陸秋桐(りく しゅうどう)が店を訪れます。彼は栄児の作った麺料理を口にし、その味に懐かしさを感じて厨房を覗きますが、まさにその時、栄児は席を外しており、二人は惜しくもすれ違ってしまいます。
それぞれの場所で、それぞれの闘いが続く中、物語はさらに複雑に絡み合っていきます。
『溥儀の料理番』第18話の感想
今回は、登場人物たちが次々と苦境に立たされる、非常に重い展開でした。特に、正義感の強い李琪が誰の助けも得られず投獄される場面は、宮中の権力争いの恐ろしさと非情さを改めて感じさせます。しかし、そんな絶望的な状況でも決して心を折らない栄児の強さには、ただただ感服するばかりです。遊郭に売られてもなお、自分の持つ唯一の武器である「料理の腕」で道を切り開こうとする姿は、本作の大きな見どころの一つでしょう。彼女のしたたかさと生命力は、暗い物語の中で確かな光を放っています。また、悪事に手を染めざるを得なかった秦放の苦悩や、偶然宝物を手にしてしまった父の行動が、今後の物語にどう影響していくのか。それぞれの運命が交錯し、物語に深い奥行きを与えていると感じました。
つづく