病から回復した栄児(えいじ)は、栄恵太妃(えいけいたいひ)から自身の幸せを掴むよう諭される。一方、李琪(り・き)は仕事で大きなトラブルに見舞われ、栄児との将来に暗雲が立ち込める。さらに、栄児の実家にも差し押さえの危機が迫り、二人は絶体絶命のピンチに。恋のライバルである陸秋桐(りく しゅうどう)も、二人を案じて行動を起こす。次々と困難が降りかかる中、彼らが手を取り合って見つけ出した、未来への新たな道とは一体どのようなものなのか。
「溥儀の料理番」あらすじネタバレ36話
いやー、今回の36話は、栄児(えいじ)と李琪(り・き)のカップルに、これでもか!というくらい試練が襲いかかりましたね。でも、そのおかげで周りの人たちの本当の気持ちが見えてきて、グッとくる回でした。
病から回復した栄児は、栄恵太妃(えいけいたいひ)のもとに戻りますが、太妃から「もう自分のことはいいから、お前の幸せを掴みなさい」と、実家へ帰るよう諭されます。寿喜(じゅき)姑姑との約束を盾に側にいようとする栄児ですが、太妃の優しい心遣いに涙…。側仕えの蘭茵(らんいん)も「太妃のそばには私がいますから」と、栄児の背中を押すのでした。
そんな中、街でばったり陸秋桐(りく しゅうどう)と再会。相変わらず栄児一筋の陸秋桐は、「まだ君が好きだ。李琪(り・き)と公平に競うチャンスをくれないか?」とストレートに告白!でも、栄児の答えは「彼とはただの恋人じゃなく、苦楽を共にした知己なの」。この言葉に、陸秋桐は自分の入る隙がないことを悟り、潔く身を引く覚悟を決めるんです。切ないけど、いい男だよね…。
一方、我らが李琪(り・き)はというと、裕得福(ゆう とくふく)の差し金で李泰豊(り たいほう)に嫌がらせを受け、商売道具の人力車をメチャクチャに壊されてしまいます。実は「仕事が見つかった」というのは嘘で、ずっと日雇いで人力車を借りていたんですね。その現場を見てしまった陸秋桐は、ライバルとはいえ彼の窮状を見過ごせません。
プライドが邪魔して素直になれない李琪に、陸秋桐は「警察で働かないか?それなら宝物盗難事件の捜査もできる」と持ちかけます。最初は反発する李琪ですが、口論から殴り合いのケンカに発展!でも、この拳で通じ合ったのか、李琪は警察で働くことを決意します。男の友情ってやつですかね!
しかし、災難はまだ続きます。今度は、栄児の父・劉守貴(りゅう しゅき)の昔の借金が原因で、銀行が家を差し押さえに来るという絶体絶命のピンチ!
これを知った李琪が、とんでもない行動に出るんです。なんと、自分の家を売ってそのお金を栄児に渡したんですよ!もちろん、そんなこと栄児に言わずに「宮仕え時代の貯金だ」なんて嘘をついて。
でも、李琪の母・多羅(タラ)多羅媽(どらま)が黙っちゃいない!栄児の家に乗り込んできて全てをぶちまけて大騒ぎに!真実を知った栄児は、お金を返そうとしますが、もう家は売れてしまった後…。
二つの家族が揉めに揉める中、意外な救世主が現れます。栄児の父、劉守貴です!「こうなったら、みんなで一緒に住んで、もっと大きな店『劉氏小鍋』を開こう!」と、とんでもない提案を!多羅媽(どらま)も「儲かったらうちが大株主だからね!」と条件を付けつつも、この提案に同意。
こうして、雨降って地固まる!二つの家族が一つになり、みんなで力を合わせて新しい食堂「劉氏小鍋」を開店!栄児の作る料理は大評判で、店は大繁盛。李琪も翌日から警察官として働くことになり、みんなの顔には希望の光が満ち溢れていました。いやー、よかった、本当によかった!
『溥儀(ふぎ)の料理番』第36話の感想
今回は、これまでの伏線が一つに収束し、新たな始まりを迎える重要な転換点でした。栄児と李琪に降りかかる困難は見ていて胸が痛むほどでしたが、それを乗り越える過程で、人々の絆がより深く、強くなっていく様子が丁寧に描かれていて見応えがありました。特に印象的だったのは、恋敵であった李琪と陸秋桐の関係の変化です。互いのプライドをぶつけ合いながらも、最終的には栄児の幸せを願うという共通の目的のために手を取り合う姿には、胸が熱くなりました。また、あれほどいがみ合っていた李家と劉家が、絶体絶命の状況下で一致団結し、共に新しい店を始めるという展開は、逆境の中から希望を見出す本作のテーマを象徴しているように感じます。苦しい状況だからこそ、人の優しさや強さが際立つ。そんな人間ドラマの醍醐味を改めて感じさせてくれる素晴らしいエピソードでした。
つづく