いやあ、今回も目が離せない展開でしたね!李琪(り・き)と栄児(えいじ)の恋模様にホッとしたのも束の間、宮中では新たな怪事件が発生。盗宝事件の闇は、まだまだ奥が深そうです。それでは早速、『溥儀の料理番』第21話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!
怪我も癒え、実家に戻った李琪(り・き)。そこで姉の李玉枚(り・ぎょくまい) から、栄児との仲を問い詰められます。二人が将来を誓い合ったと知った母の多羅媽(どらま)は、栄児がかつて万花楼にいたことを理由に猛反対。しかし、李琪(り・き)は「彼女は潔白だと信じているし、僕のために多くのものを犠牲にしてくれた」と真摯に母を説得し、ついに二人の仲を認めてもらうことができました。いやー、良かった!
一方、宮中に戻った李琪は、溥儀(ふぎ)から直接謝罪を受けます。例の計画が思わぬ方向に進んでしまったことへの謝罪でしたが、李琪は「陛下のせいではありません。盗宝犯が悪いのです」と応え、亡くなった秦放(しんほう)を惜しむのでした。
そんな中、溥儀は先祖を祀る祭りのため、乾隆帝の古い肖像画を新調しようと建福宮へ向かいます。ところが、裕公公(ゆうこうこう)が何かと理由をつけて溥儀を中に入れようとしません。不審に思った溥儀は、内務府に所蔵品の目録を提出させますが、なんとそれは清の初代皇帝・太祖の時代に作られたもので、現在の状況は誰も把握していないという杜撰さ。激怒した溥儀は、内務府に建福宮の徹底的な再点検を命じます。
しかし、この点検作業が新たな騒動を引き起こします。点検に入った宦官たちが箱の中から飛び出してきた「何か」に驚き、孫公公(そんこうこう)が「祖先の霊かも」「殿に入った者は頭痛に悩まされる」などと巧みに噂を煽ったことで、「建福宮に幽霊が出る」という話が瞬く間に広まってしまったのです。宦官たちは恐れをなして誰も建福宮に近づかなくなり、点検作業は中断。溥儀は「誰かが裏で糸を引いているに違いない」と、真相究明を厳命します。
この不穏な噂を耳にした李琪は、病気になったと聞かされた宦官・小徳子(しょうとくし)の身を案じます。しかし、小徳子は「狂って人を噛んだ」として、すでに慎刑司(しんけいし)に収監されていました。
実は小徳子、孫公公の悪事を目撃してしまったために盗宝の濡れ衣を着せられ、口封じのために狂人扱いされていたのです。李琪が慎刑司で面会すると、怯えきった小徳子は、尋問の隙をついて李琪の手にこっそり布切れを握らせ、彼の腕をガブリと噛みつきました。
慎刑司を出た李琪は、何者かに尾行されていることに気づきます。追手をまき、布切れに書かれた手がかりを確認すると、そこには「景仁宮」の三文字が…。事件の黒幕は、そこにいるのでしょうか。
その頃、御薬房を訪れた李琪は、栄児と鉢合わせします。栄児は薬用の菊花をもらいに来ていましたが、御薬房の銭徳海(せん・とくかい)は「それは高貴な方々のものだ」と嫌がらせをします。しかし、我らが栄児は持ち前の気の強さでピシャリと言い返し、その場を収めました。この銭徳海、裏では孫公公に唆されており、今後も栄児の前に立ちはだかりそうです。
物語は宮中だけでなく、市井でも動きます。李琪の姉・玉枚は街でならず者に絡まれていた娘を助けるという男前な一面を見せ、そして、死んだと思われていた武天(ぶてん)が、実は老婆に助けられ生きていたことも判明!
そしてラスト、慎刑司で拷問を受けていた小徳子が、死んだふりをして監視の目を欺き、脱走を図ったところで、21話は幕を閉じます。彼が握る秘密が、今後の展開を大きく左右しそうですね!
『溥儀の料理番』第21話の感想
今回は、李琪と栄児の個人的な物語と、宮廷の盗難事件という大きな謎が、より深く絡み合い始めた回でした。二人の恋路に少し光が見えたかと思えば、宮中では「幽霊騒動」という新たな煙幕が張られ、事件はますます混沌としていきます。このオカルトめいた騒ぎが、実は黒幕による巧妙な情報操作であるという構図が非常に面白いですね。登場人物たちの思惑が複雑に交差し、誰が敵で誰が味方なのか、簡単には見通せません。特に、狡猾に立ち回る孫公公の存在感が際立っていました。また、死んだはずの人物が生きていたりと、物語に新たな変数が加わったことで、サスペンスとしての厚みが増したように感じます。静かながらも、核心にじりじりと迫っていくような緊張感があり、見応えのあるエピソードでした。
つづく