跡継ぎ問題から、蔓児の母・張氏(ジャンシ)が次に産む男の子を、長男一家の養子にするという話が持ち上がります。蔓児は強く反発しますが、人の良い父・守信は断り切れません。思い悩む張氏は、夫に相談しようと家を出た矢先、不慮の事故で転倒し、命の危機に瀕してしまいます。蔓児が絶望する中、沈諾(シェン・ヌオ)と村の医者・王幼恆(ワン・ヨウヘン)が彼女を救うために奔走。しかし、沈諾は、この事故の裏に隠された悪意に気づき始めていました。

「田園ロマンス~恋の収穫祭~」あらすじネタバレ6話

いやあ、今回の『田園ロマンス』第6話、ちょっと言葉を失うくらいヘビーな展開でしたね…。いつもは蔓児(マンアル)の明るさと沈諾(シェン・ヌオ)のスマートさに救われていましたが、今回は家族という名のしがらみが、これでもかというほど彼女たちに牙を剥きました。

悪意の連鎖、そして悲劇の幕開け

物語は、沈諾(シェン・ヌオ)が役人に疑われる不穏な空気から始まります。村の医者である王幼恆(ワン・ヨウヘン)が機転を利かせてその場を収めますが、彼は沈諾(シェン・ヌオ)に「これ以上、連(リエン)家を巻き込むな」と釘を刺します。彼の正体も気になりますが、まずは連家の話に戻りましょう。

父に叱られたことで蔓児への逆恨みを募らせる従姉の連秀児(リエン・シウアル)。そこへ、あの腹黒い姉・連花児(リエン・ホアル)が「蔓児を懲らしめよう」と囁きます。秀児は、その悪魔の誘いに乗ってしまうんですね…。

そんな中、祖父の連方(リエン・ファン)がとんでもない爆弾を投下します。長男夫婦に跡継ぎがいないからと、蔓児の母・張氏(ジャンシ)が次に産む男の子を養子に出せと言うのです!良家の嫁ぎ先が決まった連花児(リエン・ホアル)に代わり、長男夫婦の老後をみさせるためだとか。しかも、「農民から抜け出せるチャンスだ」なんて、恩着せがましいにもほどがありますよね。

人の良い父・連守信(リエン・ショウシン)は何も言えませんが、我らが蔓児が黙っていません。「絶対に嫌!そんなこと言うなら分家します!」と啖呵を切ります。これには周氏(ジョウシ)も激高!しかし、長男の連守仁(リエン・ショウレン)一家が土下座して「これからは心を入れ替えて良くします」と泣き落とし作戦に出たことで、人の良い父はまたしても折れてしまうのです…。ああ、もどかしい!

母に迫る魔の手、そして一筋の光

自分の子が勝手に養子に出されると知り、納得できない張氏。夫に相談しようと畑へ向かう途中、悲劇が起こります。何者かに足を引っかけられて転倒し、早産。お腹の子は男の子でしたが、産まれてすぐに息を引き取ってしまいました。

さらに信じがたいのは、祖母・周氏の非情な態度。張氏が大出血で危ないと聞いても「どうせ助からない」と、町から医者を呼ぶことすら渋る始末。家族の冷酷さに、蔓児と父・守信は絶望の淵に立たされます。

しかし、ここで光が差します。蔓児の必死の形相を見た沈諾が「俺が医者を探してくる」と約束。そして、王幼恆(ワン・ヨウヘン)が駆けつけ、高価な朝鮮人参を使って懸命に治療してくれたおかげで、張氏はなんとか一命をとりとめるのです。沈諾と王幼恆(ワン・ヨウヘン)、この二人の存在が本当に救いですよね。

暴かれる真相、真犯人は誰だ

母のそばで夜を明かした蔓児は、沈諾もまた、一睡もせずに寄り添ってくれていたことを知ります。そんな中、沈諾は張氏の転倒がただの事故ではないと見抜いていました。彼は現場を調べ、何者かが意図的に縄で張氏を転ばせた証拠を発見します。

蔓児と沈諾は、犯人を探るため一芝居打ちます。そして、ついに連秀児が罪悪感から母・周氏にすべてを告白。彼女が連花児(リエン・ホアル)に唆されてやったこと、そして連花児が秀児を罪人に仕立て上げようとしていたことまで、すべての悪意が明らかになるのでした。

『田園ロマンス~恋の収穫祭~』第6話の感想

今回は、家族という共同体が持つ美しさの裏側にある、醜い部分をまざまざと見せつけられた回でした。跡継ぎ問題、家同士の力関係、そして嫉妬。それらが絡み合い、ついには取り返しのつかない悲劇を生んでしまう過程は、見ていて胸が締め付けられるようでした。特に、人の良い父・守信が、娘の必死の抵抗もむなしく、理不尽な要求を飲んでしまう場面は、彼の無力さと優しさの危うさを感じさせます。

そんな息の詰まるような状況で、蔓児の強さと、彼女を支える沈諾と王幼恆の存在が際立っていました。彼らの行動は、この物語における良心そのものです。特に沈諾は、ただ蔓児を見守るだけでなく、鋭い洞察力で事件の真相に迫っていきます。彼の存在が、この泥沼のような家族ドラマに、ミステリーとしての深みと、希望の光を与えているように感じました。非常に重い内容でしたが、物語の核心に迫る重要な一歩だったと思います。

つづく