祠堂での罰を終えた羅宜寧(ルオ・イーニン)は、祖母から義兄・羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の意外な出自を知らされる。血の繋がりがないと知った宜寧は、慎遠の言動の裏に何か秘密があるのではないかと感じ始める。一方、名家である蒋家との縁談に、宜寧を「妾」として迎えるという屈辱的な条件が提示される。家族内の思惑が渦巻く中、宜寧は大切な祖母を守るため、そして自らの運命を切り拓くために、ある決意を固める。
「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ2話
いやあ、第2話も早速波乱の幕開けでしたね!祠堂での罰跪から始まった今回、羅宜寧(ルオ・イーニン)と羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の関係に、少しずつ変化の兆しが見えてきました。
朝、祠堂で目覚めた慎遠が見たのは、罰を受けているはずなのに蒲団(ふとん)の上でぐっすり眠っている宜寧の姿。普通の令嬢とはひと味もふた味も違う彼女の肝の据わりっぷりに、慎遠も思わず穏やかな笑みを浮かべます。
やがて祖母が自ら二人を迎えに来て、一件落着。宜寧は自分のことだけでなく、慎遠のことも許してくれるよう祖母にお願いする優しさを見せます。その帰り道、宜寧は祖母から慎遠の出自について衝撃の事実を聞かされるのです。なんと、慎遠は羅家の使用人同士の間に生まれた子で、家の体面のために父が養子として引き取ったというのです。つまり、二人に血の繋がりはなかったんですね。
この事実を知った宜寧は、以前から気になっていた慎遠の手首の古い傷跡を思い出します。実はこの傷、幼い頃に宜寧が木登りをねだって、慎遠が木から落ちて負ったものでした。彼女は侍女の青衢(チンチュウ)を連れて、慎遠の傷を鍼で治療してあげるのですが、ここで新たな謎が浮上します。
青衢いわく、あの鍼治療で痛みを感じないなら、本来は麻痺して動けないはず。しかし慎遠は普段と変わらず歩き回っている…。鋭い宜寧は、慎遠が意図的に痛みを隠していること、そして彼が話題に出した「絵」に何か裏があるのではないかと疑い始めます。そう、慎遠は長年、師匠の無実を晴らすための証拠を探しており、その手がかりが宜寧の祖父の絵にあると睨んでいたのです。彼の忍耐の裏には、壮絶な過去が隠されていたわけです。
一方、羅家ではとんでもない問題が持ち上がっていました。宜寧との縁談相手である蒋家が、「婚約破棄したくないなら、宜寧を“妾”としてなら迎えてもいい」などと、ふざけたことを言い出したのです!これは羅家に対する完全な侮辱。しかし、宜寧を疎ましく思う側室(林海如(リン・ハイジョ)はこれを好機と捉え、「蒋家の勢いは今が旬。この縁談は羅家にとって得策です」と宜寧の父に甘言を吹き込みます。そして、あろうことかこの愚かな父親は、その提案を受け入れてしまうのです!
この話が心臓に持病のある祖母の耳に入れば、命に関わる。宜寧は祖母の体調を気遣い、屋敷の者たちに固く口止めをします。しかし、あの陰険な側室が黙っているはずがありません。彼女はわざと下人に噂を流させ、それを聞いてしまった祖母はショックで倒れてしまいます。
医者からはこれ以上の刺激は禁物だと釘を刺される中、敬愛する祖母が倒れた原因が側室の策略だと知った宜寧。追い詰められた彼女の瞳に、静かな怒りと決意の光が宿ります。ここから彼女の反撃が始まる…!というところで、今回は幕を閉じました。
『安寧録~海棠に降る光~』第2話の感想
今回は、物語の奥行きがぐっと深まる回でした。羅慎遠(ルオ・シェンユエン) がただの温厚な義兄ではないこと、彼の背負う過去の重さが明らかになり、そのミステリアスな魅力に引き込まれます。一方で、羅宜寧(ルオ・イーニン)の聡明さと行動力にも感心させられました。彼女は決してか弱いだけの令嬢ではなく、逆境を知恵で切り拓こうとする強さを持っています。特に、慎遠への疑念を抱くくだりは、彼女の洞察力の鋭さが光っていました。腹立たしい父親や側室の存在が、かえって主人公たちの魅力を際立たせており、複雑に絡み合う人間模様から目が離せません。静かながらも確かな熱量を感じる、見応えのある一話でした。
つづく