羅家の威信回復と、ある重要人物の脱出をかけ、当主代行の羅慎遠(ルオ・シェンユエン) は大規模な詩の宴「賽文宴」を計画する。しかし、羅家の動きを察知した宿敵・陸嘉学(ルー・ジアシュエ)は、屋敷の周りに厳重な監視網を敷き、彼らの計画を阻止しようと待ち構えていた。宴の当日、羅慎遠と妹の羅宜寧(ルオ・イーニン)は連携し、大胆な策で陸嘉学の目を欺こうとする。そんな中、予期せぬハプニングが発生し、計画は思わぬ方向へ。果たして兄妹は、この絶体絶命の危機を乗り越えることができるのか。

「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ15話

いやあ、今回の『安寧録』は手に汗握る展開でしたね!羅家が仕掛ける一世一代の大勝負、その名も「賽文宴(さいぶんえん)」。表向きは文化的な詩の宴ですが、その裏ではとんでもない計画が進行していました。さっそく、ハラハラドキドキの第15話を見ていきましょう!

賽文宴に隠された二つの目的

羅家のおばあ様、羅老太太は、林海如(リン・ハイジョ)の訪問から、最近の不穏な出来事の裏に誰かの画策があることを見抜いていました。そんな中、当主代行の羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が「賽文宴を開き、羅家の名声を回復させたい」と申し出ます。実はこれ、表向きの理由。本当の狙いは、宴の人混みに紛れて、かくまっている重要人物・道衍(ダオイェン)を屋敷から脱出させることだったんです。

この動きは、もちろん宿敵・陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の耳にも入っていました。彼は羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の狙いを完全にお見通し。「飛ぶ鳥も通さぬ」ほどの鉄壁の包囲網を羅家の周りに敷き、獲物を待ち構えます。一方、羅宜寧(ルオ・イーニン)も兄の計画に気づき、協力を決意。兄妹の絆が、この絶体絶命の危機を乗り越える鍵となるわけです。

ハプニング続出!救出作戦の行方

ついに賽文宴当日。陸嘉学(ルー・ジアシュエ)自らも宴に乗り込んできます。羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の部下は、怪しい人物をわざと陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の手下におびき寄せ、追わせる陽動作戦を展開。見事に敵の注意をそらすことに成功します。

しかし、ここで予想外のトラブルが発生!食いしん坊の羅宜秀(ルオ・イーシウ)が、宴の前にこっそりつまみ食いした生焼けの肉が原因で、お腹を壊してしまったのです。彼女は宴の余興で琵琶を演奏するはずでしたが、腹痛でまさかの途中退場!

場が凍り付く中、演奏を途切れさせてはならないと、姉の羅宜寧(ルオ・イーニン)が立ち上がります。彼女は急遽、宜秀の代わりに琵琶を手に取りました。弾ける曲はたった一曲。でも、やるしかない!覚悟を決めて、その曲を奏で始めます。

運命の曲と、兄妹の勝利

その頃、陸嘉学は羅慎遠の屋敷で道衍の行方を血眼になって探していました。しかし、どこからか聞こえてきた琵琶の音色に、彼の足が止まります。その曲は、かつて彼が愛した女性「眉眉(メイメイ)」が教えてほしいとねだった、忘れられない思い出の曲だったのです。

「まさか、眉眉がいるのか!?」

陸嘉学は音のする方へと無我夢中で駆け出し、まんまと羅慎遠の屋敷から引き離されました。彼が演奏場所にたどり着き、琵琶を弾く羅宜寧(ルオ・イーニン)の姿を目にした瞬間、琴線がぷつりと切れます。

この陽動が見事に成功した裏で、青衢(チンチュウ)は道衍を贈り物の箱に隠し、川辺で待つ船に乗せて無事に脱出させるのでした。

激しく動揺した陸嘉学は羅宜寧に曲の由来を問いただしますが、羅老太太が「ここは私的な場です」と一喝し、彼を退けます。

物語はこれで終わりません。賽文宴のメインイベントである詩文対決で、羅家の若者たちが次々と酷評され、面目は丸つぶれに。嘲笑が飛び交う中、満を持して羅慎遠が自身の作品を提出します。その見事な詩文に、審査員の宋先生(そうせんせい)は感嘆し、その場で彼を弟子に迎えることを宣言!羅慎遠は、道衍の救出と羅家の名誉回復という二つの目的を、鮮やかに成し遂げたのでした。

『安寧録~海棠に降る光~』第15話の感想

今回のエピソードは、知略と機転が幾重にも重なり合った、実に見事な構成でした。羅慎遠が張り巡らせた緻密な策謀、そしてそれを完璧にアシストする羅宜寧の咄嗟の判断力。この兄妹の連携プレーには、ただただ感心するばかりです。特に、羅宜寧が覚悟を決めて琵琶を弾くシーンは、彼女の健気さと芯の強さが際立っていました。

また、陸嘉学の冷徹な仮面の下に隠された過去が、琵琶の音色ひとつで呼び覚まされるという演出が、物語に新たな深みを与えています。彼と羅宜寧(あるいは彼女が生き写しだという眉眉)との間に、どのような因縁があるのか、今後の展開から目が離せません。

緊張感あふれる脱出劇と、文化の香りが漂う詩文対決。静と動、二つのクライマックスが巧みに織り交ぜられ、視聴者を飽きさせない脚本には脱帽です。羅宜秀(ルオ・イーシウ)の食いしん坊というコミカルな要素が、物語の重要な鍵となる意外性も面白かったですね。

つづく