玉石商売での再起を目指す裴家は、大鉱主・斯家の次男である斯如玉(し・じょぎょく)に接近する。一見、ただの遊び人にしか見えない斯如玉だったが、彼の滞在は裴家に大きな決断を迫ることになる。一方、斯家の長男・斯如初(し・じょしょ)も雲翠城に現れ、裴家のライバルである蘇珏(そ・かく)と接触し、不穏な空気が流れ始める。そんな中、裴家で斯如玉の命が狙われる事件が発生。これをきっかけに、彼の隠された過去と、一族を巡る恐ろしい陰謀の影が、徐々に明らかになっていくのであった。

「輝ける宝珠の如く」あらすじネタバレ17話

姉の威光と新たな強敵の出現

物語は、綺裴閣(きはいかく)の再起をかけた単単単(ぜん・たんたん)と、大鉱主・斯(し)家の次男である斯如玉(し・じょぎょく)との武術対決から幕を開けます。しかし、単単単(ぜん・たんたん)では歯が立たないと見るや、姉の単双双(ぜん・そうそう)が颯爽と登場!見事な腕前で斯如玉を打ち負かし、彼に店の首飾りをすべて買い上げさせることに成功します。

その頃、蘇珏(そ・かく)は斯家の長男、斯如初(し・じょしょ)と再会していました。斯如初は雲翠城の玉石ビジネスを完全に掌握しようと目論む野心家。蘇珏(そ・かく)家を業界から追い出したことさえお見通しで、「邪魔者はいつでも排除する」と語るその姿は、蘇珏(そ・かく)自身と重なり、不気味な緊張感を漂わせます。

遊び人の仮面の下に隠された素顔

裴家の裴沛(はい・はい)は、斯家の力を借りようと斯如初に会いに向かいますが、そこには蘇珏の姿が。気まずい雰囲気の中、後を追ってきた斯如玉も合流します。ここで初めて、皆が「ただの遊び人」と侮っていた斯如玉が、斯家の御曹司だったという事実が判明!

単単単(ぜん・たんたん)はビジネスチャンスを逃すまいと、斯如玉を裴家に滞在させることに成功します。最初は道楽息子のように振る舞う斯如玉でしたが、裴沛(はい・はい)の卓越した玉彫りの技術を目の当たりにして深く感心。しかし、協力を約束するまでには至りません。

そんな中、斯如玉が連れてきた女性たちの口から、彼の意外な素顔が語られます。彼女たちは皆、苦しい境遇から斯如玉に救われた人々であり、彼が心根の優しい人物であることが明らかになるのです。

悲劇の序章、そして明かされる過去の闇

斯如玉は裴家に対し、「本気で玉石商売をやるなら、金銀首飾りの事業を捨てろ」と厳しい条件を突きつけます。裴沛(はい・はい)の夢を知る単単単は、その決断を後押しするのでした。

しかし、その夜、事態は急変します。単双双(ぜん・そうそう)が、斯如玉の侍女の一人が彼の茶に毒を盛る瞬間を目撃!間一髪で毒殺を阻止し、斯如玉の命を救います。この一件は、斯如玉の心の奥底に封印されていた忌まわしい記憶を呼び覚ましました。

それは、彼の妻とまだ見ぬ我が子の死。難産とされていたその死は、実は毒殺だったのではないかという疑念。そして、その時家にいたのは兄の斯如初ただ一人だったという事実。父・斯元年(し・げんねん)が妻のお腹の子を後継者にと考えていたこともあり、兄が家督のために自分を排除しようとしているのではないかという恐怖が、斯如玉を苛みます。

過去の回想で、父に認められず、玉石以外の商売に手を出す斯如初が、父と斯如玉の会話を盗み聞きしていたことが明らかに。そして、彼が弟の妻子の毒殺を実行した犯人であることが示唆されるのです。

疑念を確信に変えるため、斯如玉は侍女たちに休みを与え、後をつけます。すると案の定、二人が兄の斯如初に会って報告しようと話しているのを聞いてしまうのでした。兄が自分を陥れようとしている――その事実を突きつけられた斯如玉の表情で、物語は幕を閉じます。

『輝ける宝珠の如く』第17話の感想

今回のエピソードは、物語の様相を一変させる重要な回でした。これまでの商売敵との駆け引きや恋愛模様に加え、一族内の骨肉の争いという重厚なサスペンス要素が色濃く現れ、物語に一層の深みを与えています。特に、軽薄な遊び人を演じていた斯如玉のキャラクターが、実は悲しい過去を背負い、命の危険に晒されているという背景が明かされたことで、彼の人物像が非常に多層的で魅力的なものになりました。彼が抱える孤独や兄への恐怖、そして亡き妻子への想いがひしひしと伝わってきて、胸が締め付けられる思いです。裴家が玉石商としての再起を誓った今、この陰謀にどう関わっていくのか、そして斯如玉は兄の魔の手から逃れ、真実を明らかにすることができるのか。今後の展開から目が離せません。

つづく