宝物盗難の濡れ衣を着せられた李琪(り・き)を救うため、栄児(えいじ)は真犯人を見つけ出し、決死の覚悟で皇帝・溥儀(ふぎ)に直訴する。見事な推理で事件の真相を解き明かし、李琪の無実は証明されるが、事件の裏にはさらなる黒幕の存在がちらついていた。亡き仲間たちの無念を晴らすため、そして宮中に渦巻く巨大な陰謀を突き止めるため、栄児は再び危険な宮中に戻ることを決意する。彼女の帰還は、宮中の人間関係にも新たな波紋を広げていく。

「溥儀の料理番」あらすじネタバレ20話

いやあ、今回の『溥儀の料理番』は、息をのむ展開の連続でしたね!李琪(り・き)の無実を信じる栄児(えいじ)が、ついに反撃の狼煙を上げます。

李琪(り・き)の無実を証明せよ!栄児、決死の覚悟で宮中へ

前回、盗難の罪を着せられ、絶体絶命の李琪(り・き)。しかし、栄児は諦めていませんでした。彼女は宝物盗難事件の真犯人を見つけ出し、その証拠を手に、危険を顧みず溥儀(ふぎ)に直訴するため宮中へと向かいます。仲間たちは彼女の身を案じ、固唾をのんで宮門の外で待ち続けるのでした。

溥儀は栄児が真犯人を見つけたと聞き、すぐに彼女を呼び寄せます。栄児が持ち込んだのは、なんと汚水桶。彼女は、犯人がこの汚水桶を使って宮中から宝物を運び出していたという驚きのトリックを暴き、事件の経緯を洗いざらい説明します。

真犯人は五豊楼の主・李泰丰(りたいほう)であり、すでに警察に逮捕されたこと、そして李琪は彼に陥れられたのだと訴える栄児。溥儀もまた、李琪の犯行を信じてはいなかったと明かし、栄児が持ち帰った宝物を受け取ると、李琪の職を元に戻すことを命じました。

一件落着、そして新たな謎の幕開け

無事に釈放された李琪ですが、その身は拷問で傷だらけ。栄児は心を痛めながら彼の手当てをします。しかし、李琪の心は晴れません。親友であった秦放(しんほう)が自分のせいで命を落としたという事実に、彼は涙を流すのでした。

一方、栄児の疑念は晴れていませんでした。捕まった下級太監の武天(ぶてん)が単独でこのような大それた犯行に及んだとは到底思えず、背後に必ず黒幕がいると確信。栄恵太妃(えいけいたいひ)に、必ず真犯人を突き止めると誓います。

その頃、牢獄にいた武天(ぶてん)のもとに「お前を助ける」という謎の紙片が届きます。そしてその夜、彼はまんまと脱獄に成功。しかし、その跡を偶然にも栄児が発見し、後を追うことに。すると、そこで彼女が目にしたのは、武天(ぶてん)を口封じのために殺そうとする謎の刺客たちでした!武天は栄児を守りながら必死に応戦しますが、多勢に無勢、ついに力尽き、命を落としてしまうのです。

決意の再入宮!愛と陰謀が渦巻く紫禁城へ

武天の死により、宮中に潜む巨大な陰謀を確信した栄児。亡くなった寿喜(じゅき)姑姑や秦放、そして武天のためにも、真実を突き止めなければならない。彼女は、陸秋桐(りく しゅうどう)の心配を振り切り、再び危険な宮中に戻るという固い決意を固めます。

溥儀は、事件解決に大きく貢献した栄児に褒美を与えようとしますが、彼女が望んだのは「再び宮中で仕えること」でした。こうして栄児は、栄恵太妃が待つ重華殿へと戻るのでした。

栄児の帰還は、宮中の人間関係にも新たな波紋を広げます。陸秋桐は栄児への想いを諦めきれず、李琪との間で火花を散らします。そして、栄児と李琪の親密な様子を目の当たりにした青児(せいじ)は、複雑な表情を浮かべるのでした。

李琪は、慎刑司から囚人が脱獄するなど前代未聞であり、武天の逃亡に内通者がいたことは明らかだと語ります。栄児は、武天が自分を殺す機会がありながら、最後まで助けてくれたことを打ち明けますが、李琪は、彼が友人たちを殺した犯人であることに変わりはないと、怒りを滲ませるのでした。それでも、愛する栄児が再び自分のそばに戻ってきたことに、李琪は喜びを隠せないのでした。

真犯人の手がかりを失ったかに見えましたが、栄児の宮中への帰還で、物語は新たなステージへと突入します。これからどんな真実が暴かれていくのでしょうか。

『溥儀の料理番』第20話の感想

今回のエピソードは、一つの事件が解決したかと思えば、すぐさま更に深い闇が顔を覗かせるという、見事な構成でした。李琪の無実が証明され安堵したのも束の間、真相の鍵を握ると思われた武天が、栄児の目の前で殺されてしまう展開には胸が痛みました。彼もまた、巨大な陰謀に利用された哀れな駒だったのでしょう。愛する人や仲間たちのために、危険な宮中に自ら戻ることを決意した栄児の強い意志には、心を打たれます。彼女のその覚悟が、閉ざされた宮中の真実をこじ開ける力になるのだと信じたいです。李琪と陸秋桐、そして青児の想いが交錯する恋愛模様も、緊迫した物語の中で人間ドラマに深みを与えており、今後の展開から目が離せません。

つづく