錦陽行の手先として、故郷の村の土地買収を進める沈諾(シェン・ヌオ)。彼はこれまでに見せたことのない非情な手段で村人たちを追い詰め、その姿を見た連蔓児(リエン・マンアル)は深く傷つき、失望します。家族や村を守りたいという思いと、愛する人への不信感との間で、蔓児の心は激しく揺れ動きます。一方、彼女は劉家に囚われている叔母・秀儿(シウアル)を救い出すためにも奔走していました。村に最大の危機が迫る中、蔓児は苦渋の決断を迫られます。
「田園ロマンス~恋の収穫祭~」あらすじネタバレ22話
今回は、ハラハラと安堵が入り混じる、見ごたえ抜群の回でした。早速、あらすじから振り返っていきましょう!
非情な土地買収、その裏に隠された真実
前回から続く、錦陽行による土地買収問題。沈諾(シェン・ヌオ)と十三(シーサン)は、村人たちから疑いの目を向けられないよう、町なかの宿に身を潜めていました。蔓児(マンアル)は、彼らに会えないことで、この土地買収に二人が関わっているのではないかと不安を募らせます。
その不安は的中。沈諾(シェン・ヌオ)は黒虎寨の手を借り、十三(シーサン)里営子の土地買収に乗り出していました。表向きは強引なやり方ですが、彼の心の内では「任務が終われば必ず土地は返す」という思いがあったのです。
一方、蔓児は叔母の秀儿(シウアル)を救うため、劉家へ野菜を届けるという名目で潜入を続けます。ついに柴房に閉じ込められている秀儿を見つけ出した蔓延児。秀儿は、守仁(ショウレン)の言葉を信じて嫁いだことを深く後悔し、蔓児に助けを求めます。蔓児は「必ず助け出す」と固く約束するのでした。
しかし、土地買収は思うように進みません。上からの圧力に追い詰められた沈諾(シェン・ヌオ)は、「三日以内に終わらせる」と約束させられてしまいます。そして彼は、ついに黒虎寨の荒くれ者たちを使い、武力で村人たちを脅すという強硬手段に…。蔓児は、愛する沈諾が刀を抜き、村人を威嚇する姿を目の当たりにし、信じられないという表情で立ち尽くすしかありませんでした。
決別の危機と、明かされた作戦
事態はさらに悪化します。十三(シーサン)が連家を訪れ、「沈諾の邪魔をするな。安全のためにも土地を売ってくれ」と伝言を届けに来たのです。これには蔓児も葉児も激怒!「二度と家の敷居をまたぐな!」と十三を追い返してしまいます。
自分が沈諾を村に連れてきたことに責任を感じた蔓児は、家族に「もし土地を売ることになったら、住む場所は私が何とかする」と宣言。命の危険を考え、祖父の連方(リエン・ファン)たちを説得します。初めは頑なに拒んでいた連方も、沈諾に傷つけられた村人の家族が「命あっての物種だ」と話しているのを聞き、心を動かされます。
そして、物語は大きく反転します。
夜、蔓児は密かに沈諾のもとへ。なんと、沈諾が村人を脅した一連の行動は、すべて二人が事前に打ち合わせた芝居だったのです!沈諾は、土地買収の真の目的が鉱山の採掘であり、その裏にいる寧遠侯の謀反の証拠を掴むために、あえて悪役を演じていたのでした。彼は、蔓児が秀儿を助け出すための策も授けます。
帰り道、蔓児を待っていたのは王幼恆(ワン・ヨウヘン)でした。彼は「沈諾が私利私欲で村人を傷つけるはずがない」と、沈諾への変わらぬ信頼を口にします。蔓児もまた、彼を信じ続ける覚悟を新たにするのでした。
ついに、連家と村人たちは、先祖代々の土地を手放すという苦渋の決断を下します。長年暮らした土地に別れを告げ、涙を流す連方。蔓児は一家を連れて新たな仮住まいへと移るのでした。
『田園ロマンス~恋の収穫祭~』第22話の感想
今回のエピソードは、前半の沈諾の非情な振る舞いに、見ているこちらの胸も締め付けられるようでした。彼が村人へ刀を向けたシーンでは、蔓児と同じように「どうして?」という気持ちでいっぱいになりました。しかし、そのすべてが寧遠侯の悪事を暴くための、蔓児と練った大芝居だったと分かった瞬間、心から安堵しました。愛する人や村人たちから憎まれる役を自ら引き受けなければならない沈諾の苦悩と、彼を信じ抜く蔓児の精神的な強さには、本当に心を打たれます。また、先祖代々の土地を離れるしかなかった村人たちの悲しみ、特に祖父・連方の涙には、思わずもらい泣きしてしまいました。物語の核心に迫る大きな動きがあり、登場人物それぞれの覚悟がひしひしと伝わってくる、非常に密度の濃い回だったと思います。
つづく