いやあ、今回の『安寧録』第19話も、見どころ満載でしたね!羅宜寧(ルオ・イーニン)の知略が光る一方で、兄・羅慎遠(ルオ・シェンユエン) との間には切ない空気が流れて…。羅家の内憂外患が一度に押し寄せてきたような、息もつかせぬ展開でした。

さっそく、波乱の第19話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!

羅宜寧(ルオ・イーニン)、決死の嘘で陸嘉学(ルー・ジアシュエ)を撃退!

物語は、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)が羅宜寧(ルオ・イーニン)に詰め寄る緊迫のシーンから始まります。彼は興奮して羅宜寧の腕をつかみ、「なぜ私が賭け事を好きだと知っている!それを知る者はただ一人、眉眉(メイメイ)だけだ!」と問い詰めます。

絶体絶命のピンチ!しかし、ここで引き下がる羅宜寧ではありません。彼女は陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の目を見つめ、覚悟を決めたように、驚くべき嘘を語り始めます。

「あなたがおっしゃる眉眉という女性は、私の侍女でした」

彼女の口から語られたのは、眉眉がかつて別宅で目の見えない男性(もちろん陸嘉学のこと)の世話をし、二人の間にあった物語をすべて羅宜寧に打ち明けていたという作り話。そして、その侍女がある日、血まみれで帰ってきて、彼のせいで命を落としたのだと…。

さらに羅宜寧は、「眉眉はあなたを心から想っていましたが、そのあなたの手によって亡くなったのです」と畳みかけ、証拠として眉眉から預かったという「陸」の文字が刻まれた白い玉佩を見せつけます。

あまりにリアルな悲劇の物語に、陸嘉学は心臓をえぐられるような衝撃を受けます。羅宜寧の表情に嘘の色を見いだせず、彼女が語る眉眉の墓所の場所(もちろんこれも嘘)を聞くと、心神喪失状態で立ち尽くすのでした。羅宜寧はその隙を突いて、無事に侯府を脱出します。いやはや、この機転と度胸、天晴れとしか言いようがありません!

酔った夜、兄に甘える妹の秘めた想い

陸嘉学を退けたものの、心労は大きかったのでしょう。その夜、羅宜寧は一人、酒を飲んでいました。そこへ帰宅した羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が通りかかります。

昼間の緊張から解き放たれ、酒の力もあってか、羅宜寧は普段の規律や遠慮を忘れ、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の胸に飛び込みます。「ずっと私を守ってくれる?悪い人に会ったら、私のそばにいてくれる?」と、不安な気持ちを吐露するのでした。

羅慎遠はそんな彼女の肩を優しく抱き、「安心して、私たちは永遠に君のそばにいる」と慰めます。羅宜寧は兄の優しさに頷きますが、彼女はまだ知りません。目の前の男性が、ただの兄としてではなく、一人の女性として自分を深く愛していることを…。彼女を愛おしむ羅慎遠の眼差しが、あまりにも切なかったですね。

科挙を巡る陰謀!羅宜寧の逆転劇が始まる

場面は変わり、羅家では科挙の試験が間近に迫っていました。しかし、羅家の息子・羅軒遠(ルオ・シュエンユエン)は、優秀な羅慎遠の存在に日に日に焦りを募らせています。

そんな兄を不憫に思った妹の羅宜怜(ルオ・イーレン)が、とんでもない計画を思いつきます。なんと、羅慎遠が試験に持ち込む道具に細工をし、カンニングの罪を着せようと企んだのです!

しかし、羅宜怜の不審な動きは、我らが羅宜寧の目をごまかせませんでした。彼女は、羅宜怜が兄たちの部屋にやたらと点心を届けに行っていることに気づき、何かを企んでいると直感。侍女の雪枝(せっし)に命じ、あえて羅宜怜に隙を与えます。

案の定、羅宜怜は羅慎遠の部屋に忍び込み、試験道具に細工をします。すべてを見抜いていた羅宜寧は、その事実を母である林海如(リン・ハイジョ)にそっと報告しました。

そして試験当日。息子たちを送り出す前、林海如(リン・ハイジョ)は夫の羅成章(ルオ・チョンジャン)に「念のため、子供たちの持ち物を確認してはいかがでしょう」と、さも自然なことのように提案します。

父親のチェックが始まり、ついに羅軒遠の荷物から、芯にびっしりとカンニングペーパーが仕込まれた蝋燭が発見されます!これが試験官に見つかれば、一族の恥、未来永劫、科挙を受ける資格を失う大罪です。

「これはどういうことだ!」と激怒する父の前で、羅軒遠は何も知らずに震えながらひざまずきます。隣では、自らの浅はかな行いが招いた最悪の事態に、羅宜怜が顔面蒼白になるのでした…。

『安寧録~海棠に降る光~』第19話の感想

今回のエピソードは、羅宜寧の知略と行動力、そして彼女を取り巻く人々の思惑が複雑に絡み合い、非常に見応えのある回でした。陸嘉学という難敵を前に、一歩も引かず、即興の物語で相手を打ちのめす姿は、もはや単なる令嬢ではありません。自らの運命を切り開こうとする強い意志を感じさせます。

その一方で描かれる羅慎遠への甘えと、彼の秘めた恋心は、物語に深い情感を与えています。兄妹という関係性が、二人の想いをより一層切ないものにしており、今後の進展から目が離せません。

そして、羅宜怜が引き起こしたカンニング騒動。兄を思う気持ちが、結果的に兄を最大の窮地に陥れるという皮肉な結末は、人間の愚かさと家族の絆の複雑さを見事に描き出していました。策略が渦巻く中で、誰を信じ、誰を討つべきか。物語の深みが増した一話だったと感じます。

つづく