いやあ、今回の『安寧録』も目が離せない展開でしたね!嫉妬の炎が燃え上がり、ついに羅宜寧(ルオ・イーニン)の身に危険が…!そして、旅から帰ったあの人も、大きな変化を遂げていました。早速、第22話の詳しいあらすじとネタバレをお届けします!
陳蘭(チェン・ラン)の嫉妬、その矛先は…
物語は、陳蘭(チェン・ラン)が夫と親しげに話す楊卿画(ヤン・チンホワ)に嫉妬心を燃やす場面から始まります。もう、見るからに「この女、何かやらかすぞ…」という雰囲気がプンプンでしたよね。部下は「今すぐやりますか?」と息巻きますが、陳蘭は冷静。羅府にいるうちはお客様、とばかりに、屋敷を出た後を狙うことにします。この用意周到さが、彼女の恐ろしさを物語っています。
翌日、楊卿画(ヤン・チンホワ)は兄探しがまだ終わらないものの、昨夜の気まずい一件もあり、羅家を辞去することを決意。羅宜寧(ルオ・イーニン)の計らいで、明瀾(ミンラン)堂という場所に身を寄せることになりました。
人違いで狙われた羅宜寧(ルオ・イーニン)!
ある日、難民キャンプで楊卿画の兄らしき人物を見たという情報が舞い込みます。しかし、あいにく楊卿画は足を捻挫して動けません。そこで、心優しい羅宜寧が彼女の代わりに確かめに行くのですが…これがとんでもない罠でした!羅宜寧は、何者かによって誘拐されてしまいます。
羅宜寧が危険な目に遭ったと知った羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の行動の速さには、思わず息をのみました。すぐさま手勢を整えさせ、自身は馬を飛ばして羅宜寧の行方を追います。そして、乱れ墓地でついに彼女を発見!しかし、安心したのも束の間、二人が外へ出た瞬間、大量の雄黄粉を浴びせられてしまうのです。
猛毒である雄黄粉を吸い込んでしまった羅慎遠(ルオ・シェンユエン) は、意識が朦朧としながらも、残る力を振り絞って刺客を撃退。羅宜寧の手を引き、必死に逃げます。なんとか追っ手を振り切ったところで、ついに力尽き倒れてしまう羅慎遠(ルオ・シェンユエン) …。真っ暗な夜の闇の中、たった一人で彼を呼び続ける羅宜寧の心細さを思うと、胸が締め付けられました。幸い、間もなくして長安たちが駆けつけ、二人は無事に羅府へと救出されます。
事件の真相と新たな決意
羅慎遠はしばらくの療養を余儀なくされます。その間、兄を見つけ出した楊卿画がお別れの挨拶にやってきました。彼女が去り際に話した「羅府の大公子が、私のことを別人と見間違えていた」という一言が、事件の真相を解く鍵となります。そう、犯人たちの本来の狙いは楊卿画で、羅宜寧は人違いで誘拐されたのです!
回復した羅慎遠が犯人を問い詰めると、彼らは金で雇われ、殺人を依頼されたことを白状しました。羅宜寧は、犯人が自分を棺に閉じ込めた残忍な手口から、黒幕は陳蘭に違いないと確信します。そして、母の死にも彼女が関わっているのではないかという疑いを強くするのでした。証拠を掴むため、二人は慎重に動き出すことを誓います。
一方、旅から帰ってきた林茂(リン・マオ) は、まるで乞食のような姿で皆を驚かせます。姉の林海如(リン・ハイジョ)に促され身なりを整えた彼は、すぐに羅宜秀(ルオ・イーシウ)の元へ。長公主からの豪華な贈り物に気後れして一度は立ち去りますが、羅宜秀(ルオ・イーシウ)は彼を追いかけ、「あなたの贈り物が一番嬉しい」と素直な気持ちを伝えます。二人の間に流れる穏やかで甘い空気が、緊迫した物語の中の癒やしですね。
旅の道中で世の乱れを目の当たりにした林茂(リン・マオ) は、大きな衝撃を受けていました。彼は姉に、科挙を受けるのをやめ、商売を始めたいと打ち明けます。お金を稼ぎ、戦で苦しむ兵士や、食べるものにも困る民を助けたいのだと。その熱い志を聞いた羅宜秀(ルオ・イーシウ)は、彼のことを心から素晴らしいと感じるのでした。林茂(リン・マオ) はまず化粧品作りから始めたいと考え、姉を説得するために羅宜寧と羅慎遠に協力を仰ぐのでした。
『安寧録~海棠に降る光~』第22話の感想
今回は、物語の歯車がいくつも大きく音を立てて回り出したような、非常に密度の濃いエピソードでした。前半の羅宜寧誘拐事件では、陳蘭の底知れぬ嫉妬心と、目的のためなら手段を選ばない冷酷さがはっきりと示されました。これは羅家内部の対立が、今後さらに激しくなることを予感させます。
そんな絶体絶命の危機において、毒に侵されながらも羅宜寧を守り抜こうとする羅慎遠の姿は、彼の深い愛情を改めて証明するものでした。二人の絆がまた一つ、試練を乗り越えて強固になったように感じられます。お互いを想う気持ちが、静かながらも確かな熱量をもって伝わってきました。
そして、後半で描かれた林茂の変化もまた、強く心に残りました。これまでのどこか頼りない若様といった印象から一転し、民を憂い、国のために行動しようとする志の高い青年へと成長した姿には胸を打たれます。羅宜秀との純粋な恋模様も、緊迫した展開が続く中での一服の清涼剤として、見事に機能していました。それぞれのキャラクターが過去や己の立場と向き合い、新たな一歩を踏み出す。物語の大きな転換点となる、見応えのある回だったと思います。
つづく