いやあ、今回もハラハラしっぱなしでしたね!羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の華麗なアクションシーンから、まさかのあの人が羅家(ルオけ)に乗り込んでくる緊迫の展開まで、見どころ満載の第14話でした。
さっそく、あらすじとネタバレを見ていきましょう!
物語は、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が仲間と共に大理寺に囚われた道衍(ダオイェン)師兄を救出するところから始まります。しかし、そこには宿敵・陸嘉学(ルー・ジアシュエ)がすでに兵を率いて待ち構えていました。入り組んだ大理寺の廊下で繰り広げられる追跡劇!刀と刀がぶつかり合う音を聞きつけ、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が駆けつけますが、多勢に無勢。絶体絶命かと思いきや、羅慎遠は機転を利かせ、薪に火を放ちます。もうもうと立ち込める煙に乗じて、なんとか道衍を連れて脱出に成功!黒い覆面で顔は隠していましたが、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)と互角に渡り合う羅慎遠の武術の腕、しびれましたね…。
その頃、羅家ではちょっと微笑ましい一幕が。昼間に姉に叱られて落ち込んでいた林茂(リン・マオ) がやけ酒をあおっていると、羅宜秀(ルオ・イーシウ)がそっと寄り添います。勉強が苦手な自分と、優秀な姉と比べられてダイエットを強いられる自分。似た者同士の二人は、お互いの境遇を嘆き、慰め合っているうちに、いつしか互いをからかい合って大笑い。この二人のやり取り、シリアスな展開の中の清涼剤ですね。
しかし、そんな和やかな雰囲気も束の間。逃げた容疑者を追う陸嘉学(ルー・ジアシュエ)が、ついに羅家へと乗り込んできます。以前の火事の件もあり、羅家への疑いを深める陸嘉学は、屋敷を徹底的に捜索し始めました。
侍女からその知らせを聞いた羅宜寧(ルオ・イーニン)の心臓は、恐怖で激しく高鳴ります。彼女にとって陸嘉学は、まさに悪夢そのもの。捜査が一向に進まず、陸嘉学が羅慎遠の部屋へ向かったと聞き、彼女は侍女に「怖いものにどう立ち向かえばいい?」と尋ねます。侍女は「子供の頃、ニワトリが怖かったけど、母に鶏小屋に放り込まれたら平気になりました」と屈託なく答えます。その言葉に、羅宜寧(ルオ・イーニン)はハッとさせられるのです。「そうよ、逃げてばかりじゃダメだ。勇気を出して、立ち向かわなきゃ!」
決意を固めた羅宜寧(ルオ・イーニン)は、陸嘉学が羅慎遠を罰しようとしている現場へ駆けつけます。「証拠もないのに、なぜ羅家の人を罰するのですか!」と毅然と言い放つ羅宜寧。その凛とした声を聞いた陸嘉学の脳裏に、かつて自分を助けてくれた「眉眉(メイメイ)」という娘の記憶がよみがえります。彼は思わず「君は、ある故人に似ている」と呟きますが、羅宜寧は「世の中には似ている人や物などいくらでもあります」と、彼の目をまっすぐ見つめ返し、動じません。それでも陸嘉学が罰をやめようとせず、羅宜寧は身を挺して羅慎遠をかばいますが、陸嘉学は非情にも杖罰を続けさせようとします。
万事休すかと思われたその時、現れたのは羅家の当主、羅老太太(ルオおばあさま)でした。朝廷から位を賜った彼女の権威の前には、さすがの陸嘉学も引き下がるしかありません。不満げに羅家を去る陸嘉学ですが、部下には「羅宜寧の過去を徹底的に調べ上げろ」と命じるのでした。陸嘉学の執着が、今後どう物語に影響してくるのか、目が離せません。
その夜、羅慎遠は自ら羅老太太のもとを訪れ、すべてを打ち明けます。尊敬する恩師の冤罪を晴らすため、ずっと機会をうかがっていたこと。そして、もし今回の科挙で首席を取れたなら、羅家に伝わる重要な証言を渡してほしいと願い出ます。さらに、科挙を受けるために、正式に羅家の一員として認めてほしい、と。羅家の汚名をそそぐことができる人物を待ち望んでいた羅老太太は、彼の覚悟に希望を見出し、その要求を快く受け入れるのでした。
羅慎遠の未来が大きく動き出す一方、羅宜寧も兄のために一肌脱ぎます。科挙対策として、屋敷で文人たちを招いた詩や文学の会「賽文宴(さいぶんえん)」を開くことを提案。これは、学問の向上だけでなく、家の娘たちにとっても良縁を見つける機会になるかもしれません。羅家の未来をかけた、兄妹の挑戦が今、始まろうとしています。
『安寧録~海棠に降る光~』第14話の感想
これまで恐怖に震えるばかりだった羅宜寧が、愛する兄を守るために陸嘉学へ立ち向かう姿には、思わず胸が熱くなりました。侍女の何気ない一言で覚悟を決める、その心の変化がとても丁寧に描かれていて、彼女の大きな成長を感じられた回でしたね。一方で、羅慎遠が祖母と交わした約束は、彼が背負うものの重さと、内に秘めた強い意志を改めて浮き彫りにしました。敵役であるはずの陸嘉学も、羅宜寧の声に過去の記憶を揺さぶられる人間味を見せ始め、単なる悪役ではない奥行きが出てきたように感じます。緊張感あふれる展開の中で、林茂(リン・マオ) と羅宜秀(ルオ・イーシウ)のコミカルなやり取りが絶妙なスパイスになっており、物語の緩急の付け方が見事でした。
つづく