突然姿を消した沈諾(シェン・ヌオ)への想いを胸に秘め、連蔓児(リエン・マンアル)はブドウを使った新しいお酒造りに没頭します。家族の協力を得て事業を進める中、村では医術を学ぶ王幼恆(ワン・ヨウヘン)との縁談の噂が立ち始めます。一方、沈諾は重要な帳簿を取り戻すため、山賊のアジトとして知られる黒虎寨に潜入していました。しかし、その山賊の頭領は一筋縄ではいかない人物で、沈諾は危険な駆け引きを強いられることになります。離れた場所で、それぞれが自身の課題に立ち向かう二人の姿が描かれます。
「田園ロマンス~恋の収穫祭~」あらすじネタバレ13話
いきなり沈諾(シェン・ヌオ)が姿を消して、心にぽっかり穴が開いちゃった連蔓児(リエン・マンアル)。でも、彼女はただ悲しみに暮れているような女の子じゃありません!寂しさを吹き飛ばすように、新しいビジネス「ブドウ蒸留酒」の製造に情熱を燃やし始めます。家族も一丸となって彼女をサポート。そんな忙しい毎日の中で、ふと沈諾(シェン・ヌオ)がもういないという事実に気づいて、胸がチクリと痛むのでした。
そんな蔓児を心配そうに見つめるのが、医術を学ぶ心優しき青年、王幼恆(ワン・ヨウヘン)。「僕も手伝うよ」と申し出てくれますが、蔓児は「あなたは医書の勉強に集中すべきよ」と一度は断ります。でも、彼の熱意に押されて、結局は一緒に作業をすることに。二人の距離が少しずつ縮まっていく中、村では「蔓児と幼恒はいい仲だ」なんて噂が立ち始めます。幼恒は真っ青になって否定しようとしますが、蔓児は「やましいことなんてないんだから、放っておけばいいのよ」とどこ吹く風。この肝っ玉の据わりっぷり、さすがです!
一方、蔓児の前から姿を消した沈諾(シェン・ヌオ)は、相棒の十三(シーサン)と共に、奪われた重要書類「簿籍」の行方を追っていました。犯人は「玉镶金(ユー・シアンジン)」と名乗る人物。彼らのアジト「黒虎寨」に乗り込みますが、あっさり見つかってしまいます。なんと玉镶金は、沈諾がやって来ることをお見通しだったのでした。
しかし、この黒虎寨、ただの山賊のアジトじゃなかったんです!そこにいたのは、悪徳役人や富商に虐げられた人々。玉镶金は彼らを救い、匿っていた、いわば「義賊」だったのです。玉镶金は沈諾の実力を試すため、ある商隊の荷を奪う計画を持ちかけます。沈諾は、兵を一人も損なうことなく荷を奪う策を提案し、「成功したら簿籍を返してほしい」と取引を持ちかけます。この緊迫した頭脳戦、見ごたえ十分ですよ!
その頃、蔓児は商売の才能を爆発させていました。完成したブドウ蒸留酒に「状元紅(じょうげんこう)ブランデー」という縁起のいい名前を付け、科挙の試験シーズンに合わせて売り出すという見事な販売戦略で、商品はあっという間に完売!初めて自分自身の手で大金を手にした蔓児は大喜びです。
沈諾もまた、見事な策略で一滴の血も流さずに商隊の荷を奪うことに成功します。しかし、玉镶金はすぐには約束の簿籍を渡そうとはしません。沈諾はしばらく黒虎寨に留まり、様子を見ることを決めます。
事業は成功し、喜びに沸く蔓児。でも、夜空に浮かぶ月を見上げると、心に浮かぶのはやはり沈諾の顔。そして、遠く離れた黒虎寨でも、沈諾が同じ月を見上げ、蔓延を想っていました。二人の心は、確かに繋がっているようです。
『田園ロマンス~恋の収穫祭~』第13話の感想
今回は、蔓児のたくましい商才と、沈諾の卓越した知略という、二人の主人公の魅力がそれぞれ別の場所で輝く、見応えのあるエピソードでした。蔓児が悲しみを乗り越え、新しい事業を力強く推進していく姿には元気をもらえます。特に、縁起を担ぐ受験生の心理を巧みについた「状元紅ブランデー」の販売戦略は見事と言うほかありません。
一方で、沈諾が対峙する山賊が、実は虐げられた民を救う「義賊」だったという展開は、物語に深みを与えています。単なる勧善懲悪ではない、複雑な人間模様がこのドラマの面白さを一層引き立てています。離れた場所にいながらも、同じ月を見て互いを想うラストシーンは、切なくも美しい余韻を残しました。二人の物理的な距離が、かえって心の結びつきの強さを感じさせ、今後の再会への期待感を静かに高めてくれる、そんな回でした。
つづく